妊娠中の痛みを緩和する9つのストレッチ

その他

妊娠中のストレッチ

全身に痛みを感じますか?妊娠中でも安全なストレッチは、全身の痛みを和らげてくれます。また、呼吸に集中するため、ストレスや緊張も緩和することができます。

ストレッチを始める

妊娠しているかどうかにかかわらず、ストレッチをすると筋肉が伸び、全身が緩み、身体が楽になり、健康全般を改善してくれます。ストレッチは常に良いものですが、妊娠中の身体には特に役立ちます。

妊娠中のストレッチの利点

妊娠が進むにつれて、胸や赤ちゃんが入っているお腹が大きく重くなり、その影響で姿勢が変わります。これが、多くの女性の腰、首、胸の痛みにつながります。うれしいことに、ストレッチをすると、これらの痛みを緩和し、妊娠をより順調で快適にしてくれます。特に、日常生活にいくつかのストレッチを取り入れると良いです。

そして、赤ちゃんにとって、ストレッチは、ほかの運動と同じくらい多くの利点があり、子宮の中の小さな赤ちゃんにとってすばらしい効果があることを忘れないでください

ストレッチ中に覚えておきたい安全上のヒント

次の安全上のヒントを覚えておけば、身体にとって効果的なストレッチができます。

ウォーミングアップ。冷えた筋肉を伸ばすとけがをすることがあるので、最初に必ずウォーミングアップをしてください。数分間、ウォーキングやもも上げ運動を行いましょう。

はずみをつけない。ストレッチをしているときにはずみをつけると、筋肉を痛めることがあります。そうではなく、筋肉の伸びを感じるが痛くない範囲で、20〜30秒キープするようにしてください。

やり過ぎない。妊娠中と出産後数週間は、リラキシンと呼ばれるホルモンが産生され、骨盤内の靭帯を緩め、赤ちゃんが産道を通りやすくしてくれます。リラキシンは、全身の靭帯に影響を与えます。つまり、妊娠中は、柔軟性が高まったように感じ、全身の可動域が広がる可能性があります。唯一の問題は、柔軟性の向上や可動域の広がりが過度のストレッチにつながり、最終的にけがをすることがあることです。自分を守る最善の方法は、痛くなく、気持ち良いと感じる範囲でストレッチをすることです。痛みは、限度を超えている兆候です。だから常に身体の声に耳を傾けるようにしてください。

一方、妊娠中は身体がかたくなったと感じる女性もいます。それは、関節を安定させ、新たな柔軟性から身体を守るための方法だと専門家は考えています。

気持ち良くないと感じるストレッチは、しないようにしてください。自分の身体に合ったものを選ぶようにしましょう。

妊娠中におすすめの9つのストレッチ

ウォーミングアップ後、痛みを感じる前に毎日これらのストレッチを行って、痛みを緩和してください。または、この記事をブックマークして、必要なときはいつでも、これらのストレッチを行うようにしましょう。

1.背中
チャイルドポーズのように、このストレッチは背中の筋肉を安全に伸ばすのに役立ちます。
両手の手のひらをバランスボールの上に置き、ボールの前で膝立ちになり、後ろの床に足先を押し付けます。
お尻はひざの後ろのままで、上半身が床と平行になるまでボールを前に転がして腕を伸ばし、あごを引いて息を吐きます。肩と耳を離し、楽な姿勢で背中のアーチをつくります。(注意:腹筋を使っている感じがしたら、腰を戻して負荷を軽減してください。)
元の姿勢に戻るときには、背骨をまっすぐにすることに集中し、手でボールを押しながら身体の方に転がし、息を吐きながら腰を押し込みます。

2.首
この運動は、首の緊張を和らげるのに役立ちます。
背もたれのある椅子に背筋を伸ばして座ってください。
目を閉じて深呼吸をし、頭を片側に静かに傾け、ゆっくりと肩の方に倒してください。肩を上げたり、無理に頭を倒したりしないでください。
3〜6秒キープし、反対側も行います。
これを3、4回繰り返してください。
静かに頭を前に倒し、あごは胸に入れてリラックスしてください。
頬を右肩の方に倒し、3〜6秒キープしてください。
反対側も同様に行います。

3.胸
このストレッチは、胸と背中の緊張を和らげます。
膝をサポートするために、クッションや丸めたマットの上で膝立ちになり、後ろの床に足先を押し付けてください。
腕は前に伸ばしながら、肩を丸めて頭を静かに前に倒し、かかとに座って息を吐きます。
息を吸いながら腕を横に上げ、頭上を見上げます。お尻に力を入れて膝立ちに戻ります。腕はぐるりと円を描いて元に戻し、最初の姿勢に戻ります。
好きなだけ何度も繰り返してから、逆方向で行います。

