子どもに物を投げる癖がついてしまったら

子どもの投げ癖について
お子さんが投げたおもちゃやお皿、携帯電話を幾度となくとって来るのはもう嫌だ?ここではおこさんのその投げ癖に対処する方法を学びます。
何が始まるのですか?
部屋の向こう側にテディーベアを投げるのであれ、自分の椅子からお椀を放つのであれ、お子さんは物を投げてみる(そして投げたものが大きな音を立てて床に落ちるときに何が起こるか見てみる)のが好きなだけです。
どうしてそんなことをするのですか?
物を空中に投げるなどの新しい能力は、この時期にはわくわくするものです。多くの子どもは、物を投げたときの結果のとりこになります(「テーブルの端の方にフォークを弾き飛ばすと何が起こるのかな?ちょっとやってみよう―床にカシャッて落ちた、楽しい!」)。怒りや欲求不満を表すために物を投げることもあります(「もう遊び場からかえらなきゃいけないの?仕返しにおもちゃを投げてやる!」)
知っておくべきこと
単に制止して物を投げてはいけないと伝えればよいと思っているなら、もう一度考えてみてください。投げてはいけないと伝えたら、ますます投げたくなるだけです(それに、発達の観点から見れば当たり前のことをするのを禁じるのは、理に適っていませんし賢明でもありません)。子どもの物を投げる衝動は時間と共に消えます。物を投げることへの斬新さが消えて、新たな(そして運がよければ、あまり破壊的ではない)物の扱い方がわかってくるはずです(「このかっこいいブロックタワーを見て。全部自分で作ったの!」)
対処の仕方
投げてもよい物(ボール、紙の飛行機、お手玉)と悪い物(本、クレヨン、おもちゃの車、料理)を教えましょう。そして物を投げてもよい場所を指定しましょう。例えば、フリスビーは外でなら投げてもよいけれども家の中ではだめ、などです。
物を投げると何が起こるかを教えましょう。お子さんが投げてはならない物を投げたとき(または投げようとしているとき)、それをお子さんから取り上げてください。何でもかんでも物を投げることはなぜいけないのかを説明してください(「そのおもちゃのトラックは固いよね。当たったら誰かが怪我をしたり、何か壊れるかもしれないでしょう」)。泣かれたりわめかれたりしても、お子さんに折れるのはやめてください。代わりに、「合法的」な柔らかいおもちゃを与えて遊ばせたり、すぐに別の遊びをしてお子さんの気を紛らわせてください。
お子さんの投げ癖の原因が、物を投げてみたいという好奇心よりは欲求不満であるなら、怒りに対処する他の方法を教えてください。怒っても良いのだとお子さんに伝え、自分の言葉で感情を表すように諭してください(「何で怒っているのかママに教えてくれる?」)鬱憤を晴らすためにほかの選択肢をあげてください(例えば、部屋で走る、粘土をこねる、枕をぶつなど)。
防ぐ方法
投げてもよいものをたくさん投げる機会をあげましょう。リングトスをしたり、柔らかくふわふわのボールでキャッチボールをしましょう。ビーチボールをバウンドさせて遊ぶのもよいでしょう。ただし、お子さんの手と目の連携は発達中なので、上手くボールを投げることを期待しないでください。ポイントは、お子さんにとって楽しいことをして、投げてはいけないものを投げないように導くことです。