結節性硬化症についての基礎知識〜症状、原因〜

症状

結節性硬化症とは?

結節性硬化症は、皮膚、脳、腎臓、眼、心臓または肺に腫瘍ができる先天性の疾患です。 こうした腫瘍は、通常、良性(非がん性)です。 初めは、発作や皮膚斑といった症状がみられます。結節性硬化症患者の中には、発達障害を抱えたり、てんかん発作が出ることがあります。
結節性硬化症は、人口1万〜数万人に1人の割合で発症しているといわれています。 この障害は、人種や民族、男女を問わず発症する可能性があります。

症状

赤ちゃんが出生時に心臓横紋筋腫(良性の心臓腫瘍)と呼ばれる病気を抱えている場合や、特に小児痙攣と呼ばれる発作を起こす場合、結節硬化症の疑いがあります。
結節性硬化症の兆候は、幼児期の後半に現れ始めます。 これらの症状には、以下のものがあります。
特殊なランプを皮膚に当てると、白い斑点が浮き上がる(低色素沈着斑点と呼ばれる)
にきびのような発疹が顔にできる(顔面血管線維腫と呼ばれる)
腎臓の機能に問題がある(腎臓に腫瘍があるため)
肌が極端に厚いところがある
爪の下やその周囲に腫瘍ができる
咳や息切れを起こす
精神障害または発達障害

原因

しばしば、結節性硬化症は親から子に遺伝します。 どちらかの親が結節性硬化症にかかっている場合、その子どもが発症する確率は50%です。
しかし、結節性硬化症の子どもの約半数は、どちらの親にもその徴候がありません。 この場合、正常な遺伝子が、結節性硬化症を引き起こす異常な形態に変化(突然変異)すると考えられています。
現在、結節性硬化症の兆候や症状がない場合には、結節性硬化症遺伝子があるかどうかを確認できる検査はありません。
結節性硬化症の子どもを持つ親が再び子どもを持つことを望む場合は、主治医と相談してください。 遺伝カウンセラーや医学遺伝学者を紹介してもらえるかもしれません。

治療方法

現在、結節性硬化症を完治させることは難しいですが、症状を改善させることは可能です。 薬によって発作を抑えることもできますし、手術によって腫瘍を取り除くことができます。 子どもが発達障害を抱えている場合は、作業療法が効果的です。 結節性硬化症のほとんどの人は正常な寿命を持っています。

医師に質問すべき事項

子どもが発作を起こすことがあります。結節性硬化症でしょうか?
結節性硬化症は手術で治りますか?
子どもの症状を改善する薬はありますか?
結節性硬化症の子どもが1人います。 次に予定する子も結節性硬化症になりますか?
子どもに結節性硬化症に関連する発作があります。 他によくある症状は何ですか?
子どもは発達障害になりますか?

関連記事一覧