妊娠時によく見られる症状を、薬剤を用いずに治療する

症状

妊娠中の症状を軽減する

もし妊娠中の朝つわりや痔核、便秘、頭痛、胸焼け等の症状にお悩みであれば、薬を使わない、以下のような選択肢を試してみましょう。

吐き気や頭痛、痔核、便秘、胸焼けといった症状は、妊娠時にはよく見られるものです ― そして、それが妊娠でわくわくしているあなたの気持ちを止めてしまうような、とても辛いものになることもあるのです。幸運にも、今では、安全で薬も使わない処置方法があり、実際に何百万人もの女性を手助けしてきました。いくつか、試してみてはいかがですか?きっと、あなた自身にぴったりの方法が見つかるはずです。但し、以下に示す方法は全て妊娠時に用いても安全であるとされていますが、もしそれ以外で、自分自身で何か別の薬草などを用いたいと考えている場合には、必ず最初に医者のチェックを受けるようにしてください(中には、妊娠中に用いるだけの安全性を満たしていないサプリメントや薬草も存在します)。

朝つわり

妊娠している女性のおよそ4人に3人が、出産までに吐き気や嘔吐などの症状(『朝つわり』とも呼ばれる)を経験しています。つまり、もしこの症状があなた自身にも見られたとしても、それは一般的によく見られるものであり、珍しくはないのです。嬉しいことに、大多数の女性の場合には、妊娠の第2段階が始まった段階で、基本的にこの症状はおさまります。それまでの間、薬を使わずにこの症状を治療できる方法がいくつかあります ― まずはいくつか実際に試してみた上で、自分に適した方法を見つけましょう。

・きちんと考えられた食事を取る ― 場合によっては、何を食べるか、いつ食べるか、を考えるだけでも、大きな効果をもたらすこともあります。一度に多量の食事やスナックを摂取するのを避けるほか、刺激の無い、消化しやすいものを選んで食べるようにしましょう。たんぱく質や栄養分を多く含むもの(例えば温かめの牛乳や一口サイズのチーズ、ヨーグルト等)と炭水化物(クラッカーやトーストなど)をセットにしたメニューにするよう心がけましょう。また、香辛料が多く使われているものや、脂肪分の高いもの、塩分の濃いものは避けるようにしてください。
・飲み物でお腹を満たす ― 食事中よりも食間に飲み物を飲み、常に多くの水分を身体に保持するようにすることで、食べ過ぎによる過度の満腹を避けられます。冷たい水や炭酸水、ジンジャーエール、ジンジャービール、ジンジャーティーなどで試してみましょう。
・酸味のある、あるいはハッカ味のキャンディーを舐める ― これらのキャンディーの味が、吐き気の症状を軽減します。
・ショウガを買いだめしておく ― ショウガに含まれるギンゲロールは抗炎症性を有しており、胃酸の中和を行います。ACOG (The American Congress of Obstetricians and Gynecologists、アメリカ産科・婦人科医評議員会) は、女性が妊娠中に吐き気を感じる場合には、毎朝250mgのショウガを摂り、また加えて就寝直前に医療用のカプセルを飲むことを奨めています。あるいは、新鮮なショウガをすりおろして、食事のメニューやサラダ・ドレッシングなどに加えるのも良いでしょう。ショウガそのものを砂糖漬けにすることもできます。また新鮮なショウガを削ったものをお湯で煮出してお茶をいれ、飲んでお腹を落ち着けるのも効果的です。
・ビタミンB6を摂り入れる ― 妊婦用ビタミン剤に既に含まれてはいますが(これが同ビタミン剤を頻繁に服用する理由の一つ)、加えて別のサプリメントも利用するべきか、またあるいは妊婦用ビタミン剤を現在よりも一度の服用量が多いものに変えるか、医者に相談してみましょう。ビタミンB6は妊娠初期に生じる吐き気を軽減する効果も確認されています(通常、抗ヒスタミン剤ドキシラミンと合わせて用いられます)。
・シーバンド(Sea-Band)やサイバンド(Psi-Band)を利用する ― こういったバンドに絶対的信頼を置くママさんもいます。大抵のドラッグストアで手に入れることが可能であり、ツボを刺激することで吐き気を和らげてくれる効果があります。
・鍼療法を利用する ― 手首の内側に指圧を行うことで朝つわりの症状を効果的に軽減することができる、としている研究もあります。また指圧は、気分を改善し、頭痛や背痛を取り除き、エネルギーを湧き起こす効果もあるとされています。ですが、中には刺激することで子宮の収縮を引き起こし、身体的な苦痛を伴うツボ(特に足にあるもの)もあるため、必ず妊娠中の女性を治療する訓練を十分に受けている開業医に相談するようにしてください。
・アロマセラピー ― 味覚は嗅覚によって左右されます。ですから、例えばミントやレモン、ジンジャーといった、「食べた」際に妊娠中の吐き気の症状を軽減するとされるものは、その「香り」を嗅ぐことによっても、効果を得ることができるのです。
・気持ちをすっきりさせておく ― 深呼吸や瞑想、妊娠中の女性向けのヨガなどの方法でリラックスして、ストレスを軽減するよう努めましょう。

