自然の中で安全に泳ぐために

近年、大自然の中で泳ぎを楽しむ人が増えてきている傾向にあります。しかし、海や池、川、湖には、気をつけていないとさまざまな危険が潜んでいます。
自然の中で泳ぐときにどのようなことに気をつけたら、安全に楽しむことができるかについて説明します。
クラゲ
クラゲは、近年、増加傾向にあります。刺されても軽症で済むものもあれば、痛みを伴って赤く腫れてしまう場合など、さまざまです。
クラゲに刺されないためには、クラゲのいるところでは泳がないようにし、クラゲがいても絶対に触らないようにしてください。
刺されてしまった場合、一番良い方法は、触角が皮膚に残っている場合はピンセットやきれいな棒などで取り除いてから、氷などで冷やすことです。こうすることで、痛みと炎症を和らげることができます。
サメ
サメは海に生息していますが、襲われる確率は非常に稀です。サメに襲われる確率よりも、蜂、蛇、ワニ、トラなどに襲われて亡くなったり怪我をする人の方が多いです。
海辺で泳いでいる限りは、サメに遭遇することはほとんどないため、安心して海水浴を楽しんで大丈夫です。
汚染された海水
汚染された海水で泳ぐと、消化器系や呼吸器系の感染症にかかる危険があります。
国内のほとんどの海水浴場は汚染されていませんが、海外などではそうとは限りません。汚染の度合いも、海によって異なります。
海水が汚染されていないか、事前に調べておくようにしましょう。
冷たい水に入るとき
冷たい水で泳ぐと、体温が奪われ、手足の力が弱くなり、水から上がってこられなくなる恐れがあります。
冷たい水で泳ぐことに慣れていない人は、ウエットスーツを着用することをおすすめします。ほかにも、以下のことに注意してください。
・冷たい水に飛び込まない。時間をかけて入る。
・岸に近いところで泳ぐ。
・水からあがったら暖かい服を着る。水から出ると、夏でも水中よりも寒く感じることがある。
体が震えたり、歯がカタカタいったりするのは、低体温症の初期症状です。これらが現れたら、水からあがり、暖かくしてください。
藍藻(アオコ)
藍藻は、夏の間に池や湖に現れます。そのような水で泳ぐと、皮膚がかぶれたり、下痢をしたり、目が痛くなったりすることがあります。藍藻が浮いているような場所では泳がないようにしてください。
汚染された川、池、湖
汚染された川、池、湖で泳ぐと、下痢や嘔吐の可能性があります。汚染された水や動物や鳥の糞を含む水を飲み込んでしまうと、クリプトスポリジウムや大腸菌に感染してしまう恐れがあります。
これらの危険性を防ぐために、きれいそうに見えても、川の水を飲んだりしないでください。動物の糞尿が含まれている可能性があります。川に入った後は手を良く洗い、泳いでいるときには水を飲み込まないように注意してください。