妊娠中の水泳のガイド

水泳によって、妊娠中の痛みを緩和することができます。利点、安全上のヒント、推奨されている水泳のワークアウトを説明します。
妊娠によって9キロ(20ポンド)も体重が増えると、運動したい気分にはならないかもしれません。しかし、プールでは、身体にかかる重力が地上の10分の1になります。これは、無重力で運動ができ、身体が軽くなり、筋肉がしなやかに感じることを意味し、治療になります。実際に、妊娠中の水泳は、運動の利点があるだけでなく、多くの一般的な妊娠中の痛みから解放してくれるので、妊娠中の女性にとって完璧な活動かもしれません。
妊娠中の水泳の利点
水泳は、関節の緩みを悪化させることなく、1日30分の運動という妊娠中の目標に向けて努力するための穏やかな方法です。筋肉や関節の疲労を解消してくれるのと同時に、身体や赤ちゃんに多くの健康上の利点をもたらしてくれることに加え、妊娠中の水泳は、以下のことにも役立ちます。
・足首や足のむくみを軽減させる。手足を水に浸すと、体液が細胞組織から静脈に戻されます。そして、静脈から腎臓に行き、尿として排出されます。また、血液循環を促進し、下肢に血液がたまらないようにしてくれます。
・坐骨神経痛を和らげる。赤ちゃんはあなたと共に浮かびます。(坐骨神経を圧迫することはありません。)
・つわりを軽減してくれる。多くの女性は、冷たい水によって吐き気が軽減すると言います。
・身体を涼しくしてくれる。妊娠中に汗腺の働きが過剰になっているときは難しいですが、特に外の気温が高いとき、冷たいプールに入ると身体を涼しくしてくれます。
・分娩を楽にしてくれる。水泳は筋緊張を維持し、持久力を高めてくれます。どちらも、出産の際に役立ちます。
安全に行う
妊娠中の水泳の潜在的な危険を避けるためのヒントを示します。
水の安全性をチェックしてください。水系伝染病を防ぐために、泳ぐ場所の水をチェックし、泳いでも安全か確認してください。ほとんどの場合、公共のビーチはまったく問題ありませんが、小さな水域ではより慎重になってください。水系伝染病を防ぐための最善の策は、適切に塩素消毒されたプールでトレーニングをすることです。
熱いお風呂は避けてください。40度くらいのお風呂に10分以上入ると、体温が39度を超えることがあります。特に妊娠4〜6週目で体温が高くなっているときは、流産、脳や脊柱の異常のリスクを高めることがあります。(もちろん、暖かいお風呂が危険だということではありません。長時間お湯が高温のままということはないので、お風呂で体温が上がり過ぎるのを心配する必要はありません。)
慎重に歩いてください。お腹に赤ちゃんがいることで、重心の位置が変わっていることを覚えておいてください。プールサイドやロッカールームなどの滑りやすい場所を歩くときは、さらに注意してください。
プールに入るときはそっと入る。成長している赤ちゃんは、環境圧が変化するときに体内に発生する泡を処理する能力がありません。(これはスキューバダイビングを避けた方がいい理由です。)水に飛び込んだときの衝撃は、潜在的なリスクに値しません。
息を止めない。赤ちゃんには酸素が必要なので、泳いでいる間、しっかり呼吸し、呼吸が途切れないようにしてください。
しっかり水分をとる。長時間走ったときのように汗をかいているとは感じないかもしれませんが、泳いでいるときも汗をかきます。(そして身体が熱くなり過ぎるリスクがあります。)そのため、トレーニングの約2時間前に500ミリリットルの水を飲むようにしてください。そして、プールサイドに水分を置いておき、途中で水分をとるようにしましょう。
しっかり栄養をとる。運動量にかかわらず、妊娠中期には、1日あたり約300キロカロリー余分に必要になります。必要カロリーは、泳ぐ程度や体重などによって異なります。具体的なガイドラインについては、医者に尋ねてください。軽食は、果物、トースト、牛乳をかけた小さなボウル1杯のシリアルが良いです。または、脂肪、食物繊維、タンパク質をあまり含まない消化に良い炭水化物を含む軽食が良いでしょう。(脂肪、食物繊維、タンパク質は、すべて消化に時間がかかり、運動中の不快感につながります。)そして、泳ぐ前の食事は控えるというルールについてはどうでしょうか。泳ぎ始める1時間以内に、しっかり食事をとるのは避けたいと思うかもしれませんが、実際は問題ありません。少なくともプールに入る30分前に、運動前の軽食をとるようにして、タンパク質が豊富な食事は運動後の楽しみにするのが一番のおすすめです。
何を着ればいい?
