赤ちゃんの風邪の原因、症状、アドバイス、治療法

赤ちゃんの風邪
ここでは、なぜ赤ちゃんが非常に風邪にかかりやすいのか、また風邪をひいたらどう対応すればよいのかについて説明します。
風邪が一般的と言われている原因があります。健康な赤ちゃんは、誕生から2年の間に10回ウィルス感染にかかります。赤ちゃんには一般的なものである風邪について、原因から症状まで、感染期間と治療法など知っておいたほうがよいことをここで説明します。
赤ちゃんの風邪の原因
風邪、または上部呼吸器感染として知られる風邪は、ウィルスに感染することでかかります。肌から肌への接触、咳やくしゃみをしたときの飛まつ感染、もしくはウィルスに汚染されたものに触れることで感染します。風邪の原因となるウィルスとして知られているものは200以上あり、このことからも風邪が非常に一般的なものといえます。自分のまわりにある様々な風邪ウィルスに対抗するための免疫力をつける機会がまだないため、赤ちゃんや幼児は鼻水に煩わされていることが多いのです。風邪を頻繁にひくことは、赤ちゃんの鼻をかさかさにしますが、何も体に害はありません。実際、風邪を引くことは赤ちゃんの体にはメリットもあります。頻繁に風邪をひくことは、赤ちゃんの免疫システムを強くしており、成長した時に感染しにくくしてくれます。
赤ちゃんの風邪の症状
幸いなことに、赤ちゃんの風邪の症状は軽く、以下のようなものとなります。
鼻水がでる(最初は水っぽく、その後不透明な色になったり、または黄色や緑がかった色になることもある)
鼻が詰まる
くしゃみ
微熱(でないこともある)
乾いた咳がでる(夜間や風邪を引いたおわり頃にひどくなることがある)
喉の痛み、かゆみがでる
疲労、不機嫌になる
食欲がなくなる
赤ちゃんの風邪はどれぐらいの期間続くのでしょうか
風邪の潜伏期間は1-4日間といわれています。風邪は潜伏期間中からうつることがあり、風邪の症状が現れる1-2日前が典型的には最も人から人にうつりやすく、風邪の引き始めの時に人に感染させることもあります。鼻水が出ていた鼻が乾いた時には人にうつしにくい状態です。風邪は7-10日間症状が続きます。3日目が一番症状が重いことが多いです。咳はもっと長く残ることがあります。
赤ちゃんの風邪治療のアドバイス
赤ちゃんの風邪の治療と病原菌が多い冬場に特に役立つ、以下のアドバイスを参考にしてみてください。
粘液をよく観察してください。鼻詰まりは赤ちゃんには不快なもので、息がしずらくなり、お母さんも赤ちゃんも眠ることができなくなります。鼻吸い器で赤ちゃんの鼻水をやさしく吸い上げてあげましょう。
部屋の湿度をあげましょう。赤ちゃんの部屋では温かいミストがでる加湿器を使いましょう。湿度の高い空気は鼻詰まりを減らし、呼吸を楽にしてくれます。
呼吸がしやすくなるように、赤ちゃんの頭の下に枕やサポートを置いて、頭を高くするようにすると、呼吸が楽になります。
保湿剤を塗りましょう。あかちゃんの鼻の下に、ワセリンをほんの少し塗ってあげると、肌のあかぎれや痛みを防ぐことができます。
発熱と鼻水で減ってしまった水分量を増やすため、水分を多く摂りましょう。特に温かくして摂るようにしましょう。チキンスープは特に効果があります。こした状態で、熱すぎない温度にしたものをシッピーカップ等にいれて与えてみましょう。赤ちゃんに栄養価の高い食べ物を与えてみましょう。例えばビタミンCが豊富な食材です。赤ちゃんがまだ離乳食を食べられないようであれば、母乳またはミルクをきちんと与えましょう。
与えても大丈夫な薬と投薬時間について知りましょう。生後2ヶ月以上の赤ちゃんにはアセトアミノフェンは通常安全です。イブプロフェンは生後6ヶ月以上の赤ちゃんには通常安全です。しかし、医師に必ず相談し、医師が処方するものを使用するようにしましょう。
赤ちゃんの風邪の予防方法
残念ながら、ウィルスから赤ちゃんを完全に守る方法はありません。一番良い予防方法は赤ちゃんの手を定期的によく洗うことです。手洗い場がない場所の場合はどうしたらよいのでしょうか?その場合は、もちろん石鹸と水で細菌を洗い流すことが一番効果的ではありますが、手指消毒ジェルまたは除菌ウェットシートを使えます。風邪を引いているひとと接触することは避けましょう。母乳は風邪の感染を減らすといわれていますが、それには確証はありません。
赤ちゃんの風邪の症状で医師に連絡をしなければならない場合
一般的な風邪では、必ずしも小児科にかからなければいけないわけではありません。しかし、生後3ヶ月以下の赤ちゃんや赤ちゃんにとって始めてひいた風邪の場合は、医師の診察を受ければ、お母さんの気持ちも楽になることでしょう。医師の診察を受けない場合でも、赤ちゃんの症状がひどくなる次のような兆候があれば、医師の診察を受けましょう。
不機嫌にみえる(夜間に落ち着きがない、小さな赤ちゃんには見つけることが困難な痛みの原因があり、夜間に目がさめるほどの痛みがある)
無気力な状態である
飲んだり食べたりしたがらない
38度以上の熱がでている、もしくは4日以上続けて微熱がでている
咳がひどくなっていて、他の症状がなくなっても咳が続く
心拍がいつもよりも早い
緑ががった黄色い鼻水や痰がでており、悪臭がある
首のあたりのリンパ腺が腫れる
耳を痛がる
症状が10日以上続いている
続けて風邪をひいているようにみえる、慢性的に鼻水が出ている、または風邪が長引いたり、頻繁に風邪をひく(特に目の下にくまもできている)等の場合は、医師にアレルギーが原因ではないかということも尋ねてみましょう。とはいえ、アレルギーは赤ちゃんには滅多にありません。
赤ちゃんの夏風邪
一般的な信念とは反して、風邪は寒いからかかるわけではありません。真冬に頭に何も被らなかったからかかるわけではなく、足を濡らしているからかかるわけでもなく、隙間風に足を曝していていたからかかるわけでもありません。(あまり寒さにさらされていると、赤ちゃんの免疫力が低くなるのは確かですが。)冬場には、人にとってもっとも一般的であるウィルス感染である、ライノウィルスによって風邪が引き起こされることがあります。このウィルスは9-5月頃の寒冷な気候で活発になる傾向があるため、風邪を引きやすいのが冬場であるという理由なのです。そうはいっても、夏場に風邪をひくことはあり得ます。夏風邪は様々なウィルスの種類によってひき起こされます。非ポリオエンテロウィルスは体中の組織に感染をすることができますが、特に目、鼻、消化器官に感染します。エンテロウィルスは毎年、6-10月の間、多くの人を風邪に感染させています。
エンテロウィルスの一般的症状には次のようなものがあります。
38-40度の熱がでる
喉が痛む
頭痛
筋肉痛
吐き気
嘔吐
通常、上記のような症状が数日から1週間ほど続きます。赤ちゃんの夏風邪を防ぎ治療する方法は、冬場の風邪と同じようにします。頻繁に赤ちゃんの手を洗い、赤ちゃんが熱を出したり、発疹ができたり、嘔吐している場合は医師に診断してもらいましょう。