妊婦とカルシウム・サプリメントについて

妊婦とカルシウム
牛乳が飲めない諸君のために、もっと親切で穏和なカルシウム供給源をご紹介しましょう。
本当に牛乳を飲めない(乳糖不耐症患者であるため)、或いは単にあの忌々しい白液を身体が受け付けない(飲むところを想像しただけで吐き気を覚える)など、理由は様々でしょう。妊娠34週間を迎えている今、牛乳に対してこのような抵抗がある状態で、日々必要なカルシウムを確保することは容易ではないでしょう。
幸い、赤ちゃんに強い骨を与える(そして妊婦の骨も強く保つ)ことは、牛乳を飲まずしても達成することができます。味わい深い代替製品がたくさんあるのです。
乳糖不耐症
身体のラクターゼ(牛乳中のラクトースを分解する酵素)の生産が追いつかない人は、酪農製品(とりわけ牛乳)を取り込んだ場合、急激な腹痛や胃腸内ガスによる不快感、腹部膨張、下痢が引き起こされる可能性があります。これからご紹介する方法にしたがって必要なカルシウムを接取して頂ければ腹痛ともおさらばです。
ラクトース含有製品は買わない
賢く買い物し、乳糖不耐症用ミルクを買いましょう。また、カルシウム強化乳にも乳糖を含まないものもあり、これは正にもってこいの製品でしょう。
酵素を増やす
身体にラクターゼが足りないからといって、この分解酵素無しでやっていかなくてはならない、というわけでもないでしょう。ラクターゼはカプセルや錠剤を通じた摂取が可能です。乳糖を含む酪農製品を取り込む場合はこの薬剤を一緒に取るのです。或いは、液体ラクターゼを牛乳やその他の酪農製品に流し込んで、喉を通す以前にラクトースを分解させてしまう手もあるでしょう。
チーズ
ミルク、と口走ると腹痛を覚えずにはいられない、というならば、チーズ!とでもいうのです(そうです、写真を撮るときの要領です、笑顔笑顔)。チェダー、パルメザン、スイスなど、自然に熟成させたハードチーズは、そのプロセスの途上でラクトース含有量が半分以下まで減少します。したがって、チーズならば案外腹を下さずにイケルかもしれませんよ。
ヨーグルト
ヨーグルト(そして幾つかの冷凍ヨーグルト)に含まれている善いバクテリアは、ラクトースを分解してくれますから、是非ヨーグルトを食べましょう。
牛乳の摂取量を減らす
酪農製品でも、少量であれば処理出来る可能性があります。一度に飲む牛乳の量はカップの半分ほどにする、或いは薄いチーズをちょびちょび食べる、といった具合です。またラクトースは、他の食物、とりわけ繊維質の食物と混ざると容易に消化されるようになりますから、全粒穀物種のシリアルに牛乳を入れたり、全粒小麦パンの上に溶かしたチーズをのせたりするといよいでしょう。
完全に接取を避ける
乳糖不耐症の症状が特に酷い場合は、酪農製品を含む全ての食物の摂取を避ける必要があります。ラベルにパルヴェ(parve)(酪農製品を全く使用していない)等との記載のある製品を探しましょう。これからご紹介する代替製品も是非参考にしてください。
単なる牛乳嫌い
牛乳を飲むと気分が悪くなる、という場合は、以下に示す方法を参考に食べ物にカルシウムを忍ばせましょう。
牛乳を隠す
スムージー等に混ぜてしまうのです。また、無脂肪・デカフェのラテを頼めば、入っています。
酪農製品にもいろいろある
牛乳だけを避けて通れば良いのであって、カルシウム接取をあきらめることはありません。酪農製品のほとんどはカルシウム含有量が多いですから。とりわけヨーグルト(一カップで牛乳一杯分のカルシウム量です)とチーズ(30g分で一人前)です。
酪農製品を避ける
酪農製品以外からもカルシウムは確保できます。例えば、強化フルーツジュース(オレンジ、グレープフルーツ、りんご、クランベリー他)、強化豆乳、チーズ、豆腐、緑色の葉菜、ブロッコリー、サケ缶(骨ごとすり潰されたもの)などです。
牛乳を飲まないということは、カルシウムだけでなくその大事なパートナーであるビタミンDの接取も怠っているのだ、ということを忘れてはなりません。ヨーグルトやチーズは良いカルシウム供給源ではありますが、ビタミンDは含有していません。幸い、ビタミンDは一日数分間太陽光に当たるだけで十分量を確保することが出来ます。(身体は太陽光を浴びるとビタミンDを生産するのです。)また、ビタミンDは妊婦用ビタミン剤にも含まれていることを確認しましょう。(豆乳を飲む場合は、ビタミンDで強化されたものを探しましょう。)
依然としてカルシウム摂取量が心配になる場合は、医者に相談しましょう。サプリメントの摂取を勧められるかもしれません。腹痛が生じた場合(酪農製品によるものであろうが無かろうが)は、カルシウムを含有する制酸剤もあるのだということを覚えておきましょう。