カゼとインフルエンザの症状の違いについて

症状

インフルエンザとは

インフルエンザは「ひどいカゼ」ではありません。毎年、何千人もの人がインフルエンザによる合併症が原因で死亡しています。カゼとインフルエンザの違いを確認しましょう。

カゼやインフルエンザは、症状(咳やのどの痛み)が似ていますが、原因となるウィルスが異なります。インフルエンザはカゼよりもはるかに症状が深刻です。

丈夫で健康なら、医師に見てもらうまでもなくカゼやインフルエンザになっても自分でなんとか対処することができます。体を休め、脱水症状を避けるためにノンアルコールの水分を補給し、激しい運動は控えてください。イブプロフェンやパラセタモールといった鎮痛剤は、痛みを和らげます。

症状

カゼの原因となるウイルスは約200種類あるのに対し、インフルエンザの原因となるものはわずか3種類です。インフルエンザウイルスにはさまざまな系統があり、ワクチンは毎年変化して、最も一般的なインフルエンザにかかるのを予防します。

カゼはインフルエンザよりも鼻づまりなどの鼻の症状を引き起こします。発熱、疲労、筋肉痛はインフルエンザの可能性が高く、カゼより深刻な症状です。

カゼ

カゼの症状には以下のようなものが含まれます:

・鼻水―最初は透明な粘液が出て、症状が進むと濃い、緑色の粘液が出る
・鼻づまり
・喉の痛み
・くしゃみ
・咳

カゼの人は軽度の発熱や耳の痛み、倦怠感、頭痛に悩まされることもあります。症状は1~2日で現れ、数日後に少しずつ良くなります。中には2週間ぐらい続くカゼもあります。

インフルエンザ

インフルエンザは通常、カゼよりはるかに早く症状が現われます。症状には以下のようなものがあります:

・突然38~40度の高熱が出る
・筋肉の痛み
・発汗
・倦怠感、ずっと横になっていたい
・乾いた、胸のあたりから出る咳

インフルエンザにかかっている人も、鼻水やくしゃみをする傾向がありますが、これらは通常、インフルエンザの症状を特定する要素にはなりません。

インフルエンザの症状は感染後1~3日で現れ、ほとんどの人は1週間以内に回復しますが、倦怠感は長く続くかもしれません。重度のカゼで筋肉の痛みや発熱を引き起こす可能性があるので、違いを見分けるのは難しいかもしれません。

カゼかインフルエンザかに関わらず、次のいずれかの場合は医師に相談してください:

・慢性疾患がある(喘息、糖尿病または心臓病など)
・非常に高い発熱とひどい頭痛、腹痛もしくは胸の痛みがある

リスクの高い人

肺炎や気管支炎など、深刻な胸部合併症のリスクが高い人もいるので、特に注意を要する人がいます。65歳以上の人は、合併症のリスクが高いです。65歳未満の子供(子供を含む)は、次のような場合、合併症のリスクが高くなります:

・喘息など、深刻な心臓や胸の疾患がある
・重篤な腎疾患または肝疾患
・糖尿病
・病気や治療に伴う免疫力の低下
・脳卒中または一過性脳虚血発作(TIA)

ウイルスの拡散を止める

カゼやインフルエンザウイルスは、感染者が咳やくしゃみなどの飛沫で広がります。飛沫を吸い込んだり、指から目や鼻に入って感染する人もいます。

カゼやインフルエンザから自分や周りの人を守るために、以下のようなことを心がけましょう:

・ティッシュでおおってから咳やくしゃみをする
・使用済みのティッシュはできるだけ早く捨てる
・できるだけすみやかに手を洗う
・カゼやインフルエンザにかかっている人の近くにいる場合、毎年予防接種を受ける

カゼやインフルエンザウイルスは、ドアノブなどの物体や表面に飛んだ飛沫でも感染します。カゼやインフルエンザにならないようにするために、定期的に手を洗ったり、目や鼻を触らないようにしたりすることも大切です。

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