新生児のインフルエンザのリスク

「私がインフルエンザにかかってしまったときに、どうしたら子供に移さずに済みますか?私がインフルエンザにかかることで、子供へのリスクはありますか?」
インフルエンザが流行する時期は、かかってしまわないか誰でも不安に陥るでしょう。特に、新生児がいる場合は、かからないように守らなくてはいけないため、なおさら心配でしょう。インフルエンザが流行する時期に赤ちゃんが安全に過ごせるように入念に準備をすることはとても大切です。幸い、あなたも赤ちゃんも(季節性インフルエンザという名でも知られている)インフルエンザを予防できる効果的な方法があります。それは、予防接種です。Centers for Disease Control (CDC)は、すべての妊婦さんと6ヶ月以上のすべての人にインフルエンザの予防接種を受けることを強くすすめています。これは、6ヶ月未満の赤ちゃんと一緒に生活している人たちにも同じことが言えます。可能な限り、妊娠中に予防接種を受け、赤ちゃんのお世話をする人、配偶者、上のお子さんにも予防接種を受けてもらいましょう。
なぜ、このような必要があるのでしょうか?新生児は、一般的な風邪のような、そこまで危険性の高くないウイルスにも曝露したことがありません。このようなウイルスの免疫を持っていると、インフルエンザのようなより深刻な病気から立ち直るのを助けてくれます。新生児は、こうした風邪などの免疫も持っておらず、免疫システムが新品同様のため、インフルエンザにはとくに弱いのです。そのため、小さな赤ちゃんがインフルエンザにかかってしまうと、敏感な免疫システムが大きく傷ついてしまい、重症化してしまう恐れがあります。この場合、脱水症状、肺炎、膿瘻、耳の感染症や、脳の炎症などの合併症を引き起こしかねません。妊娠中に予防接種を受けた場合は、お子さんが誕生してから半年間は効力が続くとされています。最近の研究によると、妊娠中にインフルエンザの予防接種を受けた女性の場合、子供が入院しなければならないほど重篤な症状になるのを92%防ぐことができているといいます。別の研究によると、インフルエンザのワクチンを打っている場合、インフルエンザが原因で子供が集中治療室に入らなければならないケースを74%減らすことができているといいます。
もうすでに今年に入ってから一度インフルエンザにかかったという人も、ワクチンを接種したほうがいいでしょう。違うインフルエンザの型に感染し、赤ちゃんに移してしまうというリスクはまだあるからです。これは、現在妊娠中の方にぜひ広めてあげてください。インフルエンザは、母体も、赤ちゃんも深刻な症状になってしまう危険性がありますが、妊娠中にワクチンを打っておけば、母体から赤ちゃんに免疫を移行してあげるのを助けることができるのです。
インフルエンザの予防接種は、予防策としては素晴らしいですが、すべてのインフルエンザの型から守ってくれるわけではありません。手洗いうがいなど、感染の予防としてできることは怠らないようにしましょう。もしもインフルエンザの症状が現れたら、パートナーやベビーシッターに赤ちゃんのお世話をできる限りお願いしましょう。咳やくしゃみをするときにすぐにティッシュで口をおさえられるように、ティッシュは常に近い場所に置いておき、使ったらすぐにゴミ箱に捨て、すぐに手を洗ってください。また、授乳前やおしめを変える前など、赤ちゃんに触れる前には毎回手をよく洗うようにしましょう。抗ウイルス剤の服用については、医者と相談してください。すぐに治療をはじめることで、症状の重症化を防いだり、症状が続く日数を減らすことができるでしょう。早く完治して、赤ちゃんと触れ合うことに制限がない日が戻ってくるといいですね。