子供が不安を感じるときはどうしてあげればよいのか

子供の不安
小さな子供は時々大きな不安を抱えることがありますが、安心感を与え、決まったやり方、儀式の3つを使って、その不安を和らげてあげましょう。
子供は成長するにつれ、空想の世界も大きくなりますし、不安も大きくなることもあります。2、3、4歳の子供は非常に頭が活発で楽しいゲームやお話を考えることができますが、あまりに現実的に見える恐ろしい場面も頭に浮んでしまいます。小さな子供には、何ができることで、何ができないことなのかを区別することが難しく、このため、戸棚が宇宙船だと思っていたり、小さな風呂場の排水溝に飛び込むことができると思ったり、洋服棚に怪獣がいると思ったりするのです。
不安が生じさせる混乱に加え、幼児や未就学児は記憶力に優れています。ブランコから落ちて痛かったことや、お友達の誕生会で見た怖い顔のピエロのことを覚えています。小さな子供は再びこうした怖い体験に出くわすのではないかと心配になります。また、小さな子供は自分の周りの人の感情の影響を受けやすく、お母さんがクモに驚いたり、お父さんが高所恐怖症だったり、または絵本でくまさんが暗闇を怖がっている話を読むと、そうした恐怖を子供は感じ取ります。
子供たちが共通して恐れるものとは何でしょうか?大きな音、動物、医師を恐れるのは、一番顕著なのが一歳半ぐらいの時期です。暗闇、トイレ、仮面を被っている人や、コスチュームを着ている人たちを恐れるのは、二歳ぐらいで顕著です。空想上の怪物や、傷や怪我を恐れるのは三歳ぐらいです。こうしたものを子供が恐れない場合でも、恐れる時期がくるかと思います。子供の不安感を和らげるにはこうしてみましょう。
不安がっている子供に何を言えばよいのか
子供が怖がっているものがまっとうなものではないとしても、子供にとってはそれが非常に実感があるものなので、子供を叱ったり、恥をかかせたり、からかったり、脅かしたりしてはいけません。そうすると、保護者が子供を理解していないと子供は思いますし、何の助けにもならず、不安の要因を増やしてしまうことになります。もっと良い方法としては、子供が自分の感情を話しやすいようにしてあげましょう。ただし、感情だけに支配されないように子供に話をさせてください。
「トイレに行っている間、そばにいてあげるから」、「お昼が終わった時間に迎えにきてあげるからね」等、安心する言葉をかけてあげてください。その約束を必ず守るようにしてあげると、子供は保護者を信頼できる存在だと思うことでしょう。
子供にわかりやすい方法でするのであれば、説明をすることも役立ちます。「はさみは怪我をするものだけれど、このはさみは子供用に特別に作られているものだから大丈夫よ」と言えば、はさみを怖がる子供は安心します。しかし、長々と色々な種類の刃物について説明をして、大人がなぜ使っていいのか、という理由を語ることはする必要がありません。
褒めるということによって出てくる力のことも忘れないでください。もし子供が怖がっているものと対峙しようとしている場合、それがほんの少しであれ、保護者が子供を誇りに思っていることをわからせましょう。
不安な気持ちの子供には何をしてあげればよいでしょうか
子供が恐れているものを常に保護者がコントロールできるわけではありません。例えば、病院にいかなければならない時は行かなければなりませんし、浴槽が怖い、犬が怖いということは永遠に避け続けることはできません。ある程度、家内の環境、スケジュール、保護者が言うこと等、子供が不安に曝されることを減らすためにコントロールすることはできるでしょう。例えば、怖い話の本や映画やDVDは子供が不安になるのであれば避けること等です。加えて、不安な子供は次の3つの行動から安心を得ることができることでしょう。
安心させること
安心する言葉をかけ、保護者が傍にいて触れてあげること
決まったやり方をする
予測が可能な日課は心を落ち着かせてくれます。これは全ての子供に共通のことで、不安を和らげるだけではなく日課として行うことを決めましょう。日々の生活で予測ができることを知っていることは、子供が安心感を得るのに役立ちます。何度も反復することです。例えば、保護者が幼稚園に毎日同じ時間に迎えに行けば、子供は保護者が毎回本当に迎えに来てくれるという自信を得ることができます。
儀礼
家を出る時に投げキッスをする等、単純なお別れの挨拶の儀礼をすることは、不安な子供を安心させることができます。これと同じように、中身はただの水である、お化け退治スプレーを作ってみることができるでしょう。子供は自分自身で持つ不安への対処スキル、例えば指しゃぶりや頭を激しく振るなどの行動を思いつくかもしれません。こうした行動をみることは保護者には辛いことかもしれませんが、子供にとっては緊張をなくすことに役立つものです。子供のこうした行動は本当に怪我をしそうでない限り、心配しなくてもよいです。しかし、そうした行動が三歳を過ぎても続くようであったり、あまりにも頻繁に行うようであれば心配したほうがよいかもしれません。保護者が心配しすぎなだけな場合もありますが、小児科で相談してみましょう。