運動と1型糖尿病の関係について知っておきたいこと

運動について
糖尿病があるなしに関わらず、定期的な運動習慣は健康にとって大切です。1型糖尿病の場合、インスリン量と食事、そして運動のバランスが重要になります。
事前に計画を立て、運動が自分の血糖値にいかに効果を与えるかを把握することで、血糖値をコントロールできるようになります。
低血糖の予防
運動が血糖値への影響する程度は、以下によって異なります
・運動開始前の血糖値
・運動の強度
・運動時間
・インスリン投与量の変更有無
運動中または運動後に急激に血糖値が低下することがあるので、血糖値を監視し、予防措置を講じ、低血糖を治療するための準備がとても大切です。
色んな種類の運動が血糖値にどう影響するかを把握するため、運動セッションの前、途中、後に血糖値を頻繁にチェックする必要があります
トライアンドエラーを繰り返してください。例えば、運動量を増やす際には、運動前にインスリンの投与量を減らしてみる、糖分を少し取るようにしてみる、などです。特定の運動が血糖値を急速に低下するという可能性もあります。
運動前に血糖値が下がっている場合は、スナックなどを用意してください。すばやく血糖値を上げる食べ物や飲み物(ジュースやブドウ糖タブレットなど)を常に持ち歩いてください。色々試すことで、何が一番効果的に糖分をとれるか、分かってくるでしょう。
運動前に血糖値が100mg / dl未満の場合であれば、糖分を取って(約15グラム)血糖値をあげるようにしてください。特に、30分以上の運動する場合は、インスリン濃度が上昇する可能性が高いため、注意が必要です。
インスリンポンプを使用している場合、運動時の基礎インスリン投与量を低下することで、血糖値をコントロールできます。
運動中または運動後に血糖値の低下が繰り返し起こる場合は、医師に相談してください。
血糖値が高い場合
負荷の高い運動は、ストレスホルモン(すなわち血糖値を上昇、)レベルを上昇させるため、運動中または運動後に血糖値が高くなりやすいです。
運動前に血糖値が高い場合、血中または尿中のケトン体を調べましょう。ケトン体検査で陽性がでるのであれば、激しい運動は控えましょう。
ケトン体検査が陰性で体調に問題なければ、運動をしても問題ないでしょう。
医師の役割について
医師の役割は、患者の運動、食事、インスリン量のバランスを見つけることです。
色んな運動に対する、血糖値への影響を知るために自分でテストしてみる際は、運動内容と数値を記録しておいてください。医師がよりよい計画を組むよい参考になるはずです。
慢性的に血糖値が高すぎたり低すぎたりする場合は、インスリン投与量を変更するか食事計画を変更する必要があります。