出生前診断に関する母親の5つの心配事

出生前診断について
家系に遺伝子疾患の病歴があっても年配の妊婦であっても、出生前診断によって赤ちゃんのリスク要因について情報を得ることができます。Maternal Fetal Medicine at Brooklyn’s Brookdale University Hospital and Medical Centerの所長であるKecia Gaither医師と、患者の検査に関する最も一般的な懸念について話してみました。以下に彼女の回答を挙げます
1.なぜ出生前診断が必要なのですか?
出生前診断による利益は大きいものである可能性があります。妊娠中に検査を受けることで、医者は妊婦やその家族の病歴を掘り下げ、赤ちゃんに何らかの遺伝子異常のリスクがあるかどうか判断します。例えば、心臓疾患を持って生まれた母親は、先天性の心疾患を抱えた赤ちゃんが生まれてくるというリスクが標準より高くなっており、これは赤ちゃんが生まれてくる前に治療することが最善である場合があります。
2.私に適切な検査はどれですか?
通常、妊婦の病歴と年齢によって医者が必要な検査を決定することができます。例えば、両親が鎌状赤血形質の保因者である場合、鎌状赤血球症の赤ちゃんが生まれる可能性があります。特定の出生前診断によって、赤ちゃんがその病気にかかっているか診断することができるため、赤ちゃんは生まれた瞬間から観察され、必要な治療を受けることができるようになるのです。しかし、スクリーニング検査や診断検査はすべての人に必要であるわけではないということを覚えておいてください。35歳以上である場合や家系に染色体疾患の病歴がある場合には、医者は1つかそれ以上の検査を推奨する可能性があります。
3.出生前診断には異なる種類があるのですか?
出生前診断は2つのカテゴリーに分けられます。特定の出生前疾患を検査するものと、診断的であるものです。エコーやNIPTなどのスクリーニング検査では、医者が特定の病気に対する赤ちゃんのリスクを決定づけることができますが、赤ちゃんがその病気であると100%述べることはできません。羊水検査などの診断検査では、決定的な診断をすることができます。
4.出生前診断で陽性が出たらどうなるのですか?
スクリーニング検査で陽性が出た場合、赤ちゃんがその病気にかかっているということを必ずしも意味しているわけではありません。赤ちゃんがその病気になるリスクが高いということを示しているだけです。医者や遺伝子カウンセラーは次の段階に進む際に協力してくれます。その中には、決定的な診断を得るための検査(CVSや羊水検査)も含まれているかもしれません。これらの検査のどれかで陽性が出た場合、医者は、赤ちゃんの健康や発育に役に立つ可能性のある出産前後のサービスや医療処置などを含む選択しについて理解する手助けをしてくれるでしょう。さらに、この検査によって特別な治療を必要とするかもしれない赤ちゃんに対して、精神的にも金銭的にも準備することができるようになります。
5.出生前診断の結果が陽性で罪の意識を感じています。どうやって対処したらいいですか?
まず初めに、出生前診断で要請が出ることは妊婦のせいではないということを知っておきましょう。知識は力です。それから、赤ちゃんの健康や発育に影響する可能性のある病気を早い段階で知っておくための一歩を踏み出しましょう。つまり、物事について納得がいくまで話すことによって、自分の感情や選択肢について整理することができるようになるのです。同じような状況にある他の親と出会うことのできる、特定の病気に関する支援団体を探したいと思うかもしれませんし、このような団体は情報や支援を提供してくれます。そして家族や親友により多くの見識や客観性を求めて相談をすることもできます。
親になるということは常に未知の世界への冒険であるとも言えますが、出生前診断によって少し制御がきくようになり、同時に安心感も得ることができます。赤ちゃんが健康で正常に生まれてくる可能性は非常に高くはありますが、現代の技術によって自分や家族にとって最善の選択をすることができるようになるのです。