妊娠糖尿病について〜ブドウ糖検査とブドウ糖負荷検査〜

検査方法

妊娠糖尿病とは

妊娠糖尿病は甘くはありません。しかしうまく対処することはできます。ブドウ糖負荷検査によって早い段階でこの病気を発見しましょう。

10人に1人の女性が妊娠中に妊娠糖尿病にかかります。このため、米国産科婦人科学会(ACOG)は、すべての医者にすべての患者に対して妊娠糖尿病の検査を行うように推奨しているのです。1時間の検査の後、血糖値が高くなっていると思われた場合は、ブドウ糖負荷検査を受けなければなりません。この3時間の検査によって診断を確定することができます。

ブドウ糖検査の対象者

すべての医者が定期的にすべての妊婦に対して妊娠糖尿病の検査を行う必要がありますが、肥満である女性や家族に糖尿病になった人がいる女性など、妊娠糖尿病にかかるリスクが高い女性にのみ検査を勧めている医者もいます。

ブドウ糖検査の実施方法

ブドウ糖検査のやり方は簡単です。特に甘党である場合、非常に楽な検査であるでしょう。まず、とても甘いブドウ糖(つまり砂糖)の溶けた飲み物を飲みます。これは炭酸の抜けたオレンジソーダのような味がします。その後1時間待ってから血液採取を行い、ブドウ糖を調べます。この検査の際にはまったく焦る必要はありません。この検査の予約を取る際に、事前にこの飲み物を渡す医者もいます。その場合は、事前にこの飲み物を飲んで準備をし、病院に着いたらすぐに血液採取を行います。ほとんどの女性はこの飲み物を問題なく一気に飲み干すことができ、副作用もありません。しかし、検査後に少しだけ不快感や吐き気をもよおす人もいます(甘いものが苦手な人は特に)。

ブドウ糖負荷検査の実施方法

血液中のブドウ糖値が上昇することは、体内の過剰なブドウ糖を処理するためのインスリンが十分に生成されていない可能性を示します。しかし、この結果は必ずしも妊娠糖尿病であるということを示しているわけではありません。この症状を診断する検査では、一晩断食するように言われます。翌日の午前中に血液が採取され、その後高濃度のブドウ糖混合飲料を飲むことになります。血液は飲み物を飲んでからそれぞれ1時間後、2時間後、3時間後の3回採取されます。

ブドウ糖負荷検査によって妊娠糖尿病が診断された場合、栄養士を紹介され、特別な食事を摂ることになる可能性があります。指の血を1滴垂らすことで瞬時に結果を得ることができる特別な装置を使って、1日に何度かブドウ糖値を測る必要もあるかもしれません。また、薬の服用も必要になる場合があります。

ブドウ糖検査の実施時期

ブドウ糖検査は通常、妊娠24~28週目の間に行われますが、今回あるいは前回の妊娠中に妊娠糖尿病になったことがある場合や複数の検査で尿中にブドウ糖が確認された場合は、それより早い段階で検査を行う可能性があります。

リスク

妊娠糖尿病の検査に関連するリスクはまったくありません。

妊娠糖尿病は最も一般的な妊娠合併症のひとつですが、同時に最も簡単に対処することができる合併症のひとつでもあります。血糖値を食事によって念入りにコントロールし、運動をし、必要であれば薬を服用することによって、妊娠糖尿病の女性はまったく正常な妊娠生活を送ることができ、健康な赤ちゃんを産むことができます。

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