お腹が大きくなって、これまで使っていたワンピースタイプの水着がきつくなった場合は、セパレートタイプであれば、お腹の部分に余裕があります。赤ちゃんが入っているお腹を出すことに抵抗がある場合、タンキニを選んでください。また、通常の水着を販売するブランドで、マタニティ水着を取り扱っている場合もあります。
水泳のワークアウト
これまで運動のために水泳をしたことがあるかどうかに関わらず、プールに飛び込むことは、危険だということを覚えておいてください。これから、おすすめの水泳のワークアウトを紹介します。難しい場合は、ただ浮かんでいるだけでも休息になり、十分行う価値があります。そして、泳いだ後にストレッチをするのを忘れないでください。
〈初心者の場合〉
妊娠前にほとんど泳いだことがない場合、プールのあるほとんどのジムで、水中エアロビクスのクラスを提供しています。その多くは、特に妊婦向けのプログラムです。プールで泳ぎたいと思っている場合は、楽に行える程度にし、最終的に週に3〜4日、30分間の水泳を行うようにしましょう。息が切れない適度なペースを維持することを忘れないようにしてください。
ただ泳ぐだけだと少しつまらないので、退屈に打ち勝つために以下のエクササイズを試してみてください。好きなものを3つ選び、それぞれ10分ずつ行って、30分間運動しましょう。
・平泳ぎでプールの端から端まで行き、クロールで戻ってくる
・背泳ぎをしますが、1回水をかいて腕を入れ替えるのではなく、2回かいてから腕を入れ替える
・全速力で泳ぎ、息が正常に戻るゆったりしたペースで泳いで戻ってくるのを繰り返す
・ばた足とフロッグキックを練習する。ビート板を持って、ばた足で行き、フロッグキックでスタート地点まで戻る
〈中級および上級の場合〉
妊娠前、個人的に週に1〜2回泳いでいた場合、週に3回以上競泳をしていた場合、医者の許可を得ている場合は、お腹が大きくなっても普段どおり運動して問題ありません。ただし、息切れしないようにしてください。それは赤ちゃんも息切れしているというサインです。
中級および上級の人は、約1,800メートル(2,000ヤード)(25ヤードのプールで80周)泳ぐのを目標にしてください。好きな泳ぎ方や、ほかの泳ぎ方を使って目標に挑戦してください。
適度なペースで約90メートル(100ヤード)を5セット泳ぎ、セット間で10~20秒の休息をとります。終わったら、1分間休憩し、ストレッチします。
フォームに焦点を当て、約45メートル(50ヤード)を6セット泳ぎ、セット間で20〜30秒の休息をとります。終わったら、1分間休憩してください。
スピードに焦点を当て、10段階中8くらいの力で約90メートル(100ヤード)を10セット泳いでください。セット間で10〜30秒の休息をとります。終わったら、1分間休憩してください。
ビート板を持って、キックだけで4往復してください。
ビート板を置き、ゆったりしたペースでさらに4往復して、クールダウンしてください。
水泳をしない方がいいというサイン
健康レベルにかかわらず、水泳は強度が高い運動になることがあります。つまり、赤ちゃんが入っているお腹で水に入ったときに、痛みを経験するのは当たり前だということです。最終的には、自分で判断することになります。鋭い痛み、息切れ、めまい、膣の出血、子宮の収縮、胎動を感じなくなる、または何か異常を感じた場合は、すぐに泳ぐのをやめて、医者に連絡してください。