妊娠中のパップテストについての基礎知識

妊娠中のパップテストの手順について
普通の健康な女性が行うものと同じように、出生前パップテストでは性感染症を検査します。女性は感染したことに気づかない場合があるので、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、妊娠した女性がみな、妊娠の初期段階において、淋病、クラミジア、トリコモナス症、B型肝炎、HIV、梅毒、HPV(ヒトパピローマウイルス:性器疣贅や子宮頸部がんを引き起こす可能性のある菌を持ったウイルス)の検査をすることを勧めています。
妊娠中のパップテストの対象者
妊娠中の女性はみな、定期的なパップテストを受けます。
妊娠中のパップテストの実施方法
検鏡が膣から挿入されるので、医者が子宮頸部をはっきりと見ることができるように仰向けに横になり、足を鐙台の上に載せます。医者が子宮頸部に綿棒をこすり、細胞を集めます。集めた細胞は研究室へ送られ、培養して分析されます。
パップテストの実施時期
通常、パップテストは、血液検査や尿検査とともに最初の出生前診断で行われます。
検査で陽性だったら
驚くべきことではありませんが、ほとんどの性感染症は妊娠に影響を与えます。幸い、妊娠中であっても、ほとんどの病気は簡単に診断されて安全に治療することができます。淋病やクラミジアなどのバクテリア感染症である場合、妊婦にも安全な抗生物質を使用して出産前に治療をします。再感染を防ぐために、パートナーも抗生物質を使用する必要があるかもしれません。
HPVはウイルスなので、不幸なことに抗生物質には反応しません。また、HPVを予防するためのワクチンは妊娠中の使用が推奨されていないものです。性器疣贅である場合、妊娠によって疣贅が大量に現れる場合があります。疣贅が大量に現れて自然に治らない場合、医者は安全に疣贅を除去することができますが、彼らは出産が完了するまで治療を待ちたいと考えるかもしれません。疣贅が経膣分娩に影響を与えることはめったにありません。
リスク
パップテストをすることに付随するリスクはまったくありません。しかし、未診断で未治療の感染症にかかっている状態で出産した場合、赤ちゃんには眼感染症や肺炎などの明確なリスクが生じます。