4.肩
このストレッチは、肩の緊張を緩和するのに役立ちます。(特に、よくパソコンを使う場合)。
足を肩幅に開いて立ちます。
左腕を身体の前で胸の高さに上げ、少し曲げます。
右手を左肘に置き、息を吐きながら、優しく右肩に向かって左肘を引っぱります。
5〜10秒キープし、反対側も行います。

5.腹部
赤ちゃんが入ったお腹を支える筋肉を伸ばすための、この開放感のあるストレッチで身体の前面を開きましょう。
左膝で膝立ちになり、足先で床を押してください。右膝を床につけ、右足の足裏を左の太ももの内側に当てます。後ろの床に右の手のひらを置き、指先は身体から離します。
この体勢から、息を吐きながら左手を頭上に伸ばし、腰を押し上げます。
息を吸いながら腰を下ろします。(不快な場合、腰の下にクッションを置いてください。)
好きなだけ繰り返してから、反対側も行います。

6.股関節屈筋
股関節屈筋のおかげで、膝を上げたり、腰を曲げることができます。股関節屈筋を定期的に伸ばすことで、柔軟性が向上し、出産時に足を広げやすくなります。
階段の下に立ってください。身体を支えるために、片手で手すりを持ってください。
階段の1段目または2段目に片足を上げて、膝を曲げます。
もう片方の足は後ろの床にまっすぐ伸ばします。
背筋を伸ばしたまま、曲げている方の足に体重をかけます。伸ばしている方の足が伸びている感じがするでしょう。

7.腰
この古典的な腰のストレッチは、坐骨神経痛に関する不快感を和らげ、お腹を伸ばすのにも役立ちます。(このポーズがあまりにも難しいと感じたら、お尻の下に小さなクッションや巻いたタオルを置いてサポートしてもいいです。)
膝立ちになって、左膝を前に出し、左腰の少し左側に持ってきます。右足は後ろに伸ばし、つま先を伸ばします。左すねは腰と平行を目指してください。
指先を前の床について、身体を支えます。
肩と耳は離した状態で、静かに指先で床を押します。背中のわずかなアーチはキープしたまま、腰を床の方に押してお腹を伸ばします。
お腹と胸で深く呼吸しながら20秒間キープします。
反対側も行います。

8.脚
むくんだり、脚がつるなど、妊娠中は脚のトラブルがあります。この簡単なストレッチで脚を休めてください。
立って、調理台や重い椅子などのじょうぶなものにつかまって、身体を支えます。
右膝を曲げ、右足を臀部の方に振り上げます。右手で足をつかみ、股関節からももを後方に伸ばしながら、かかとを臀部の方に押します。
背筋を伸ばして、10〜30秒キープします。
左足も行います。

9.全身
このストレッチは深い呼吸ができるように背中と胸を開き、ストレスやそれに付随する身体的緊張を緩和します。
前にバランスボールを置いて膝立ちになり、膝と膝の間にお腹のためのスペースを十分にとってください。
前腕をボールの上で交差させ、身体を腰から曲げながらボールを前に転がします。
ゆっくりと深呼吸をし、骨盤底筋を弛緩させるように、上半身をボールに乗せてリラックスします。1、2分キープします。

妊娠中の呼吸トレーニング

ストレッチをするときには、深呼吸をしてください。深呼吸は、妊婦にとって特に重要です。リラックスできるだけでなく、身体の意識を向上させ、呼吸をコントロールできるようになります。(特に陣痛に耐えるのに役立ちます。)

上記のすべてのストレッチについて、深呼吸に焦点を当ててください。胸郭上部での浅い呼吸ではなく、より良いガス交換と赤ちゃんにより多くの酸素を運ぶために、下腹部と肺が十分に広がるようにしてください。

そして、特にストレスがあり、ストレッチをする時間がないときは、1日数回、深呼吸するだけでも良いです。正しく行う方法は次のとおりです。まっすぐ座って、お腹の上に手を置きます。腹部が上下するのを感じながら、鼻から息を吸い、口から吐きます。息を吐くとき、元気が出るような言葉を繰り返してみてください。あるいは、呼吸をしながら数を数えてみてください。4カウントで息を吸い、6までカウントで吐きます。

関連記事一覧