脂性肌に対処する方法

その他

体で生成された皮脂は肌を健康に保つのに役立ちますが、多すぎると問題になります。過剰な皮脂は、傷やにきびの発症につながります。フロリダ州ケープコーラルにあるカンビオ皮膚科の医師、アンドレ・アカンビオ医師は、「幸いなことに、皮脂を減らす方法はたくさんあります」と言っています。顔をきれいにする方法として、市販の洗顔料から処方箋で入手できるローションや化粧品のトリートメントまで、幅広い選択肢があります。
 

洗顔料

皮膚科医は、脂性肌に対処する最も効果的な方法は、朝と夜に顔を洗うことである、ということに賛同しています。「きつい石けんだと皮脂の生成を増やしてしまうので、常に刺激の少ない洗顔料を使ってください」と、カリフォルニア大学デービス校の皮膚科助教授であるエイプリル・アームストロング氏は言います。また、こするときも気をつけてください。洗顔クロスやスポンジで、実際に皮脂の分泌が刺激される恐れがあります。

基本的な洗顔料が皮脂を止めない場合、過酸化ベンゾイル、サリチル酸、グリコール酸、またはベータ-ヒドロキシ酸などの酸を含む製品を試しに使ってみてください。「これらの酸を含む多くの製品は、顔のニキビケア製品として販売されています。ニキビの人には最適ですが、脂性肌の問題だけある人にもお勧めです。成分の中には刺激が強いものがあるので小さいサイズを買って肌の反応を見てください。自分に合う製品が見つかるまでに何種類か試す人もたくさんいます」と、アームストロング氏は言います。熱湯だと肌を刺激する可能性があるので、熱いお湯ではなく、ぬるま湯で洗いましょう。
 

トナー

皮膚科医は、トナーが皮脂を抑える性質が適切かどうかで意見がわかれます。「私は収れん性のあるトナーが好きではありません。というのも、トナーは肌を刺激し、もっと皮脂を作り出すことが多いからです。でも、もしトナーを使うのがすきな人がいる場合は、額や鼻、あごといった肌の脂っぽい部分にだけトナーを塗ることを勧めます。乾燥しがちな部分や、肌に乾燥した斑点ができやすい場合は使わないでください」とカンビオ氏は言います。

これはすべて、スキンケア対策のために覚えておく価値のあるアドバイスです。「乾燥肌の人もいれば、脂性肌の人もいる、という迷信があります。実際、ほとんどの人は混合肌で、脂っぽい部分と乾燥している部分があるのです」と、ニューヨークにあるマウントサイナイ医科大学の皮膚科学准教授であるエレン・マーマー氏は言います。
 

薬用パッド

サリチル酸、グリコール酸、またはその他の油分を止める酸の成分を浸透させたパッドは、別の毎日の美容に役立つオプションです。「薬用パッドは、脂性肌の患者さんのお気に入りです。財布に入れて持ち歩き、肌を清潔にして余分な皮脂を取り除くためにさっと使うことができます」とマーマー氏は言います。

マスクと粘土(クレイ)

マスクや粘土(クレイ)を肌に塗ると、皮膚に塗布すると、皮脂を取り除けたり、毛穴を清潔にしたりできますが、肌の乾燥を促す心配もあります。

ジョンズ・ホプキンズ・コスメティック・センターのディレクターを務めるレベッカ・カザン氏は、「私のアドバイスは、症状が出ている部分にのみ塗ったり、たまに使うようにしたりすることです」と言っています。カザン氏は、結婚式、誕生日のディナー、または大きなプレゼンテーションに備えてなど、実際に大きなイベントがあるときだけマスクや粘土を使うことを勧めています。
 

保湿剤

「脂性肌の人は、肌がもっと光ってしまうのを心配して、保湿剤を使うのを避けることが多いです。でも、それは間違っています。脂性肌の人であっても、肌の状態をよい状態に保つために保湿剤を使う必要があります」とカジン氏は言います。油分を避けるために、オイルフリーの保湿剤を選んでください。その部分が乾燥しているのか、脂っぽいのかに応じて、塗る量を変えてください。

オイルフリーの日焼け止め

「従来の日焼け止めは、かなり粘度が高く、毛穴をふさいでしまいがちだったので、脂性肌の人には問題を引き起こす可能性があります」とアームストロング氏は言います。それでも、紫外線から肌を守るためには絶対に必要です。日焼け止めジェルは、クリームやローションよりも肌が脂っぽく見えることが少ないですし、脂性肌の人向けのオイルフリーの製品が数多く出ています。フェイスパウダーを含め、最新の製品の中には、ほとんどの状況で日光のダメージを防ぐのに十分な防御機能を備えているものもあります。

スキンケアの対処法を順応させる

肌がどのくらい脂っぽいかは、季節ごと、週ごと、さらには日によってさえ変わる可能性があります。「皮脂の生成は、ホルモン、気分、天候にさえ影響を受けます。たとえば、汗をかいている夏のときだけ脂性肌に悩む人もいます」とカンビオ氏は言っています。肌がどのように変化するかを知っておくことが重要です。そうすれば、それに従って対処を調整することができます。「夏の間は毎日、グリコール酸やベータ-ヒドロキシ酸を含む洗顔料が必要かもしれませんが、それは今と冬の間にしか必要ではないかもしれません。これらの製品を使いすぎると肌が乾燥する恐れがあるため、このことを知っておくことが重要です」。

皮膚科医に相談してください

市販されている製品が脂性肌に対処するのに十分でない場合は、皮膚科医に相談してください。レーザーやケミカルピーリングは、皮脂を減らし、肌の全体的な見た目を改善するのに役立ちます。トレチノイン、アダパレン、またはタザロテンを組み合わせたクリームは、毛穴を変化させて油分を減らす効果もあります。「これらの製品は刺激性があるので、脂っぽい部分のみに使い、かつ、本当に必要なときだけ使うのが最善です」とカジン氏は言っています。
 
皮脂の分泌は健康的な肌の正常な働きであることを覚えておく価値があります。「もともと脂性肌の人はしわが少なく、見た目は健康的な肌である傾向が多いです」とマーマー氏は言っています。ですから、やりすぎないように注意してください。見た目をよくするために必要なときに余分な皮脂を取り除くようにしいますが、肌の自然なアンチエイジングのメカニズムを失わないようにしてください。

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