ティーネージャーと大人の尿路感染症―何がリスクを高めるのか

その他
女性におけるリスク要因
尿路感染症は、セックスをする年代の、若い年代から中年にかけてもっとも多く見られる疾患です。女性の尿路感染症のリスクを高める要因としては、次のようなものがあります。
・セックスによって、細菌が尿道に侵入する可能性があります。また、ペッサリーや殺精子剤を使用してのセックスも、リスクを高める可能性があります。
・妊娠
・以前にも尿路感染症にかかったことがある
・エストロゲンが不足すると、尿路感染症の原因となる細菌が膣や尿道で繁殖しやすくなります。更年期を過ぎた女性は、尿路感染症のリスクが高まります。
男性におけるリスク要因
男性の尿路感染症のリスクを高める要因としては、次のようなものがあります。
・前立腺に問題がある。男性は、前立腺肥大(良性前立腺過形成)や前立腺炎などの前立腺のトラブルのために、年齢を重ねるほど尿路感染症にかかりやすい傾向にあります。
・アナルセックス
・膣感染症のある女性との避妊なしのセックス
・HIV感染
女性と男性両方におけるリスク要因
女性にも男性にも共通のリスク要因は、以下の通りです。
・尿路にカテーテルを使っている場合。細菌がカテーテルに侵入し、感染が始まることがあります。お年寄りで、入院している場合や、長期間施設にいる場合に多く見られる要因です。
・腎臓結石などの妨害物が尿路にある。これらは、尿の流れを妨害し、細菌性感染症のリスクを高めます。
・糖尿病。糖尿病にかかっている人は、免疫システムが弱っているため、尿路感染症にかかるリスクが高くなります。また、長いあいだ血糖値が高いと、腎臓のろ過システムにダメージを与える可能性があります(糖尿病性ネフロパシー)。
・尿路に構造上の問題がある。これは、先天性の場合もあれば、後天性の場合もあります。