体外受精の三度目の正直

クレール・ダンドさんは、体外受精以外では妊娠できないと告げられました。不妊治療の結果、アレクサンダー君を出産しました。しかし、その数ヵ月後、彼女は自然妊娠したのです。
「妊活を始めたのは、まだ31歳のときでした。一年経っても妊娠しなかったので、何かがおかしいと思い始めました」
クレールさんは、とても親切なかかりつけ医に相談し、いくつか検査を受けました。
「夫の精子検査には異常はなかったのですが、私の血液検査によって排卵が不規則であることがわかりました。そのため、近くの不妊治療院を紹介してもらいました」
受胎検査
クレールさんは、不妊治療院でさらに詳しい検査を受けましたが、妊娠できない原因ははっきりとは分かりませんでした。
「妊活を始めた頃、とても太っていました。それが受胎に影響を及ぼすことは知っていたので、ダイエットをしてみて効果があるかどうかを確かめることにしました。
4ヶ月で6キロの減量に成功しました。リラックスのために、夫と共に、ニュージーランドで長い余暇を楽しみました。帰国後、再び不妊治療院へ行き、クロミッドと呼ばれる、排卵を助ける薬を飲み始めました。
クロミッドの服用中は、悲惨な思いをしました。泣くことが多くなり、常に神経を使うようになりました。私は小学校の先生をしていましたから、泣くのを我慢しながら毎日小さい子どもばかりのクラスの面倒を見るのは苦痛に感じました」
閉塞した卵管
三ヵ月後、クレールさんはクロミッドを飲むことに耐えられなくなりました。これではうまくいかないと強く思うようになったのです。
妊活を始めて、三年が経過しようとしていましたが、何もうまくいっていませんでした。クレールさんと旦那さんは、別の不妊治療院を訪れることにしました。
「最初に、卵管の検査をしました。片方の卵管は完全に閉塞していて、もう片方は少ししか開いていないという結果が出ました。クロミッドは、時間の無駄だったのです。
病院の先生は、妊娠するために最も良い方法は体外受精だと言われたので、すぐにやってみることにしました。
治療は辛かったですが、単純なものでした。9つの卵子を採取することに成功し、そのうち4つが良い胚となりました。4つのうち、2つが注入され、残りの2つは冷凍保存されました。
数週間後、妊娠が発覚しましたが、7週目に流産していることがわかりました。非常にショックを受けました。夫と相談して、少し時間をおくことにしました。
2度目の人工授精でも、流産してしまいました。3度目では、1つしか胚になりませんでした。1度目に冷凍保存しておいた胚を解凍しましたが、両方亡くなってしまったため、1つの胚のみが子宮へ移されました。成功する確率は、決して高いとは言えませんでした」
人工授精後の妊娠
「再び、妊娠していることがわかりました。素晴らしいニュースでしたが、妊娠中ずっと、良くないことがまた起きてしまうのではないかという不安を抱いていました。特に、最初の三ヶ月間は毎週出血があったため、それを強く感じました。悪い予感がしていたので、保育園や赤ちゃんに必要なものなどは何も準備していませんでした。
9ヵ月後、可愛い息子のアレクサンダーが誕生しました。」
息子がたった8ヶ月の頃、クレールさんは再び妊娠していることが分かりました。驚くことに、今度は自然に妊娠したのです。その後、無事に次男のマイケル君が産まれました。
クレールさんは、妊娠に悩んでいるすべての女性に向けて、不妊治療を始める前にすべての検査をしっかりと行うことの重要性を伝えたいと言います。
「卵管が閉塞しているということが分かるまでに3年がかかりました。もっと早い段階でその診断を受けていたら、時間も節約できましたし、余計な不安や不要な治療をせずに済みました。
また、すべての女性とそのパートナーに、不妊治療に助けを求める前に、ライフスタイルが健康的であるかどうかを見直して欲しいです。
これには、タバコをやめる、お酒の量を減らす、過度なダイエットをしない、などが挙げられます。病院を訪ねる前に、これらをすべて実践し、自分で生殖機能を高める努力をすることも大切です」