お子さんが腎臓病と共に生きるために助けてあげられること

症状

腎臓病の子供について

腎臓病は、さまざまな形で子どもに影響します。薬を飲まなければいけなかったり、食生活を変えなくてはいけなかったり、学校で苦労することがあります。

腎臓病を抱える子どもの心配をするのは親として自然なことです。子どもの健康状態についてききたいことはたくさんあるでしょう。ここでは、一般的な質問に答えたいと思います。

ソーシャルワーカーや病院の精神分析医に相談することで気持ちが楽になる親もいます。また、自分と同じような状況にある親や、患者のためのサポートグループなどに助けられることもあるでしょう。

子どもに自分の腎臓を移植することはできますか?

親として、最初に考えることは、子どもの病状によっては自分の腎臓の片方を移植するということかもしれません。腎臓移植を受けた患者の半数は、生きている人がドナーとなっています。

生きている人が臓器提供者となる場合、家族であることが多いです。親、きょうだい、子どもは血液型が一致することが多いです。健康な人が片方の腎臓を提供したとしても、その後も問題なく人生を送ることができます。

腎臓を提供することを考えることは、重大なことです。腎臓移植は大手術で、厳しいルールについて理解し、検査と話し合いを繰り返して初めて行うことができます。子どもの医療チームとよく相談して、あなたとお子さんにとって腎臓移植も治療のひとつとして考えることができるかを吟味しましょう。

子どもは問題なく成長することができますか?

腎臓は、子どもの成長に重要な役割を果たすため、腎臓病を患っている子どもは、同世代の子どもと同じようには成長しない可能性があります。病状が深刻だと、気分が悪くなったり、味覚が変わったり、食欲がなくなることがあります。

・子どものためにできること
腎臓病を患っている子どもが十分に栄養を摂取できるようにすることが大切です。成長を助けるためにどのような方法があるか、医師と相談してみてください。サプリメントを飲ませたり、摂取カロリーを増やすために脂質や炭水化物を多くとり、特定の食べ物を制限することが成長を助けることがあります。成長ホルモンの注射を打つことで効果が出る子どももいます。

子どもは友達を作るのに苦労しますか?

腎臓病を患う子どもは、同年代の友達をつくったり溶け込んだりするのが難しいかもしれません。これは、学校を休みがちになることが原因として挙げられます。

また、腎臓病を患っているという、ほかの子と違った状況に置かれていること自体が関係している場合もあります。病気の症状や治療のせいで、年齢の割りに体が小さかったり、外見が変化してしまった(太りすぎてしまうなど)、自信を失ってしまう場合があります。

子どものためにできること
ほかの子どもと会って友達を作れる機会を見つけてあげましょう。学校以外にも、同じ病院の子どもや、放課後の活動など、友達ができる場所はあります。ほかの子どもを家に招待したり、お泊り会を開いてあげることもできます。また、年齢によっては、SNSを利用することで友達を作る機会を増やしてあげることもできます。

学校で苦労しますか?

腎臓病そのものが学力に影響することはありませんが、腎臓病を患っている子どもは、病院で過ごす時間が多く、学校の勉強についていけなくなる場合があります。大きくなるにつれて、追いつくことができます。

子どものためにできること
お子さんが学校を休まなくてはいけない場合、学校の勉強で助けられることはすべてしてあげるようにしてください。病院にいる間は宿題を出してもらい、勉強が追いつけるように、学校の先生にお願いしてみてください。

お子さんが学校から可能な限りの学習サポートをうけられるようにしてください。病院の先生も、アドバイスをくれるでしょう。

お子さんの学力に関して心配がある場合は、学校と相談してみてください。

腎臓病を患っている子どもは運動をした方がいいですか?

病気の子どもは、必要以上に過保護になってしまうことがあります。一般的には、腎臓病を患う子どもにとって運動は非常にためになります。ただし、ほかの子どもに比べて疲れやすい可能性があることを覚えておいてください。

子どものためにできること
友達と同じ運動をするように勇気付けてあげてください。お子さんが透析を受けている場合、水泳は避けたほうが良い場合があります。腎臓移植後などの特定の期間は、体が接触するスポーツを避けたほうがよいでしょう。それ以外については、ほとんどの運動を安全に行うことができます。

薬を飲むのを嫌がったらどうしたらいいでしょうか?

薬を飲むことは、腎臓病を患う子どもや若い人にとって生活の一環となっています。このことにストレスを感じ、服用をやめてしまうことがあります。

子どものためにできること
なぜ薬を飲みたくないのかを考えるようにしてください。思春期の子どもは特に、外見が変わってしまうのが嫌で薬を飲むことをやめてしまう場合があります。

彼らの健康のために薬を飲むことがいかに重要で、飲まないとどうなってしまうかを話してください。薬を飲むことについて脅かさないように注意してください。

思春期の子どもに薬を飲む理由を説明することで、薬を飲むことを習慣づけるきっかけにもなります。

子どもが薬を飲んでいないと思ったら、すぐに病院の医療チームに話してください。

子どもは自分の病気について誰に相談することができますか?

腎臓病の医療チームは、子どもが相談できるさまざまな専門家を紹介することができます。医師、看護師、精神科医、ソーシャルワーカー、先生など、さまざまです。

子どものためにできること
子どもが腎臓病の医療チームのメンバーに相談できる機会を作ってあげてください。また、子どもの頃に腎臓病を経験した若者や、同年代の同じ状況にある子どもと会わせてあげることもためになります。

自分の他の子どもにはどのように説明したら良いですか?

腎臓病を患う子どものきょうだいは、孤独を感じたり、心配になったりします。子どもが思っていることについて、親と話す機会を設けることが大切です。

子どものためにできること
医療チームは、家族全員をサポートしてくれます。病気の子どものきょうだいが専門家と話せる機会をつくってあげましょう。

関連記事一覧