幼児の聴覚について知っておきたいこと

幼児の聴覚
幼児の小さな耳は、彼らが世界を知る上で大いに役立つものなのです。ここでは、幼児の耳事情についてご紹介しましょう。
幼児の聴覚は実は大人たちよりも優れているということをご存知ですか?これは、幼児がお母さんの呼びかけに答えないことが頻繁にあることを考えれば驚くべきことかもしれませんが、実際はちゃんと聞こえているのです。(もちろん、幼児が本当に聴覚障害があると思われる場合は小児科医の診察を受けましょう。身体能力の向上と同様、幼児の言語能力は爆発的な速度で発達を続けているのであって、聴覚はその発達の鍵なのです。
幼児は、産まれたときに最初の聴覚検査を受けています。お母さんも、そして無論赤ちゃんも気づかなかったかもしれませんが、新生児は病院において最初の聴覚検査を成されているのです。ここで異常がなかったのであれば(異常の際は小児科医がそれに言及しているはずです)、幼児の聴覚は産まれれたてのときとなんら変わらず完璧な状態であるでしょう。
幼児の聴覚は大人よりも良いのです。彼らの聴覚は多くの場合、ぴったりと正確なものです。できたての耳は周波数のとても大きな高音も聴き取ることができます。このような音を大人は無視しているか、或いは加齢と騒音公害によって聞こえなくなっています。お母さんが幼児に向けて言ったことが右から左に流されることがあるかもしれませんが、これは幼児の聴覚に問題があるからではないのです。幼児はおそらくお母さんの声だけでなく、身の回りの全ての音を大きくはっきりと聞いているはずです。
幼児の耳の形は大人と異なります。外見は大人の耳を縮小したものであるかののように見えますが、内部は全くもって作りが違うのです。幼児の耳の中の管は大人のそれよりも細く、蛇行が激しい上、より柔軟性があります(軟骨で作られているため)。ですから、幼児の耳は細心の注意を払いながらきれいにすることがとても大切なのです。耳は自らそうじを行うことができるので、殆どの耳垢は自然に外に出てきます。幼児が通常よりも多くの耳垢をためていると心配される場合は、いきなりみみかきで取ろうとしてしまうのではなく、きちんと小児科医に聞きましょう。
幼児の耳は大きな音により敏感です。ゴミ回収車が轟音を上げながら通り過ぎたり、大きな犬がほえたりしたときに、幼児は叫び声をあげて耳をふさぐかもしれません。これは、彼らの聴覚がとても鋭敏で、もともとうるさい騒音が更にうるさく聞こえてしまうからです。但し、通常の音量のノイズを聞いて幼児が耳をふさいだり、聞いた後に泣き始めたりする場合は、小児科医に伝えましょう。これが発達障害の徴候である恐れもあります。
ヘッドフォンは幼児の耳にとってよくありません。幼児の耳はとても小さくて鋭敏であるため、大きな音や長続きするノイズを聴くべきではないのです。イヤホンをつけるべきでない理由がもうひとつあります。幼児が歌を聴いたりDVDを見たりしているときは、お母さんが一緒に聴いていてあげて幼児を鑑賞に集中させることで、彼らは視聴覚資料を最大限に活用できるのです。これは、幼児がヘッドフォンをつけていては出来ないことです。但し、ヘッドフォンが役に立つ場合もあるのです(例えば飛行機等での長旅がある場合)。このときヘッドフォンのボリュームは最小限に押さえ、幼児が上手く聴けるようにしてあげましょう。