髄膜炎菌Bワクチンについての基礎知識

治療方法

髄膜炎菌Bワクチンについて

髄膜炎菌Bワクチンは、生後8週間、16週間、および1歳の乳児の接種が推奨されます。
髄膜炎菌Bワクチンは、髄膜炎菌B群バクテリアによる感染から乳児を保護します。幼児の髄膜炎菌感染の90%以上はこのB群バクテリアによって引き起こされます。
髄膜炎菌感染は非常に深刻で、髄膜炎および敗血症を引き起こし、重度の脳損傷、切断手術、場合によっては死にも繋がります。
使用されるMen BワクチンはBexseroと呼ばれています。
乳児の髄膜炎菌Bワクチン接種時期
髄膜炎菌Bワクチンはその他の定期予防接種と併用されます。以下が接種時期です。
・生後8週間
・生後16週間
・1歳

髄膜炎菌Bワクチンの接種方式

ワクチンは、乳児の大腿部への単回投与で与えられます。

髄膜炎菌Bワクチンを受ける

乳児に、他の定期予防接種と共に髄膜炎菌Bワクチンも受けさせるよう、診療所から保護者のもとへ指示が自動的に送られます。ほとんどの医院や保健センターでは、特別な予防接種や育児相談をしています。診療所に行くことができない場合は、医院に連絡して別の予約をしましょう。

髄膜炎菌Bワクチンの安全性

他のワクチンと同様、髄膜炎菌Bワクチンは副作用を引き起こす可能性がありますが、研究結果が示すところによると、これらは概して軽度なもので、長く持続しません。
5,000人以上の乳幼児を含む約8,000の人が、安全性をテストするための臨床試験中に髄膜炎菌Bワクチンを接種しました。
ワクチン使用の認可が下りていたため、100万回近くの投与が行われました。この際、安全性の懸念は見られませんでした。

髄膜炎菌Bワクチンと他のワクチンの同時接種

髄膜炎菌Bワクチンは、五種混合ワクチンや肺炎球菌ワクチンなど、乳児用の定期予防接種と同時に接種することができます。

髄膜炎菌Bワクチンと発熱

生後8週間および16週間に他の定期予防接種と共に髄膜炎菌Bワクチンを投与された乳児は、ワクチン接種から24時間以内に発熱する可能性が高いです。
発熱の危険性を減らすために、予防接種を受けた乳児に液体パラセタモールを与えることが重要です。パラセタモールの詳細に関しては、予防接種を受ける時に看護師等から聞きましょう。
他によく見られる副作用には、注射部位での過敏症、発赤、圧痛等があります。液体パラセタモールには、これらの処置をする働きもあります。

B型髄膜炎の致死性

髄膜炎菌のB群バクテリアは、世界中で、髄膜炎及び敗血症といった致死率の高い感染症の深刻な要因となっています。
髄膜炎菌群として12個のものが知られており、英国の髄膜炎菌感染の凡そ90%はこのうちのB群バクテリアによって引き起こされています。
髄膜炎菌のB群バクテリアによって引き起こされる髄膜炎および敗血症は、あらゆる年齢の人々に影響を及ぼす可能性がありますが、乳児および幼児の間で特によく見られます。
過去20年間、毎年500人から1,700人(主に乳幼児)が髄膜炎菌B病に苦しんでおり、約10人に1人が感染により死亡しています。生存者の多くは、切断、脳損傷、癲癇等の重い恒久的障害に苦しんでいます。

髄膜炎菌Bワクチンによる防御

髄膜炎菌グループB群バクテリアの中にも、世界中に何百という異なる型のものが存在し、Bexsero 髄膜炎菌Bワクチンを接種すれば英国で流布しているものの約90%に対して防御が出来る、という予測をしている調査・試験もあります。しかしながらこの予測が、助けられた患者の数や予防された症例の数とどのような関係にあるのかは明らかにされていません。

髄膜炎菌Bワクチンの仕組み・効果

髄膜炎菌Bワクチンは、ほとんどの髄膜炎菌の表面に検出される3つの主要なタンパク質と特定の型の髄膜炎菌Bの外膜組織とが組み合わせられて出来ています。共にこれらの成分は免疫システムを刺激し、将来髄膜炎菌が体内に侵入した場合に防御できるようになります。

他のタイプの髄膜炎ワクチン

髄膜炎の一般的な型に対応したワクチンが他に二つあります。14歳の人及び初回の人向けの、髄膜炎 ACWY ワクチン(髄膜炎菌A群、C群、W群及びY群に対するワクチン)と、1歳の乳児向けのヒブ/髄膜炎C ワクチン(ヘモフィルス属インフルエンザB型および髄膜炎菌C群に対するワクチン)です。

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