どのような人が腎臓病の検査をうけるべきか

腎臓病について
専門家によると、中程度から重度の腎臓病にかかっているにも関わらず、それに気づいていない人は約100万人いると推測されています。
腎臓病は通常、重度の段階になるまで症状があらわれません。
National Kidney Federation(NKF)最高責任者のTimothy Stathamは、「かなり深刻な腎臓病であるにも関わらず、まったく何も感じないということもありうるのです。しばしば、腎臓の機能が通常の15%に低下するまで、その損傷に気がつかないということもあります。」と、述べました。
初期の腎臓病は症状を示しませんが、医者がそれを検知することは簡単です。定期的な血液検査と尿検査(尿に含まれるたんぱく質のチェック)によって、腎臓が正常に動いているかを確かめることが出来ます。
なぜ腎臓を検査するのか
もし腎臓病の危険性がある場合、医者と一緒にどれくらいの頻度で検査をするか、相談するべきでしょう。また、もし腎臓病があるならば、早期の段階で発見したほうが良いでしょう。
早期発見が重要なのは以下の理由からです:
・生活習慣の改善や、薬を用いた、軽度から中程度の腎臓病の治療は腎臓の損傷を遅らせ、腎臓透析や腎臓移植の必要性を遅らせることが出来ます。
・進行性腎障害の早期の診断は、透析と移植の成功率を上げます。
・腎臓病の早期発見と治療は、心臓病を併発する可能性を下げます。
・腎臓病は一般的であり、ますます多くの人に影響を与えています。
・腎臓病は急性腎障害のリスクを増加させます。また急性腎障害には、腎臓の正常な働きを止めるほど急な腎臓への損傷も含まれています。
誰が腎臓の検査を必要としているのか
腎臓病のリスクが最も高くなるのは、糖尿病や高血圧を抱えている場合、あるいは腎臓病と密接に関わっている場合です。
腎臓病を発症する可能性は加齢とともに増加し、さらに黒人、あるいは南アジア人の男性である場合、そのリスクはさらに高くなります。
以下の状態に当てはまる人は、病院で腎臓の検査をしましょう:
・糖尿病
・高血圧
・原因不明の血尿、尿蛋白
・心血管疾患(冠状動脈性疾患や脳卒中といった、心臓や動脈、静脈に影響を与えるような病状)
・心不全
・腎臓結石
・前立腺肥大
・腎臓病と密接な関連を持つ場合
・イブプロフェンなどのリチウムや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含む,
腎臓に問題を引き起こすことが知られている薬を処方されている場合
注意するべき腎臓の症状
すでに腎臓病の症状がある場合は、病院で腎臓の検査をしてもらうことが大切です。
腎臓病の症状には以下の状態が含まれます:
・通常より尿の量が多い、あるいは少ない
・いつもより疲れている
・食欲減退
・息切れ
・数日以上、常に具合が悪い