出産時の食事

その他

陣痛が始まるや否や、食べることをやめるべきでしょうか。

食べるべきか否か。これは出産に関して最もよく見られる疑問の一つです。そして、この答えは疑問を投げかける相手によって変わり得るのです。陣痛が始まったら食物の接取なんてあり得ない、と主張する医師達も依然として存在する一方で、接取するものがステーキ等ではなく、液体やスナックに限られるのであれば、食べることに問題はない、と信じている人もたくさんいます。(陣痛が強くなってくると、そもそも肉類を接取したいなどという気持ちにはなりませんが…。)

さぁ、医師を選んで、その人の出産時の食事論争に対する意見を受け入れましょう。おそらく、出産間近の妊婦が清澄液を飲むことは(合併症を伴わない出産であれば)否定されないでしょうが、固形食物には線引きをされるかもしれません。

そもそも何故食べてはいけないと言われるのでしょうか。
これは、緊急麻酔が必要となったときに、消化管内の食物を吸引してしまう可能性がある、という長く信じられてきた説に基づくのです。しかし、こういった麻酔が必要になる場合がほとんど考えられない上、異物吸引の確率は取るに足らないほど小さいということも研究によってわかっているのです。多くの医者が出産間近の妊婦にスナックを取る許可を与える理由がもう一つあります。最近の調査によれば、食べることが許されている妊婦は出産にかかる時間が45-90分短いのです。詰る所、出産には大変な労力が必要で、これにはエネルギーが求められるのだということでしょう。胃が空っぽの状態では、最後の一押し、という瞬間において力を振り絞ることも難しいのです。

もしも医者に食べることを禁じられた場合は、ここで紹介した内容を提示して、食べたいという意思を伝えることも検討してみてください。それでも医者にダメだと言われた場合は、妊娠40週間においてはその医者の言うことを受けとめておくことが賢明でしょう。(もちろん、病院にいく前に何か軽食を取ることは出来るでしょう。)

もしゴーサインが出たとしても、医者の提案は聞いて、常にそれに従うようにしましょう。軽食は妊婦のエネルギーレベルを高く保つことが出来ますし、液体を取ることによって脱水症も防げます。
これから、接取可能な食物の具体例をご紹介しましょう。

固形食物

ジャムトースト

うまみには欠けるものの、栄養は十分で、エネルギー補給に打ってつけであるのみならず、消化器官に負荷を与えません。(全粒穀物パンを選べば尚持続性が高いでしょう。)但し、マーガリンやピーナッツバターは避けるべきです。脂肪ゼロでいきましょう。

プレーン・パスタ

大皿にこんもり盛ったペンネなんかを食べている場合ではありません(ボロネーゼなどもてのほかです)が、少量のプレーン・パスタならば、まさに今必要なスナックでしょう。それに、来る一大イベントに必要な炭水化物のたくわえにもなります。

アップルソース

これならいつだって(どんなにお腹一杯でも)食べれます。簡単に喉を通っていきますし、出産時に必要なエネルギーも効果的に供給してくれます。

アイスキャンデーやシャーベット

これらは体内を潤わせておくことが出来る上、多少のエネルギーも供給し、また果実から作られてもいるので最後の瞬間にビタミンをとっておくことにもなります。(いつだって遅くはない!)それに、これらはアイスクリームよりは良い選択肢といえます。(今は脂肪や酪農製品を消化したくはないでしょう。)

液体

だし汁・スープ

簡単に消化でき、栄養満点です。チキンや野菜のだし汁を取るとよいでしょう。食塩含有量の多い缶詰物(喉が渇いてしまいます。)よりも、自家製や食塩量の少ないものを選びましょう。

飲料

水(いうまでもありませんね)、フルーツジュース(果肉抜き)、炭酸飲料(スプライト等)、抽出茶、ブラック・コーヒー、スポーツドリンク等。

仮に物凄くお腹が空いていたとしても(実際は、出産間近にそれほど大きな食欲を抱くことはおそらくないでしょう。)、病院に行く途中にマクドナルドのドライブ・スルーに寄る、なんてことをしてはいけません。脂肪や繊維の含有量の多い食物は避ける方が賢明です。というのも、子を産もうという時にビックマックやブランマフィンの消化にエネルギーを使われてしまっては困るからです。(それに、胸焼けや下痢に苦しみたくは無いでしょう。ただでさえ、他に立ち向かわねばならないことがたくさんあるのです。)
出産時に妊婦の食事が禁じられるにしろ許されるにしろ、パートナーは食事を取っておくべきでしょう。(一番傍にいて欲しいときに、パートナーに空腹で気絶されては困りますから。)病院に向かう前に食事を取るようパートナーに伝えておきましょう(パートナーの頭の中は自分の腹ではなく妊婦の腹のことでいっぱいのはずですから。)また、病院にもスナックを持参させるようにしましょう。そうすればパートナーが空腹に襲われても妊婦の傍を離れずに済みます。(但しにおいや香りのきつくないものを勧めましょう。出産中の妊婦は食物の香りなど嗅ぎたくないでしょう。)

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