子どもがストレスを抱えているかもしれないサイン

小さな子にとって、引越しや幼稚園に行き始めることは大変な出来事なので、大きなストレスを引き起こす可能性があります。ここでは、子供が辛いと感じているかもしれないサインに気づく方法と、その場合の対処法をお伝えします。
大人とは異なり子供はあれこれ考えていないと思っていますか?そんなことはありません。大人が気がついたこと全てに子供が対処しているわけではありませんが、彼らにもストレスは溜まります。引越しや弟や妹の誕生、祖父母やペットの死に加え、お母さんから離れるのに慣れるということに対して子供が怖がったり、疲れたり、病んでしまうことさえあります。さらに、子供は自分を悩ます原因を必ずしも説明できるとは限らないので、さらに悩みの種が増えてしまいます。そこで保護者が子供の行動の変化を感知し、ストレスが原因になっていそうな変化に敏感になる必要があります。子供の行動が少し変だなと気づいたら、いつもとは違い心を乱すような出来事が家族内で最近なかったかをよく考えてみてください。思い当たるものが無ければ、何があったのか優しく聞いてみてください。「お父さんが出張に行ったのを寂しがってるの?」「デイケアで何か怖いことでもあった?」というように。不安をすぐに払拭することはできないかもしれませんが、お父さんがもうすぐ帰ってくることを伝えたり(子供にカレンダーであと何日あるかを見せ、日が過ぎるごとにバツ印をつけていく)、ケージから学校のハムスターはもう逃げないと言い聞かせたりして安心させることはできるでしょう。
以下の事項は全て子供がストレスを抱えているサインです。もしどれか一つでも当てはまったらその原因をつきとめ、これから説明するストレス解消法を試してみましょう。
ストレスのサイン:執着
もし幼児が保護者と離れるときいつも泣き叫ぶ、または、離れるまでは良いが突然行かないでと頼み始めるようなら、環境変化に順応するのに苦労しているかもしれません。次の方法で自信をつけてあげましょう。
・離れる前に子供と遊ぶ時間を数分とって、環境変化を緩やかにしてみましょう。
・出発の一時間程前から自分がいなくなるということを数回思い出させて、いなくなるという事実に慣れさせてあげてください。
・出発するとき、特別なおもちゃで気を紛らわしてみましょう。
・ポケットに入れられる写真や保護者のにおいの付いたハンカチを与えるのも良いでしょう。
ストレスのサイン:睡眠妨害
小さな子は様々な理由から睡眠に問題をかかえることがあります。例えば、歯痛や風邪はすぐ治りますが、おねしょや寝言は解決するのに特別な努力が必要です。しかし、子供の睡眠パターンが突如変化したなら、それはその子がストレスを感じている危険信号です。過剰に心配されている子供は眠りに落ちることができなかったり、眠り続けるのに苦労したりするかもしれません。これは睡眠不全や夢遊病、一人で寝るのを拒否することに繋がります。
寝る前に子供がよく興奮状態にあるようでしたら、日中の活動のクールダウンをする必要があるかもしれません。就寝時刻の固定化、夕食後に甘いお菓子を摂取しないようにすること、寝る前にテレビを見ないようにすること(これは大人を含め皆に当てはまります)で、敏感な小さな子が一晩睡眠に苦労しなくなることでしょう。
ストレスのサイン:退行
日常生活の中の多くの出来事が退行の原因となり得ます。退行とははおもらしや指しゃぶりのような、子供が未発達な時期の行動をするように戻ってしまうことです。環境変化に順応するのを助けるために、その子が必要とされていることを伝えてあげましょう。例えば、新しい弟や妹に心を躍らせていない幼稚園児には、子守唄をうたう仕事など姉としての仕事を与えてあげると、順応しやすいかもしれません。
ストレスのサイン:悪癖が付き始めている
ストレスを感じている子供は時々、爪噛み、髪の毛いじり、肌をかきむしるなどの反復動作をして自身を落ち着かせることがあります。もしそういった行動に気が付いても、叱ったり、辱めたり、止めるように言うのではなく、アイスを食べているときや散歩中の「安心した」時間におしゃべりしながら悩みの原因を探るようにしましょう。
子供を慰めようとする繰り返しの試みに本人が反応しない、もしくは、家庭が混乱していたり家族の誰かが亡くなったりした場合には、小児科医に小児精神分析医を紹介してもらい、より上手にストレスを管理する手助けをしてもらいましょう。