スーパーフードを摂取するときに知っておきたいこと

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スーパーフードについて

ここでは、最も人気のあるいわゆる10のスーパーフードが謳う効果の証拠を調べます。
「いわゆる」というのは、「スーパーフード」の公式の定義はないからです。
スーパーフードをもてはやす風潮は、そもそもダイエットを含む健康的なライフスタイルが、心臓病や脳卒中、がんのような慢性疾患のリスクを低減できるという事実を利用しています。
食品業界は、特定の食べ物を食べると老化の進行が遅れ、気分が上がり、身体能力を高め、知性さえも高められると消費者に思わせたいと考えています。
特定の抗酸化物質を含む果物や野菜をただ一種類だけ食べれば、病気の細胞を根絶できると思いたがる人は多いでしょう。
問題は、スーパーフードに関するほとんどの研究が、自然状態の食品には含まれていないほど高い濃度の化学物質および抽出物の効果について試験していることです。
例えば、ニンニクには、コレステロールと血圧を下げるのに役立つ栄養素が含まれています。しかし、研究室で確認された効果が出るようにするためには、1日に最大28片を食べなければなりません。それを試すほど勇気ある研究者はいません。
近年、スーパーフードとしてみなされるようになった食品には、β-カロテン、ビタミンA、C、E、フラバノイド、セレンなどの抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が豊富なものがあります。
抗酸化物質は、フリーラジカルという、生きている細胞すべてで生成されており、細胞障害を引き起こすことが知られている化学物質から身体を保護すると考えられる化学物質です。
しかし、この効果を含む抗酸化物質の他の効果についての証拠は決定的ではありません。ある機関は、ラボで観察したフリーラジカルに対する抗酸化作用がヒトの健康に有益であるという証拠は見つからなかったと発表しました。
一方、一部の研究では、特定の抗酸化サプリメントが有害である可能性があることを示唆しています。
「奇跡の食べ物」のコンセプトは幻想のままですが、肥満やアルコールは重大な慢性疾患の最も一般的な原因であり、早期死亡の危険性が高くなるということはかなり確実です。

バランスの取れた食事の重要性

食事は私たちの健康に重要ですが、個々の食品に焦点をあてすぎると、不健康な食事をすることになるという懸念があります。
スーパーフードと呼ばれるものも含めどんな食品も、不健康な食事と相殺することはできません。スーパーフードを食べて不健康な食べ物によるダメージを「取り消す」ことができると誤解した場合、不健全で慢性疾患のリスクを増大させる食事をし続けてしまうかもしれません。
栄養士は「スーパーフード」という用語を避け「スーパーダイエット」ということを好みます。ここで強調されるのは、健康でバランスが取れ、果物と野菜と全粒粉の食品が豊富な食事です。
地中海食は慢性疾患のリスクを減らし、平均余命を延ばすことができるという良い証拠があります。
この食事は、典型的な西洋の食生活よりも果物や野菜、オリーブオイル、マメ科植物が多く、肉と酪農食品はあまり含まれていません。
健康を維持するためには、奇跡を起こすことを期待して一つの食品ばかりに集中しないことが最善です。
主要食品群の未加工食品はすべて「スーパー」とみなすことができ、バランスの取れた食事の一部として役立ちます。
体に必要な栄養素を十分に確保するために、さまざまな食べ物を食べるべきです。果物と野菜を1日に5種類食べることに焦点を当てることが、まずは完璧なスタートです。

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