軽度のニキビの手当て

治療方法

軽度のニキビの最初の兆候として、赤いこぶが口の周囲やあごの辺りに現れるでしょう。職場でのストレスが大きい、或いは他の物事に追われているのかもしれません。「ニキビのはずがない、だって自分は思春期の子供じゃないんだから。」こう思われるかもしれません。
ニキビの影響を被るのはティーンエイジャーだけだという神話が出回っていますが、事実上、ニキビは年齢を問わない最も一般的な皮膚病なのです。ニキビを理解し、処置法を比較することで、ニキビと真正面から向き合って解決策を見つけることができるでしょう。通常、尋常性ざそう或いは酒土性ざそうと呼ばれるニキビは治癒することはできませんが、処置は可能です。軽度のニキビは皮膚科医などに助けてもらいつつ適切な対応を取ることができます。
「大人でもニキビになるのだ、ということを知って驚かれる患者がたくさんいらっしゃいます。」ヒューストンのベイラー医科大の皮膚科部門の部長兼大学教授であるJohn E. Wolf医学博士はこう言います。「ニキビはティーンエイジャーの病気だ、という思い込みが根底にあるのです。ニキビは文字通りゆりかごから墓場まで、年齢・性別を問わずみられる病気です。」

軽度のニキビの兆候

ニキビはどのような姿をしているのでしょうか。大人のニキビの症状は思春期の若者のニキビとは大きく違ってみられる場合があります。患部を例にとってみましょう。Tゾーンに小さなこぶが出来るのではなく、口の周囲やあご、首等、顔のより下部に出来やすいです。ニキビはしばしば皮脂腺が集中している部位に現れやすいです。これは例えば顔、首、背中の上部、胸部等です。基本的な仕組みとしては、毛穴が塞がることによって疱疹或いは膿疱と呼ばれる吹き出物ができます。稗粒種(毛穴が完全に塞がったもの)や面皰(毛穴が部分的に塞がった状態)は皮脂、バクテリア、死滅した皮膚細胞等を閉じ込めてしまいます。
大人のニキビでは、痒み、色素沈着、乾燥肌等が見られます。
ニキビが出現する原因がいくつかあります。女性は、妊娠や生理等でホルモン量が変わる際に突発します。ストレスも原因のひとつですが、ニキビはまた衣類や薬物等の外的な要素により悪化します。

問題の根底

ニキビの症状を発見したら、まずは皮膚科医の診療の予約を入れましょう。今日は様々な処置法を受けられるので、高価な隠蔽工作に頼る必要もありません。
典型的には、軽度のニキビは過酸化ベンゾイル、サリチル酸、アゼライン酸等によって処置されます。エリスロマイシン、メトロニダゾール、クリンダマイシン等の局所用抗生剤は軽度の炎症性ニキビの処置に使用される可能性があります。皮膚科医がレチンA、ディフェリン、タゾラック等のレチノイドを処方するかもしれませんが、これらはビタミンAからきており、毛穴から障害物を取り除くのに役立つ他、抗炎症性を持っています。

いくつかの研究結果は、軽度のニキビであれば局所レチノイドを抗菌性の薬剤と混合する方が、これらを単体で用いるよりも大きな効果が得られるということを示唆しています。
局所薬剤はジェルタイプ、ローション、クリーム等、様々な形状で提供されています。どのタイプが最も皮膚に合うかどうかは皮膚科医に相談しましょう。乾燥しやすい、或いは敏感な肌を持っている人はクリームやローションが適切でしょう。一方、油っこい体質の人はジェルタイプが良いでしょう。
オイリーな肌のティーンエイジャーとは反対に、ニキビに苦しむ大人の患者の殆どは乾燥肌体質です。ジェルの方が皮膚への刺激が強いので、クリームやローションが良いでしょう。
治療を成功させるには、処方薬剤の指示に慎重に従うことが不可欠です。例えば、顔に対して局所薬剤は豆粒大だけ塗れば良いかもしれません。局所薬剤は患部だけでなく、影響を受けている範囲全体に塗る必要があります。夜間しか塗ってはいけない薬剤もあります。
軽度の傷跡の外見を改善する一般的な手段として、強制的に皮膚を造りなおすマイクロ皮膚剥離、化学的表皮剥離があります。これらはまた副作用としてコラーゲンの分泌を刺激するので、傷跡が一層良化します。これらの施術方は表皮の死滅した皮膚細胞層を取り除き、服用する局所薬剤をより深部まで浸透させてニキビ治療の効果を上げる働きがあります。

一瞬で治すことはできない

治療の効果が現れるのに要する時間に関しては、現実的な期待を持つべきです。ニキビが発達するのには約8週間かかるので、治療も少なくともこの長さに渡って続けなければ、効果は得られません。ニキビには簡単な治療法はないのです。数週間でニキビを消し去ることなど出来ないのです。時間をかけ、協同することが重要です。
時間枠や処置の戦略について医師と相談すると、ニキビの制圧時期に対して現実的な期待をもてます。治療の効果には個人差がある上、効果が現れるには少なくとも6週間かかります。レチノイドを用いる場合、視覚的に効果が得られるのは使用開始から8-12週間後です。
幸い、ニキビは一生抱えて生きなければいけないような病気ではありません。
以下でご紹介する皮膚衛生に関する助言を念頭においておきましょう。

スキンケアでやるべきこととやってはいけないこと

・擦ってはいけません
皮膚を強く擦りすぎると、ニキビが悪化します。刺激の強い石鹸やトーナー、化粧水は(特に処方薬剤を服用している際は)敏感な肌を刺激して悪化させる可能性があります。
・つぶしてはいけません
ニキビをつぶす行為は、治療可能であるはずの問題を確実に悪化させます。また、傷跡をより酷くする可能性もあります。
・食事に気をつけましょう
長い間、研究者らは食生活とニキビとの関連性を無視していましたが、近年の研究では再びこの二つの要素の繋がりが認められています。特定の食物がニキビを悪化させていると考えられる場合は、その摂取をやめましょう。
・ラベルを読みましょう
ラベルを慎重に読み、面皰を起こしやすい商品でないかどうか、或いは油無使用であるかどうか等を確認しましょう。また、治療を阻害する可能性のある商品の有無について医師に確認しましょう。

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