これらの治療法でも効果があまり見られない場合には、遠慮せずに医者に相談しましょう。症状の軽減に効果的であり、かつ利用しても安全な薬剤治療を紹介してもらえます。状態がより深刻な場合には、静脈内流体の治療を受けるための入院許可を受けることもあります。

痔核および便秘

肛門や直腸部の血管が腫れあがってしまうのは、妊娠中、とりわけ妊娠後期の症状としては極めて一般的なもので、子宮の拡張に伴って骨盤にかかる圧力が大きくなることによって生じます。また便秘も妊娠中の女性にはよく見られる症状で、腸が活動している間に強く締まってしまうことで、痔核の発生や悪化を引き起こすこともあります。もし痔核を患ってしまった場合には、以下のような方法で、薬剤を用いずに処置を行うことが可能です。

・食事で繊維を摂取する ― まずそもそも痔核の発生自体を防ぐために有効な方法として、食物繊維を多く含む食事を摂ることで腸内の活発な活動を保つことがあります。食物繊維を多く含む食品としては、果物や植物の根・種・葉など、亜麻の種、プルーン・ジュース、チアシード、穀物全般、豆といったものが挙げられます。
・こまめに水分を補給する ― 水分を多く摂取することで、体内の機能が活発になります。
・入浴 ― 1回当たり10分から15分程度、1日に数回、温かいお湯に浸かりましょう。または、薬局で入手可能なシッツ・バスも利用できます。シッツ・バスはトイレの上に設置して使用するようデザインされており、わざわざ浴槽を出入りする手間を省くことが可能になります。
・トイレ用品はシンプルなものに ― 染料や香料が用いられているトイレットペーパーは避け、シンプルで水分を含む素材を使用しているものを選んでください。
・患部を冷やす ― 冷湿布やアイスパックなどで冷やすことで、症状を和らげることができます。
・ドーナツ型のクッションを使用する ― 座る際に腸の部分にかかる圧力を軽減することができます。
・骨盤のエクササイズ ― 骨盤に対するエクササイズは、骨盤底筋の状態改善に効果的であるだけでなく、失禁の防止やセックスの改善にもつながります。また、痔核の影響を受けた部分の循環機能改善にも効果があります。

これらの処置方法は、実際に症状の根本的な問題を解決するものではありませんが、利用することで症状に伴う不快感を和らげることができます。もし症状が軽減されない場合には、薬剤を用いた治療を行う前に、医者に相談するようにしてください。幸い、痔核は出産を終えると、通常は自然と消えていくものです。

頭痛

妊娠時の頭痛は、妊娠中に見られる他のほとんどの症状と同様に、通常、ホルモン変化によって引き起こされます。また、疲労や血糖値の変動もまた原因の一つとなり得ます。すなわち、妊娠時の頭痛を避けるのに最も有効な手段は、1日を通じて、少量の食事をこまめに摂るようにし、十分な休養を取り、また当然ながら、頭痛の原因となり得る他の要素を避けることです。もし実際に頭痛を患ってしまった場合には、以下の方法を利用することで、薬剤を用いずに痛みを和らげることができます。

・身体を落ち着ける ― 額に冷湿布を貼って、横になりましょう。
・マッサージを受ける ― パートナーや友人に、肩および首をマッサージしてもらいましょう。
・リラックスする ― 時には深呼吸やヨガ、瞑想などを実践することで、効果が現れることもあります。
・鍼治療を受ける ― 妊娠中の鍼治療が頭痛を和らげる効果をもつことが研究によって分かっています。また、鍼治療を受けることで、症状軽減のために薬剤治療に頼ることが少なくなる、という傾向も出ています。

もし頭痛の程度が深刻なものであったり、あるいは2~3時間以上続いている場合には、どれが妊娠時の合併症を示す症状である可能性があるため、必ず医者に相談してください。

胸焼け

極めて多くの女性が、妊娠時、喉や胸に焼けるような感覚を持つようになります。これは子宮が常に拡大し続けることによって、胃酸が本来とは異なる方向に押し出されることが原因で生じる症状です。以下の方法を利用することで、薬剤を用いずに症状を軽減することができます。

・食事の際、胸焼けの原因となるものを避ける ― 炭酸を含む飲み物を選ぶようにし、スパイスや脂肪分を多く含む食品、柑橘系の食品は避けるようにしてください。一度の食事でたくさん食べるのではなく、1日を通じて、軽くつまめる程度の少量の食事を複数回に分けて摂るようにしてください。
・シュガーレスのガムを噛む ― 唾液の分泌を促進することで、胃酸を中和する効果が期待できます(非常に酸性が強いため、ハッカを用いたものは避けるようにしてください)
・刺激を和らげる飲み物を少しずつ飲む ― 温かいミルクに、ハチミツをスプーン1杯加えて飲むようにしましょう。
・しっかり睡眠をとる ― 食後、寝る前までに出来る限り多く時間を置くようにし、眠っている間は枕を高くしておきましょう。

関連記事一覧