インフルエンザとインフルエンザワクチンにまつわる10の神話

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インフルエンザとインフルエンザワクチンには多くの神話があります。一般的なインフルエンザの10の神話とその真実を紹介します。
インフルエンザの予防接種は、65歳以上の人、妊婦、長期的な持病がある人も受けられます。
イギリスでは、鼻スプレーのインフルエンザワクチンは、2歳から7歳のすべての子どもや、2歳から17歳の長期的な持病がある子どもに勧められています。

1.インフルエンザにかかることは、重い風邪をひくようなものである

インフルエンザの重い症状は、重い風邪よりずっとひどいです。インフルエンザの症状は突然起こり、時にはひどくなります。発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、咳、喉の痛みがあります。2,3日間寝たきりなる可能性が高いです。インフルエンザに起因する合併症を発症した場合、重病になり、病院に行く必要があります。

2.インフルエンザの予防接種を受けることでインフルエンザになる

そんなことはありません。大人用のインフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスが不活性化されているため、インフルエンザになることはありません。腕の注射した場所に少し痛みを感じるかもしれませんし、その後数日間微熱や筋肉痛になることもありますが、他の反応が起こるのは非常にまれです。
子どもの鼻スプレーのインフルエンザワクチンには、子どもがインフルエンザにならない程度の弱いインフルエンザウイルスが含まれています。

3.インフルエンザは抗生物質で治療できる

いいえ、できません。インフルエンザの原因はウイルスで、抗生物質は細菌にしか効きません。インフルエンザを治療するために、抗ウイルス薬が処方されるかもしれません。抗ウイルス薬はインフルエンザを治すわけではありませんが、他人に感染しにくくなり、不調の期間を短くしてくれます。
効果を発揮させるには、症状が現れる1日か2日以内に抗ウイルス剤を投与する必要があります。インフルエンザの結果として細菌感染が起こることがあります。その場合、抗生物質が投与される可能性があります。

4.一度インフルエンザの予防接種を受けると、一生予防できる

そんなことはありません。インフルエンザの原因となるウイルスは毎年変わる可能性があるため、毎年新しいウイルスに対応する予防接種が必要です。ワクチンは、通常、その年のインフルエンザシーズンの期間にインフルエンザから守ってくれます。

5.妊娠中は胎児に影響を及ぼすので、インフルエンザの予防接種を受けてはいけない

妊娠している場合も、インフルエンザの予防接種を受けるべきです。妊娠中にインフルエンザにかかると、症状がひどくなることがあります。それは胎児にとっても良くありません。予防接種を受けると、生後数ヵ月の間、赤ちゃんをインフルエンザから守ってくれます。

6.インフルエンザの予防接種で豚インフルエンザは予防できない

はい。今年のインフルエンザワクチンは、H1N1豚インフルエンザウイルスを含む3つの異なるインフルエンザウイルスに効きます。これは、そのウイルスが今年流行すると見られているためです。

7.子どもはインフルエンザの予防接種を受けられない

いいえ、できます。
イギリスでは、鼻スプレーのインフルエンザワクチンは、健康な2歳から7歳の子どもに勧められています。
インフルエンザワクチンは、一般的に生後6ヵ月から2歳の小児には注射剤として、2から17歳の子どもには鼻スプレーとして投与されます。
インフルエンザワクチンは、生後6ヵ月未満の乳児には適していません。

8.今年の秋にインフルエンザにかかったので、冬は予防接種は必要ない

ハイリスク群の人は予防接種を受ける必要があります。
インフルエンザの原因となるウイルスは数種類あるので、今年の秋にインフルエンザにかかった人は、そのウイルスの1つに対しては免疫があります。別の菌に感染することがあるので、最近インフルエンザにかかっていても、予防接種は受けた方がいいです。また、インフルエンザと思っていたものが、何か別の病気である可能性があります。

9. 10月にインフルエンザの予防接種を受け忘れた場合、その年の後半に予防接種を受けるのは遅すぎる

いいえ、遅すぎるということはありません。インフルエンザの予防接種は、通常10月に開始してすぐに受けた方がいいですが、3月までは予防接種を受ける価値があります。

10.ビタミンCでインフルエンザを予防できる

いいえ、できません。多くの人は、毎日ビタミンCサプリメントを服用することが、インフルエンザ予防になると考えていますが、これを証明する証拠はありません。

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