あなたが選ぶ2016年10大健康ニュース

第10位:イブプロフェンは心不全のリスクを増大させる!?
9月、デイリーミラー紙は、「イブプロフェンは、最大83%心不全に陥るリスクを増大しうる」と警告。
しかし、これは誤解を招く見出しで、“83%”は、イブプロフェンではなく、ケトロラクと呼ばれる無名の鎮痛薬でした。
第9位:腰痛を予防する最も効果的な方法はエクササイズ
年明け、デイリーミラー紙は「腰痛を取り除き、病気になった人にとって最高の薬は、エクササイズ」と報道するも、これもまた、誤報でした。
研究は、腰痛を“予防”する方法で、“治す”方法ではありませんでした。とはいうものの、腰痛持ちの人はできるだけアクティブに過ごしたほうがいいという推奨が変わることはありません。
第8位:女性はヘアを剃ったほうが衛生的?
「健康上のリスクがあるにも関わらず、多くの女性は陰毛を剃ったほうが衛生的と考えている」とインディペンデント紙が7月に報道。
3,000人以上のアメリカ人女性を対象としたオンライン調査では、半数以上が「衛生上の理由」から、陰毛を剃っていることがわかりました。
しかし、人間の体のほとんどがそうであるように、陰毛も存在理由があり、感染の危険から身を守っています。
第7位:ヘアを剃ると性感染の危険が増大
BBCは「陰毛を剃ったり、整える女性・男性は、性感染症のリスクが高くなる。」と報道。
しかし、原因と結果の証明はできず、「陰毛を剃るようになったのは、性感染症を発症後」という人も多いことがわかりました。
第6位:赤ちゃんが車内で眠るのはNG
デイリー・メール紙は、「車の座席で長時間眠るのは、赤ちゃんにとって危険」と報道。ある研究によれば、車内で長時間過ごすと、循環器トラブルになる可能性があるそうです。
研究者は、時速50kmで走行する自動車の後部座席に赤ちゃんが座ることを想定し、その際の振動を再現するシミュレーターを使用。調査に資金提供した慈善団体の最高経営責任者フランシス・ベイト氏は、「両親は赤ちゃんに注意を払い、休憩を取らずに長距離運転するのは避けてください」とアドバイスしました。
第5位:コレステロールと心臓病に関連ナシ
6月、従来の悪玉コレステロールの考え方を覆す、新しい見解が発表され、デイリーメール紙は、「悪玉コレステロールと心臓病に関係性はないと主張する報告が賛否両論を呼んでいる。」と報道しました。
あらゆる見解と同じく、その結果は、その研究に限り信憑性があります。研究者のうち9人は「コレステロール懐疑論者」であることにも注意が必要です。
第4位:腸内細菌は危険レベルの肥満と関係アリ
BBC は、「ヒトの便に存在する細菌の性質は、体内の脂肪を危険レベルにする可能性がある。」と報道。腸内細菌と内臓脂肪に関連性があることが判明しました。
内臓脂肪は臓器周辺に貯蔵され、生活習慣病のリスクが高くなりますが、腸内細菌のパターンを好転させる方法は、今のところありません。
第3位:最新の卵巣ガン研究
ベビーパウダーと卵巣ガンの関連性における最新の研究結果を踏まえ、メール・オンラインは「ベビーパウダーは卵巣がんに関係がある。」と報道。
2,000人以上の卵巣ガンの女性、そして、同数の卵巣ガンではない女性を調査した結果、直接の因果関係を証明することはできなかったものの、性器にベビーパウダーを使った場合、卵巣癌のリスクが33%増大することが判明しました。
第2位:胃腸薬と認知症との関係
デイリーメール紙は、「莫大な数の人が服用する胃腸薬は、認知症のリスクを50%増大させる恐れがある」と報道。
これは、オメプラゾールをはじめ、胸ヤケの治療に処方される薬に関するもので、過激な見出しの一方で、理由は明らかにされなかった。
胃腸薬を服用している人は、服用しない人に比べ、より不健康で、服用量が大量になる傾向があり、その結果、認知症になる危険性が増すという研究結果があり、更なる研究が期待されています。
第1位:ジカ熱ウイルス
たくさん出来事があり、2016年の初めが、もうはるか昔のことのようです。 1月に飛び込んできたビッグニュース、ジカ熱ウイルスのことも忘れかけでした。
1947年にウガンダで発見された蚊を媒介とするジカ熱は、突如として、南米に広まり、今では、中米、カリブ海、東南アジア、米国南部の州にまで拡大しています。
ジカ熱は、ほとんどの場合、有害ではありませんが、異常に小さい頭部(小頭症)の先天異常を引き起こす危険性があります。
現在のところ、ワクチンや治療法はなく、妊娠中の女性は、感染地域への渡航を避けるよう勧められています。