葉酸と男性の生殖能力の関連について

その他

葉酸について

質問:「私は葉酸を摂って妊娠に備える必要があるということは知っていますが、男性にも葉酸は必要でしょうか?私のパートナーもサプリメントを服用するべきですか?」

専門家に聞く

緑の葉物野菜を食べるべきなのは母親になる人(そして母親になりたいと思っている人)だけではあれません。父親になる人も自分の体に取り入れるものについて考える必要があります。なぜなら、葉酸と男性の生殖能力の関係性を明らかにしている証拠があるからです。そして、葉酸の話になると、それはよりよいことだと考えられています。実際、ある研究では、葉酸を多く消費している(1日に700mg以上)男性は、精子の異常が起こるリスクが20~30%まで低くなっているということが明らかになりました。なぜこれが良いことなのでしょうか?精子の質が良くなるほど、赤ちゃんに先天性欠損症を引き起こす可能性のある染色体異常(ダウン症など)が起こる可能性が低くなるのです。言い換えれば、子どもを守るためにパートナーがとるにふさわしい手段は、葉酸(同時にその他のビタミンやミネラルも)をたくさん摂ることなのです。

葉酸(葉酸塩としても知られる)は、実際にはビタミンB9というものです。体内での主な働きは、新しい細胞を生成・維持することを助けるというものであり、細胞分裂の時に特に重要です。葉酸が無ければ、体はDNA(赤ちゃんを作る際には必要不可欠です)や赤血球を生成することができません。この精子を作る重要な栄養素は、緑の葉物野菜(ほうれん草やケールなど)、ほとんどの果物(アボカドを含む)、豆、ビーツ、ヒヨコマメ、強化されたシリアルやパンなどに含まれています。なので旦那さんには、豆のブリトーや付け合せのガカモーレやベイクドチップと一緒に、緑の葉物野菜やビーツの栄養豊富なサラダを食べさせてあげましょう。(葉酸が豊富な食べ物は男性に優しいものにはなり得ないと誰が言ったでしょうか?)

あるいは、できれば旦那さんに葉酸が豊富な夫婦の食事を作らせてみましょう。奥さんにも葉酸は必要だからです。近年の指針では、妊娠可能年齢である女性は皆(妊娠しようと積極的に考えているわけではない人でも)1日に少なくとも400mcgの葉酸を摂取することが推奨されています。妊娠を予期している場合には、1日の推奨量を上回る600~1,000mcgの葉酸を含んでいる妊娠用ビタミン剤を毎日服用するよう既に医者に勧められているかもしれません。妊娠前、そして妊娠初期の間に食事で十分な葉酸を摂ることで、赤ちゃんが発達する際の神経管閉鎖不全(二分脊椎症など)の危険性をかなり減らすことができるということが明らかになっているからです。家系的に神経管閉鎖不全の危険性が高い女性に対しては、指針では推奨されている摂取量の10倍、すなわち4mgを葉酸補充薬から摂取することを勧めています。

葉酸と男性の生殖能力の間にあるこのような重要な関係性のために、パートナーにこの重要な栄養素をけちってほしくないと思うでしょう。しかし、彼が栄養のある食事をしていない場合はどうでしょう?(ファストフードの包装紙が車の中でくしゃくしゃに丸められているということは、平均以下の食事をしているということを示しているかもしれません…)彼を医者に連れて行き、葉酸と男性の生殖能力について話してもらい、子どもにとって最善の方法はこの栄養素を摂ること(食事やサプリメント、あるいはその両方を通して)であるということを理解してもらいましょう。こうすることによって、彼は夫婦2人に健康的な妊娠がもたらされることを確かなものにするために、自分の役割を果たすことになるのです。

関連記事一覧