子供を兄弟同室にするために気をつけたいこと

兄弟同室について
今まで1人で使っていた部屋にある日突然新生児がやってくるというのは、子供にとっては最初は受け入れがたいことかもしれませんが、結局たくさんの子供たちがそれで楽しくやっているようです。というよりむしろ、同じ部屋で生活することによって寝つきが良くなったり、信頼関係を深められたり、シェアやコミュニケーション、問題解決に関する貴重な教訓を学ぶことも出来るのです。つまり、子供と赤ちゃん両方にとって良いルームシェアの体験をさせてあげられるということです。
課題
兄弟で同じ部屋というと、寝る前に内緒話をして笑ったり、朝早くから一緒に遊ぶ約束をしたり、といったほほえましい場面を想像されるかもしれませんが、特に片方が赤ちゃんだった場合は、問題もいろいろと起こりうるのです。その場合、以下のことが必要です。
・二人の気質の違いにうまく対処する
・就寝時間をばらばらにする
・子供が必要なスペースを確保できるように工夫する
・子供のおもちゃを誤飲しないように注意する
・赤ちゃんが寝ているときは静かにさせるなど、子供に寛容な態度を育ませる
様々な問題がある一方で、兄弟を同室にすることにはたくさんのメリットがあります。そして確実にそれを成功させるために、赤ちゃんのための準備をしている期間に出来ることがあります。
いつ、どうやって同室にするか
兄弟の部屋を一緒にする前に、まず一人っ子からお兄ちゃん、お姉ちゃんになるんだという心構えをさせましょう。早いうちからベビーベッドを部屋に置くなどしてみましょう。コースリーピング(最初の何ヶ月か両親と同じ部屋で新生児が寝ること)は、実はSIDを防ぐための手段としてAmerican Academy of Pediatricsによって提唱されており、さらに母親にとっては夜中の授乳がさせやすくなったり、上の子供にとっては赤ちゃんがいる生活に慣れる機会でもあります。
その最初の何ヶ月間かは、子供に新しい赤ちゃんのことを明るく話してあげましょう。そうすることで子供も、同室が現実的になることについて前向きに考えられるからです。可能であれば、上の子供と一緒の部屋にするのは赤ちゃんが5,6時間継続して眠れるようになってからにしましょう。
移行をスムーズにするためには
いよいよ部屋を同じにするときに、よりスムーズにことが運ぶように以下のことを試してみてください。
・子供に情報を与えてあげる
あなたが夜中に赤ちゃんに授乳させに部屋に来たり、もし赤ちゃんが泣いていても気にしなくてもいいということを教えてあげてください。もし最初のうち赤ちゃんの夜泣きで子供が起きてしまったら、大丈夫だから寝なさいと言ってあげましょう。しばらくすれば、あなたが来ることや夜泣きにも慣れて、落ち着いて寝ていられるようになるでしょう。
・就寝時間をずらす
もし赤ちゃんが19時に寝たなら、子供には読み聞かせをしてあげるなどして19時半頃寝かせるようにしましょう。赤ちゃんより遅く寝たことで自分を年上扱いしてくれたことと、お母さんと2人の時間がとれたことに子供は満足するはずです。この2人の特別な時間をもっとご褒美にするには、どこで読んでほしいか、ベッドがいいのか居間の椅子がいいかなど、子供に選ばせてあげましょう。
・生活空間をわける
誤飲の危険性がある小さなもの、たとえばミニチュアカーや小さなブロックなどはバスケットや瓶に集めて、赤ちゃんには届かないけれど子供には届くような棚の高いところにおいておきましょう。反対に赤ちゃんのおもちゃは、簡単に取り出せるように、棚の低いところやベビーベッドの収納にいれておけば良いでしょう。ブロックのお城や電車のレールといった子供しか遊ばないものは、間違って赤ちゃんが崩してしまったりしないように、別の部屋の机の上につくるべきです。また、自分のスペースをどのようにデザインするかを子供自身に決めさせてあげることで、その空間を自分が支配しているという意識を高めることができます。
・経験を勉強できる瞬間に変える
兄弟を同じ部屋にすることのメリットの1つは、上の子が兄や姉として輝けるチャンスが生まれることであり、責任感や相手を尊重することについて学べるところにあります。たとえば上の子が赤ちゃんよりも先に起きたときは、起こさないようにそっと起き上がって、部屋のドアは静かに閉めるようにと教えてあげましょう。