2歳から5歳までの低体重の子どもについて

その他

子どもの体重

2歳から5歳の子どもは小さいですが、成長中なので身体に比してより多くのエネルギー(カロリー)が必要です。お子さんが低体重の場合、健康的でバランスの取れた食事からエネルギーを得ることが大事です。
お子さんが低体重か、正常に成長していないのではないかと心配な場合は、主治医に相談してください。低体重の理由はいくつかありえます。

子どもに必要なもの

どんな子どもでも、多様でバランスの取れた食事からエネルギー(カロリー)と栄養を摂る必要があります。
子どもの胃は小さいことを忘れないでください。1日3回の食事からだけでは必要なエネルギーすべて得ることはできないかもしれないし、エネルギー摂取量を増やすためにおやつが必要かもしれません。子どもは少なめの量を頻繁に食べる必要があります。1日3回の食事と3回のおやつを一定の間隔で食べるのが理想的です。
お子さんが低体重の場合は、スイーツ、チョコレート、ケーキ、甘い飲み物、高脂肪の食べ物や飲み物など、高カロリーで不健康な食べ物を食べさせたいと思うかもしれません。しかし、お子さんが健康的に体重を増やすのに必要なのは多様でバランスのとれた食事です。
2歳から、お子さんにあげるべきものを以下に挙げます。
・1日につき少なくとも5種類の果物や野菜。
・ジャガイモ、パン、米、パスタなどデンプン質炭水化物がベースの食事。可能であれば全粒粉の製品を選んでください。
・乳製品や、大豆飲料や大豆ヨーグルトなどの乳製品の代替品。低脂肪・低糖度のものを選んでください。
・豆、魚、卵、肉などのタンパク質。毎週魚を2匹食べましょう。そのうちの1つはサケやサバなどの油性魚にしましょう。
・不飽和脂肪が入った油とスプレッドを少しだけ食べましょう。
・水をたっぷり―1日コップ6〜8杯分飲みましょう。
幼児、特に2歳未満の子どもは、高カロリーな脂肪がエネルギー源として必要です。また、脂肪だけに含まれるビタミンもあります。これは、全脂肪の牛乳、ヨーグルト、チーズ、油性魚などの食品が非常に重要な理由です。
お子さんが2歳になったら、徐々に低脂肪乳製品を使い始め、他の食品の脂肪を減らすこともできます。ただし、お子さんが良く食べ成長している場合に限ります。お子さんが5歳になるまでには、大人に推奨されるような健康的な低脂肪食に移行しましょう。
お子さんがあまりにも頻繁に甘い食べ物や飲み物を食べたり飲んだりしないようにしてください。歯に砂糖が長く触れれば触れるほど、ダメージが大きくなります。甘い食べ物や飲み物を食べたり飲んだりするなら、歯の損傷を最小限に抑えるため食事中にあげるほうが良いです。

子どもの飲み物

水と全脂肪乳は、生後12ヵ月以降の幼児のための一番の飲み物です。2歳になったら、多様な食事を食べ年齢相応に成長している場合に限り、全脂肪乳をセミスキムミルクに変えることができます。
お子さんが低体重の場合、全脂肪乳を飲ませることを勧めます。甘い飲み物はカロリーが豊富ですが、虫歯を引き起こす可能性があるので乳児や幼児は飲みすぎるべきではありません。
フルーツジュースはビタミンCが豊富ですが、歯に損傷を与える天然の糖や酸も含まれています。生後6ヶ月後には、希釈したフルーツジュース(ジュース10%になるくらい)を子どもたちにあげることができます。
お子さんが飲んでいるフルーツジュースとスムージーの量に気をつけてください。フルーツ、野菜ジュース、スムージーの摂取量は合計150ml(合計コップ1杯分)に制限しましょう。虫歯を引き起こす可能性があるので、食事中に飲むようにしましょう。

子どもの食事

幼児の健康的な食事は大人の食事と同じではないことを覚えておくことが重要です。成人に勧められている「健康的な食品」の多くは、幼児には適していません。
幼い子供は、高カロリーの脂肪がエネルギー源として必要です。しかし、油性魚、牛乳、ヨーグルト、チーズなど、健康的な高エネルギー食品を与えてください。バーガー、ソーセージ、パイ、ビスケット、ケーキに含まれる飽和脂肪は制限してください。
2歳までは、全ての子供が全脂肪乳を飲むべきです。お子さんが低体重なら、2歳以降も全脂肪乳をあげても良いでしょう。
小児は1歳から全脂肪乳を飲むことができ、セミスキムミルクは2歳から飲めます。しかし、お子さんが低体重の場合、2歳以降も全脂肪乳をあげ続けたほうが良いかもしれません。
幼児は高食物繊維のものを食べるべきではありません。全粒粉のパスタ、パン、玄米などの全粒粉食品を食べると子どものお腹はすぐいっぱいになってカロリーが十分に摂取できなくなってしまうかもしれません。5歳になるまでには健康的な大人の食事に慣れるように、徐々に全粒粉食品を食べさせていきましょう。
お子さんが水を飲みすぎていないか確認してください。あまりにもたくさん水を飲んで十分に食べない子どもたちがいます。それは、十分なカロリーと重要な栄養素を摂取していないということです。

子どものカロリー摂取量を増やす

食事をヘルシーに保ちながら、お子さんのカロリー摂取量を増やし健康的な体重に達するために、いくつかアドバイスがあります。
・マッシュポテトに牛乳やチーズを入れてかさましする
・豆の乗ったトーストの上にチーズをおろしてかける
・ミルクプディングを作る
・水の代わりにミルクでスープを作る
・バナナやアボカドなどの高エネルギー食品を、食事か間食として食べさせる

子どものアレルギー

お子さんに食物アレルギーがあると思われる場合は、医師に見せて、症状の原因となるものを正確に判断することが重要です。

健康的な食べ物への態度

子どもたちは周囲の大人から食べ物に対する態度を学びます。一生涯にわたる健康的な食生活習慣をお子さんに身につけさせる一番の方法は、あなたが健康的な食事を食べ、食べ物に対し健康的な態度を取る様子を子どもに見させることです。
食事の時間を家族の時間にしましょう。テーブルについて、食べている食べ物をお楽しみください。食事の時間は1日の楽しくて幸せな部分でなければなりません。何かのごほうびとして食べ物をあげたり、かわいがる一環で食べ物をあげたりするのはやめてください。お子さんが空腹時ではなく快楽のために食べるようになってしまいます。
早い段階で多種多様な食べ物や味を試させましょう。お子さんが好き嫌いの多い子どもなら、少しずつ新しい食品を試させてください。新しい食べ物を食べられたらたっぷりほめてあげましょう。否定的な反応は無視しましょう。辛抱強くがんばりましょう。新しい食べ物を受け入れられるようになるまでに時間がかかる子どももいます。
完食を強制したり、期待したほど食べなくても叱らないでください。子どもにとって食事が嫌な時間になってしまいます。

お子さんに運動をさせる

お子さんが低体重であっても、運動は重要です。
運動は、強く健康な骨や筋肉を発達させるのに役立ちます。お子さん自身と世界について学ぶ重要な方法です。そして何よりも、楽しいです。
お子さんが低体重の場合、するべき運動の量は他の子どもと異なる場合があります。主治医に相談してみましょう。

子どもの成長を注視する

主治医のアドバイスと併せて上記のアドバイスを実践して健康的な食事を与えていれば、お子さんの体重は増えるでしょう。
主治医に、お子さんの体重が適切に増えているか確認してください。お子さんが健康な体重になったら、今度は肥満にならないように食事を調整する必要があります。

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