妊娠中の伝染性紅斑(りんご病)について

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伝染性紅斑とは?

伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19によって引き起こされるウイルス性疾患で、頬の赤い発疹が特徴です。伝染性紅斑は、英語ではfifth disease(第5病)とも呼ばれています。その理由は、はしか、風疹、しょう紅熱、デューク病を引き起こす今ではあまり知られていないウイルスに次いで、5番目に子どもの発疹と発熱の最も一般的な原因であるからです。

どの程度一般的ですか?

伝染性紅斑は、5~15歳の子どもに最も多く見られます。すべての妊婦の約60%が、すでに伝染性紅斑に対して免疫があります。免疫性のない妊婦が伝染性紅斑にさらされた場合、赤ちゃんが感染する可能性は低く、100分の1程度です。

どのような人が最もリスクが高いですか?

免疫がない成人であれば、伝染性紅斑になる可能性があります。

どのような症状が出ますか?

子どもの伝染性紅斑は、軽い風邪のような症状、微熱、鼻づまり、鼻水、および頭痛で始まることがあります。赤い発疹が6〜11日後に現れることがあり、通常は頬から始まります。成人の場合は、発疹が現れることも現れないこともあり、通常は関節痛、手、手首、膝の腫れに悩まされます。関節痛や腫れは、通常1〜2週間で解消しますが、数ヵ月続くこともあります。

心配するべきですか?

幸い、母親が伝染性紅斑を引き起こすウイルスに感染しても、赤ちゃんは、通常は影響を受けません。しかし、赤ちゃんが感染すると、ウイルスが赤ちゃんの赤血球を産出する能力を破壊し、貧血や心臓まひを引き起こす可能性があります。妊娠前半に赤ちゃんが感染した場合、流産のリスクが高まります。

できること

感染のリスクを減らすためには、単純に衛生状態を良くしましょう。小さな子どもがそばにいるときは、一日中、忘れずに石鹸と水で徹底的に手を洗いましょう。特に、おむつ交換後や鼻をかんだ後は手を洗ってください。また、子どもと食器やカップを共有しないようにしましょう。

伝染性紅斑は治療できません。しかし、もしあなたが妊娠中に感染したら、赤ちゃんは超音波検査で合併症がないかチェックされます。そして、臍帯の血管への輸血によって、ウイルス関連の血液疾患を治療できるかどうかを調査している研究者もいます。

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