摂食障害と不妊症について〜Q&A〜

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摂食障害と不妊症

質問:「私は十代の頃に拒食症で悩みましたが、摂食障害をなんとか乗り越えることができました。今では幸せに結婚し、子供を授かろうと試みているところなのですが、どうもうまくいきません。摂食障害と不妊症の間には何か関係性がありますか?」

専門家に聞いてみよう

まず、摂食障害を乗り越えることができておめでとうございます!それは大きな達成です。摂食障害を乗り越えるということは戦う(そして征服する)ための体力、勇気、そして意志力を非常に要することであり、あなたはその大きな戦いに勝ちました。しかし、時間はかかっているかもしれませんが、克服後のあなたの妊娠はうまくいくだろうというもっと良い報告があります。克服したことによってあなたは健康的な妊娠へと一歩近づきました。
摂食障害と不妊症には関連があるため、もし摂食障害を克服していなかったらあなたはもっとひどい状況に直面することとなっていたでしょう。実際、不妊問題は拒食症、過食症、やけ食い、またその他のあらゆる異常かつ中毒的な摂食障害の副作用としてよく起こることです。例として、不妊治療院で治療してもらっている患者の5人に1人が何かしらの摂食問題でそこに通っているということが挙げられます。
摂食障害と不妊症の関係性は何か?不健康な体重、栄養不足、そして過度な低脂肪を引き起こすことがある拒食症、過食症、もしくはやけ食いは女性の内分泌系(生殖ホルモンや成長ホルモンをつくる組織)に影響を与え、排卵を妨害します。このことは不規則な月経周期(または月経が完全に停止してしまう)や卵子の質の低下、さらには卵巣障害と呼ばれる40歳以下の女性の間で見受けられる、月経閉止と似た病気へとつながることがあります。これら全ては妊娠する可能性を下げ、さらには妊娠後に流産する可能性を高めます。追い打ちをかけるように、摂食障害を抱える人は不健康な行動(喫煙や過度の飲酒、さらに乱れた食習慣)へと走る可能性を高めるストレス、不安、うつ病になりがちであり、妊娠計画に水を差します。
あなたへの良い報告:女性の75~80%が摂食障害の治療に成功した後に妊娠します。あなたは見事に摂食障害を克服することに成功したため、あなたもきっとうまくいくでしょう。ですが、医師には素直に過去のこと、それから(たとえ今は重要でないように思えても)残っている問題も打ち明けてください。彼もしくは彼女が妊娠を試みて苦しんでいるあなたを助けるために支援グループ(ネット上やそうでないもの)や他の療法を紹介してくれるかもしれません。また、治療を受けてから何年も経っていても摂食障害と不妊症の間には関連性があるということを示す研究があるため、12ヶ月間頑張っても妊娠しなかった場合には順調である確認をしに不妊治療の専門家のもとへ行きましょう。
妊娠した際には健康的でバランスのとれた妊娠食を摂取するようにし、妊婦用ビタミン剤を飲み、水分不足にならないようにたっぷりと水分をとりましょう。

 

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