妊娠中の出血

症状

妊娠中の膣からの出血は、安全なものから危険なものまでさまざまです。いざというときに焦らないように、妊娠中の出血について理解を深めておきましょう。

妊娠中に出血があったら、誰だって不安に感じるでしょう。ですが、出血があったからといって、必ずしも危険な状態にあるとは限りません。統計では、妊娠初期に少量の出血を経験する妊婦さんは、5人に1人いると言われています。妊娠が進むと、なくなることがほとんどですが、その後も続く場合は、悪い兆候であることがあります。

問題のない出血と危険な出血はどのように見分けますか?

生理の最終日に見られるような、茶色かピンクがかったものである場合、さほど問題はないでしょう。鮮血の場合、注意が必要です。また、血の量によっても見分けることができます。問題のない場合、出血量は少ないですが、危険な場合、生理用ナプキンがかなり湿ってしまうほどの量です。

妊娠中の少量の出血の原因は何ですか?

通常、少量の出血は安全です。次のようなことが考えられます。

・着床出血
妊娠超初期に、胚が子宮の壁に着床するときに少量の出血を経験する妊婦さんは全体の2~3割います。通常、生理の予定日よりも前に起きますが、予定日付近で起きる人もいます。
・セックス、内診、子宮頸がん検査による出血
妊娠中は、頸部が傷つきやすく、血管が充血しています。そのため、内診などのささいな刺激でも頸部が傷つき、出血してしまいます。
・膣や頸部の感染症(細菌性膣炎など)
頸部が刺激されたり炎症を起こすと、出血することがあります。
・絨毛膜下血腫(※subchorionic bleed 単語と和名一致しているか要確認)
絨毛(胎膜の中で胎盤に一番近いもの)のひだ、もしくは胎盤の層に血液が溜まり、出血します。多くの場合、自然に治癒し、妊娠そのものにも影響しません。
・おしるし
出産の直前に血の混ざった粘液が出たら、出産が近いというサインかもしれません。

妊娠中の多量な出血の原因は何ですか?

一方、妊娠中のどの時期であっても、出血量が多いと、異常がある場合がほとんどです。原因はたくさん考えられるため、判断については医者に任せてください。代表的な原因は次のとおりです。

妊娠初期

・子宮外妊娠
受精卵が子宮の外に着床してしまう子宮外妊娠の場合、直ちに病院でみてもらう必要があります。この場合、下腹部に鋭くて差し込むような痛みがあり、吐き気、嘔吐、めまいを伴います。
・奇胎妊娠
受胎してから数週間以内に胎盤が嚢胞の塊になってしまい、胚が奇形になるか、なくなってしまう珍しい症状です。強い吐き気や嘔吐、痙攣を伴います。

妊娠中期および後期

・前置胎盤
妊娠後期に起こる出血の中で最も代表的なものです。これは、胎盤が頸部の一部分を覆ってしまうというものです。診断には、超音波を使います。ほとんどの女性は、出産前に胎盤が移動しますが、前置胎盤は、へその緒が頸部をふさいでしまう前置血管などの深刻な症状を引き起こしてしまうため、直ちに医者にみてもらってください。
・胎盤早期剥離
胎盤が子宮壁から早期に剥がれてしまう症状で、ほとんどの場合、妊娠後期に起こります。腹部の痛みやけいれん、腰の痛みも伴います。少ししか剥がれていない場合は、母体にも赤ちゃんにもさほど危険はありませんが、深刻な場合、赤ちゃんへのリスクが非常に高くなるため、医者に見てもらうことが非常に重要です。
・早期陣痛、早産
早期陣痛や、妊娠20週~37週で出産が始まってしまう場合、定期的な陣痛、生理痛のような痛み、腰の痛み、骨盤の圧迫感を伴います。予定日より早く出産が始まってしまっていると感じたら、直ちに医者に連絡してください。

知っておいたほうがいいこと

軽い出血は誰にでもあることで、通常は心配する必要はないことを覚えておいてください。ナプキンがすぐに湿ってしまうほど多量に出血している場合は、必ず医者に連絡してください。ただし、必ずしも流産の危険があるわけではないということを忘れないでください。多量の出血を経験した女性でも、健康な赤ちゃんを出産する人も中にはいます。

出血があったらどうしたらいいですか?

妊娠中の出血と一口に言っても、ありとあらゆる可能性が考えられるため、すべてのケースに共通したアドバイスをするのは不可能です。一つだけ言えるのは、不安を感じたら、ためらわずに医者に相談してみるのが一番良いということです。大量に出血している場合や、生理のような出血のときは、頸部が開いていないか検査します。開いている場合、流産の可能性が高いですが、超音波による検査で赤ちゃんの心音が確認できたら、妊娠を継続できる可能性が高まります。

流産をしてしまっても、決してあなたのせいではありません。自分を責めないでください。今後、赤ちゃんができなくなるということでもありません。現に、排卵があるということが証明されたわけです。ほとんどの女性が、生殖可能な期間に一度は流産を経験すると言われており、その大部分は妊娠に気付く前に起きていることがあります。

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