ステロイド外用薬についての基礎知識

治療薬

ステロイド外用薬

ステロイド外用薬(ステロイド)は炎症を和らげるため肌に直接使われる薬です。
ステロイド外用薬は以下のような様々な異なる形で入手できます。
クリーム
ローション
ゲル
ムース
軟膏
これらは穏やか、標準、強い、かなり強いといった4つの異なる強さで入手可能です。
ヒドロコルチゾンなどの穏やかなステロイド外用薬は薬局で処方箋無しで買うことができますが、強いタイプのものは処方箋がないと入手できません。
ステロイド外用薬はタンパク同化ステロイドと混同してはなりません。

ステロイド外用薬で大幅に治療される状態は以下のようです。
湿疹(アトピー性湿疹など)
脂漏性湿疹(ふけ症、鮫肌といった肌の症状を引き起こします)
乾癬
おむつかぶれ
扁平苔癬(かゆみ、感染性ではない発疹を引き起こす状況です)
円盤状紅斑性狼瘡(通常肌にしか影響しない狼瘡)
虫刺されや噛み付きで引き起こされる肌の炎症
ステロイド外用薬はこれらの症状を治すことはできませんが、症状を和らげる助けにはなります。

ステロイド外用薬を使える人

多くの大人と子供はより安全にステロイド外用薬を使えますが、お勧めできない状況もあります。
使うべきでない状況は以下のようです。
肌が感染症である(お医者さんの提案が無い限りは)
酒さ、にきび、皮膚潰瘍を含む特定の肌の状態である

ほとんどのステロイド外用薬は妊娠期や授乳期に使っても安全だと考えられています。
しかし、最も強いステロイド外用薬は普通は妊婦や授乳している女性、あるいはとても幼い子供達には処方されません。皮膚科の先生(スキンケアの専門家)の監修の下、時折例外はできます。

ステロイド外用薬の使い方

お医者さんに説明を受けたのでなければ、お薬と一緒に渡される患者情報リーフレットにある手引きに従いましょう。これで使う量と頻度の詳細が分かります。
たいていの人は1週間あるいは2週間、1日1,2回薬を使えばいいだけですが、時にはお医者さんがより長い期間により少ない頻度で使うよう指示することもあるかもしれません。
この薬は肌の患部にだけ使わなくてはなりません。毛が生える方向へやさしく肌になでつけましょう。
ステロイド外用薬と皮膚軟化薬両方を使っている場合は、まず皮膚軟化薬を使うべきです。それから30分ほど待ってステロイド外用薬を使いましょう。
時々、使うように提案された薬の量はフィンガーティップ・ユニット(FTUs)で言い渡されることもあるでしょう。
FTU(おおよそ500mg)は大人の指先から第一関節まで線を引けるだけの量です。指も含めた手のひらの2倍の広さを治療するのに十分な量であるはずです。
推奨された使用量はどの体の部位が治療されているかによります。これは特定の体の部位では肌は他より薄くステロイド外用薬の効果により敏感だからです。
大人に、一回の使用で推奨されるFTUsの量は、
0.5FTUは生殖器
1FTUは手、肘、膝
1.5FTUは足裏も含めた足
2.5FTUは顔と首
3FTUは頭皮
4FTUは手と腕すべて、もしくは尻
8FTUは脚と胸、または脚と背中
子供に推奨されるFTUsは年齢によります。お医者さんはこれについてアドバイスがおできになります。

ステロイド外用薬の副作用

ステロイド外用薬の最もよくある副作用は薬が塗られたときの炎症や刺すような刺激です。しかし、これは肌が処置に慣れるにつれ普通は良くなります。
あまりない副作用は以下のようなものです。
以前からある肌の感染症の悪化
毛包炎(毛包の炎症)
肌が薄くなる(これは肌の患部をよりダメージに弱くすることがあります。たとえば、打撲傷になりやすくなります)
引っかき傷(時間をかけて気づきにくくはなるでしょうが、長く残る可能性があります)
アレルギー性接触皮膚炎(特定のステロイド外用薬の物質に対する軽度のアレルギー反応で起こる肌の炎症)
にきびや既にあるにきびの悪化
酒さ(顔が赤く紅潮する状況)
肌色の変化(これは普通肌が黒い方々ほど目立ちます)

副作用はもしあなたが以下のような場合であれば更にあります。
より強いステロイド外用薬を使っている
それを長期、あるいは広い領域にまたがって使っている
年長者やとても若い人たちはより副作用に弱いです。
もし強い、あるいはとても強いステロイド外用薬が長期か広い範囲にまたがり使われていれば、薬が血流に溶け込んで以下のような内部の副作用を起こすおそれがあります。
子供の発育の低下
クッシング症候群
これは可能性のある副作用を網羅したリストではありません。副作用についてより知りたければ、お薬と一緒に渡されるリーフレットを見てみましょう。

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