ブルーベリーは抗酸化物質の発電所なのか?

ブルーベリーについて
スーパーフードの古株にしてかわいい北米の果物は、栄養を豊富に秘めています。
ブルーベリーはビタミンKを多く含んでいます。ビタミンC、繊維、マンガンなどの抗酸化物質(特にアントシアニン)も含まれています。
ブルーベリーに含まれる高レベルの抗酸化物質を評価する栄養士の中には、食事を1つだけ変えるならブルーベリーを加えるべきだと考えている人もいます。
ブルーベリーが心臓病やいくつかの癌を予防し、記憶力を高めるのに役立つと主張する人もいます。
ここでは、本当にブルーベリーにそんな効果があるのかどうかを検証しました。
ブルーベリーの証拠
心臓の健康とブルーベリー
2012年の93,000人の女性が参加した研究によると、週にブルーベリーとイチゴを3人前以上食べた参加者は、月にベリー類を食べたのが1回以下の人に比べて心臓発作のリスクが32%低くなりました。しかしこの研究は、心臓発作のリスクを下げたのが間違いなくベリー類なのかを証明することができませんでした。
ブルーベリーは高血圧やアテローム性動脈硬化症に効果がありますか?
証拠は確定的ではありませんが、ブルーベリーが血管の壁を弛緩させ、動脈硬化の危険性を減らすのに役立つとは考えられています。アテローム性動脈硬化症とは、心臓発作および脳卒中のリスクを高める疾患です。
閉経後48人の女性を対象とした2015年の小規模研究では、8週間にわたってブルーベリーパウダーサプリメントを与えられた女性は、血圧がわずかながらも臨床的に有意に低下したことが分かりました。
ただ、同じ年のブルーベリースムージーを与えられたメタボリックシンドローム(糖尿病、高血圧および肥満の組み合わせ)を有する44人の成人を対象とした研究では、血圧に影響は見られず有望な結果が得られませんでした。
同様の発見が、21人の男性を対象にした2013年の研究で示された。ただ、この被験者は健康だとのことなので、研究結果は、慢性疾患を患っている人々にはあてはまらない可能性があります。
ここであげた研究のすべてが比較的小規模で、結果には「重み」が少ないことに注意する必要があります。また、それぞれ異なる集団が被験者となっているため、結果は一般的な集団にはあてはまらないかもしれません。
ブルーベリーは癌を予防できますか?
ブルーベリーががんを予防するのに役立つという証拠は今のところほとんどありません。細胞や動物に関する実験研究では、ブルーベリー抽出物(アントシアニンなど)が癌を引き起こすフリーラジカルの損傷を減少させることが示されています。しかし、人間がブルーベリーを食べたところでこれらの化合物をどれくらい吸収できるのか、人体内でも効果があるかどうかは明らかではありません。
ブルーベリーを食べると記憶力がよくなりますか?
いくつかの小規模な研究では、ブルーベリーの消費が増えると空間学習と記憶の成績が良くなるという関連が見出されています。しかし、これらの研究のほとんどは、小さなサンプル群または動物が被験者です。現在、ブルーベリーを食べることで記憶力が向上するという証拠はありません。
ブルーベリーに対する栄養士の判定
ブルーベリーの健康効果についての研究は決定的ではありませんが、1日に食べるべき果物と野菜5種類のうちの1つとしては素晴らしいです。
カロリーが低く、栄養素が高く、ビタミンCやEよりもはるかに高い抗酸化作用を有するフェノール化合物が含まれています。朝食用シリアルに入れたり、昼食で食べたり、低脂肪ヨーグルトとミックスしておいしいデザートを作ってみてください。
スーパーフードの詳細
これらの他のいわゆるスーパーフードについての効果の証拠を確認してください。
・ブロッコリー
・チョコレート
・ニンニク
・緑茶
・油性魚
・ザクロ果汁