バニシングツイン症候群

症状

現代の超音波は今までよりも早期の段階で双子を妊娠していることを確認することができ、過去には発見することのできなかった胎児の死を明らかにすることもできます。

超音波技術を使って早い段階で妊娠していることを確認することで多くの利益を得ることができます。なぜなら、妊婦や医者が2人以上の赤ちゃんを妊娠していると分かるのが早ければ早いほど、よりよいケアを受けられるようになるからです。しかし、このように早い段階で双胎妊娠を知るということにはデメリットがある場合もあります。今までよりも早期に双子の妊娠を確認することで、初期の超音波では発見することのできなかった胎児の死も明らかになってしまうのです。

臍帯脱出

妊娠中に双子の片方が死んでしまうという現象は、通常妊娠初期(妊婦が自分が双子を妊娠していることを知る前に起こることもあります)あるいは、それほど一般的なケースではありませんが、妊娠後期に起こる場合もあります。妊娠初期に胎児が死んでしまうと、死んでしまった胎児の細胞は通常妊婦の体に再吸収されます。この現象がバニシングツイン症候群と呼ばれます。

どのくらい一般的なものなのか

記録されているバニシングツイン症候群の発生率は、早期段階での超音波検査―早期段階で双胎妊娠を確認できる唯一の手段―が規定となってきた過去数十年に渡ってかなり高くなっています。全体では、バニシングツインは多胎妊娠のうち約20~30%の割合で起こっています。

どのようにして発見されるのか

超音波検査―子宮が急速に拡大している、あるいは血液検査で以上なホルモン値が検出されたために行われるもの―で多胎妊娠が明らかになった後、その次に行う超音波検査では1人の胎児しか発見されなくなります。

リスクが高いのは主にどのような人か

研究者によれば、バニシングツイン症候群は30歳以上の女性に起こりやすくなっているということですが、これは高齢の妊婦、特に不妊治療をしている妊婦の方が一般的に多胎妊娠になる確率が高いということが原因であるかもしれません。

どのような症状か

症状がまったく現れない場合もあります。しかし、以下のような流産の時と似ている症状を経験する人もいます。
・軽度のけいれん
・膣出血
・骨盤の痛み
・ホルモン値の減少(血液検査で測定されるhCG値)

これらの症状は胎児の片方が死んでしまったということを示しているかもしれませんが、死んでしまったという明確なサインはまったくありません。これらの症状のいずれかを経験している、あるいはバニシングツイン症候群になっているかもしれないと懸念している場合は、ためらわずに医者の診察を受けましょう。

心配するべきものなのか

バニシングツイン症候群が妊娠初期に起こった場合、妊婦は通常、正常な妊娠を経験し、合併症や医学的介入などはなしに健康的な赤ちゃんを1人出産することになります。それほど多くはないケースですが、妊娠中期や後期に双子の片方が死んでしまった場合、残っている胎児は子宮内胎児発育遅延になる危険性が高くなり、妊婦は早期分娩、感染症、脳出血になる危険性が高くなる可能性があります。

何ができるのか

幸運なことに、妊娠初期に胎児が死んでしまった場合、その後の身体的影響は何もないので、何か特別なことをする必要はありません。妊娠中期や後期に胎児が死んでしまった場合、医者は残っている胎児の健康や発達をより注意深く観察し、合併症のサインがないかどうか調べるために妊婦のこともより入念に観察するでしょう。

妊娠初期に胎児の死が起こってもそれ以降に起こっても、妊婦は赤ちゃんが死んでしまったことに対する悲しみと生き残っている赤ちゃんの生育力に対する安堵とか入り混じった不思議な気持ちになるかもしれません。妊婦もそのパートナーも、深い悲しみに沈むことをためらわないでください。自分の子どもの死と、自分たちの双子の親としてのアイデンティティーの喪失ということについて理解し、また生きている赤ちゃんの命を称えることを忘れないようにしましょう。

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