背中の痛み

症状

背中の痛みは非常に一般的で、通常数週間から数ヶ月で改善します。

背中の痛みの中でも、背中の低い位置が痛む腰痛が特に一般的ですが、首から腰まで、脊椎のどの位置でも痛みが生じることがあります。

ほとんどの場合、深刻な原因はなく、時間の経過とともに良くなります。

自分で症状を改善できる方法がいくつかありますが、痛みが長期間続く場合や一度改善してもまたぶり返すことがあります。

背中の痛みを改善するには?

背中の痛みを軽減し、改善のスピードを早めるには、以下のヒントを参考にしてください。

・活動的であるように意識し、日常的に行っている運動などを続けるようにしてください。これは、自分で改善させるには最も有効な手段で、長い間安静にしていると逆に痛みを悪化させてしまうことがあります。
・背中の痛みに効果的な体操やストレッチを試してみてください。また、ウォーキング、水泳、ヨガ、ピラティスなども有効です。
・イブプロフェンなどの抗炎症成分の入った鎮痛剤を飲んでください。初めて飲む際は、その薬が自分にとって本当に安全であるかをよく吟味し、不安があれば薬剤師に相談してください。
・痛みを一時だけでもとるには、あったかい、または冷たいパックを患部にあててください。これらは近くのドラッグストアでも購入できますし、ペットボトルにお湯を入れたり、氷を袋に入れたりすることで代用もできます。

また、痛みは次第に良くなると前向きに考えるようにしましょう。難しいかもしれませんが、前向きな人の方が、回復が早くなる傾向にあります。

症状に関する助けを得る

背中の痛みは、通常数週間から数ヶ月で自然に良くなり、医師やヘルスケアの専門家に診てもらう必要はありません。

もし、以下のような状態になったら、助言を求めることをおすすめします。

・数週間たっても痛みが良くならない場合
・日常の活動に支障をきたす
・痛みが非常に激しい、または時間の経過と共に悪化した
・痛みについて心配がある、または向き合うのに苦労している

医師をたずねると、症状について訊かれ、背中を調べ、可能な治療法について話し合うことができます。必要があれば、より詳しい治療を受けるために理学療法士を紹介してくれることもあるでしょう。

また、直接理学療法士をたずねるという方法もあります。

専門家による治療

医師、専門家、理学療法士は、セルフケアだけでは治療が難しいと判断した場合、追加の治療を提案します。

以下のような方法があります。

・グループで行う体操:筋肉を鍛えるための体操や姿勢を良くするための方法について教える
・用手療法:脊椎のまわりをマッサージする(一般的には、理学療法士、カイロプラクター(脊椎ヘルスケアの専門家)、整骨医によって行われる)
・認知行動療法のような心理的ケア:痛みに打ち勝つことが難しい場合に有効な治療法

手術は、痛みが特定の病気によるものである場合を除いて、原則行いません。

背中の痛みの原因

背中の痛みは、原因を突き止めるのが難しい場合が多く、原因不明の背痛と診断されることも少なくありません。

捻挫や肉離れなどの特定の怪我によって痛みが引き起こされている場合もありますが、多くの場合はこれといった理由がありません。深刻な怪我や病気が原因となっていることは非常にまれです。

以下のような病気が原因となっている場合もあります。

・椎間板ヘルニア:脊椎の椎間板の軟骨の一部が周辺の神経を圧迫している
・坐骨神経痛:骨盤から足にかけて繋がる神経が刺激される

以上のような状態は、間隔の麻痺、弱化やチクチクする感じを引き起こすなどの他の症状を伴います。この場合、原因不明の背中の痛みとは別の治療法があります。

背中の痛みを予防するには

背中の痛みを予防するのは簡単なことではありませんが、以下を参考にするとリスクを軽減することができるかもしれません。

・一般的な背中の体操やストレッチをする。かかりつけの医師や理学療法士がどのような体操やストレッチが効果的か教えてくれるでしょう
・活動的でいる。日常的な運動は、背中を丈夫に保ちます。成人は、一週間あたり150分の運動をすることが推奨されています。
・座りっぱなしにならないようにする(車で移動中やオフィスで)
・重いものを持ち上げるときに注意する
・座っているとき、特にパソコンやテレビを見ているときの姿勢に気をつける
・ベッドや布団の固さが自分に合っているかどうか確かめる
・肥満の場合、健康的な食事と日常的な運動をして体重を減らす。体重が重いと、腰痛を引き起こすリスクが高まります。

直ちに医療機関にかかったほうがよい場合

背中の痛みのほかに、以下のような症状がある場合は、ただちにかかりつけ医に相談してください。

・性器や臀部の周辺の間隔がないもしくはチクチクする場合
・排尿が困難な場合
・膀胱や腸を自分でコントロールできない場合
・胸痛
・38℃以上の高熱がある場合
・身に覚えのない体重減少
・背中に腫れや変形がみられる場合
・休んでも痛みが取れない、もしくは夜に悪化する場合
・車の衝突事故など、深刻な事故のあとに痛みが発生した場合

これらは、もっと深刻な病気などのサインになります。早急な検査が必要です。

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