走ること、登ること、飛ぶこと、蹴ること

赤ちゃんの動き
よちよち歩きの赤ちゃんが歩くコツをつかむと、ホップ、スキップ、ジャンプを始めます。この動きが、走る、登る、蹴るといった発展的な動作につながります。
注目してください!―赤ちゃんが動いています!2年目で、赤ちゃんはよちよち歩きからもっと自信を持って歩いたり走ったり、さらには飛んだり登ったりするようになります(何もかも)。赤ちゃんが動きのコツをつかむために必要な動作を調節できるようになるにはたくさんの練習が必要です。ですから、辛抱強く、そしてたくさん励ましてあげましょう。走ったり飛んだりすることは、見た目ほど簡単ではないからです。覚えておいてほしいのは、活動的な遊びは、単に運動能力を身につけるだけではありません。それは調整や優美さを教え、生涯にわたる身体活動のために準備を整えるのです。
いつ起こるのか
登る
技術的に、登ることは立ち上がることができるのと同じくらい早く始まりますが、ほとんどの赤ちゃんは12カ月になるまで、ぶら下がり棒でぶらぶらすることに夢中になることは実際にはありません。また、24カ月ごろになってようやく、ジャングルジムや家具の上によじ登るようになります。
走る
中には早くも13カ月で走り始める赤ちゃんもいますが、ほとんどの赤ちゃんは17カ月ごろに身につけ始めるスキルです。
蹴る
おもちゃを蹴ることは、赤ちゃんが運動マットに座ったり寝そべったりできるときからやっていることかもしれません。とはいえ、18カ月~24カ月ぐらいになるまでは、立ち上がってサッカーボールを蹴る、といった動作はできないと思います。
飛ぶ
飛ぶことは、バランス、強さ、そして、とりわけ勇気を必要とします。赤ちゃんが飛ぶことを身につける前に、ちっぽけな自分の体で何ができるかを自分で試してみます。たとえば、1歳になったお子さんが自分の体重を一方の足からもう一方の足へと移していることに気づくかもしれません。これは、お子さんが両足を地面から離す楽しい感覚を味わうための練習と言えます。そしておそらく、お子さんが2歳になる頃、段差が低い物から飛び降りることを学ぶでしょう(たとえば、居間の階段の下など)。立っているときに、平らなところから飛ぶのを身につけるより簡単です(同じ場所に立って前に飛んだり後ろに飛んだりすることよりも簡単です)。26カ月ぐらいになると、赤ちゃんはこの複雑な技術を身につけますが、21カ月ぐらいで、もうできるようになっている子がいるかもしれません。
赤ちゃんが身につけるためにできることは
赤ちゃんが自分の足でどこにでも走り回ることを楽しむ間に、お子さんの運動能力を高め、自信を深めることができるヒントがいくつかあります。
スペースを空ける
お子さんの運動能力を高める一番の方法は、お子さんが練習する安全な場所をたくさん用意してあげることです。居間の開いている場所をきれいにしておけば、思う存分踊ったり、転がったり、回ったり、飛んだりすることができます。
外出する
芝生が生い茂っている庭や遊び場で、赤ちゃんに飛び飛ねるのを促してください。散歩に連れ出すときは、ベビーカーに乗せるのではなく、自分の足で歩くようにしてあげてください。
新しい友達と出会う
ちょっとした励ましが必要な場合や、自宅で自由に運動する場所がないときは幼児の体操教室やスポーツクラスに参加させましょう。
楽しませる
動くのに便利なおもちゃや幼児向けの安全なおもちゃ(さまざまなサイズや形のボールや押したり引いたりするおもちゃ、乗り物のおもちゃ、すべり台やブランコなど)は、お子さんが走ったり飛んだりするきっかけになります。
フィードバックする
あなた自身がスポーツスターからほど遠かったとしても、お子さんがこれから身につけようとしている動きのお手本を示したり、簡単でわかりやすいフィードバックをしてあげてください(「階段を登るためにここをつかむといいのよ」という感じで)。
境界を設ける
運動のために新たに見つけたお気に入りのもので、お子さんが遊んでもよい場所がどこかを伝えてください。テーブルやカウンター、その他のあらゆる家具で、赤ちゃんが遊ぶべきではありません。このことを早く、かつ、繰り返し伝えてください。
お子さんがよじ登ったり、よじ登っては離れたり(、そして後ろに下がったり)しているとき、飛び飛ねるのを促すのに役立つヒントをいくつかご紹介します。
縁から飛ぶ
お子さんの手を握って、縁や段差の低い階段の上に一緒に立ち、「1、2、3、ジャンプ!」と言ってみましょう。縁の上に飛び乗るのは、お子さんが就学前の年齢になるまで待ってください(そのときも、あなたがお子さんの背中を押してあげてください)
カエルのように跳ぶ練習をする
お子さんにスクワットのような体勢で身をかがめる方法を見せて、飛び上がるときに腕をつかんであげましょう。カエル飛びの練習をすると、ゆくゆくはお子さんが立ったまま飛ぶことを身につけるときに役立ちます。
実践する
お子さんが動物のジャンプをまねることができるかどうかを見てください。ウサギ飛び(耳の代わりに、頭の上に指を持っていく)やヒヨコ(羽のように腕を密着させて折りたたむ)、もしくはカンガルー(お母さんカンガルーのお腹の袋のように、お子さんにお気に入りの物を持たせてお腹のあたりにおいてもらう)などをやってみてください。
手を差し伸べる
お子さんが始めて飛ぼうとしているとき、あなたにもたれさせてあげてください。うまく飛べるようになったら、お子さんに片側に腕を伸ばしてもらうか、飛ぶときに腰に手をかけるように頼んでください。こうすると、バランス感覚を身につけるのに役立ちます。
目標の練習を設定する
地面に大きなパルプ紙を張って、滑らないようテープで止めてください。その後、安定した踏み台か安全なジャンプ台を使って、お子さんに目標に向かって直接飛んでみるよう勧めてください。これは何度か練習が必要になるかもしれませんが、とにかく毎回お子さんが飛ぶたびにほめてあげましょう。うまくできるようになってきたら、目標を小さくするか、もっと高く(ただし安全性を保てる範囲で)飛ぶように伝えてください。
心配しなくてよいこと
子どもは自分のペースで成長します。ですから、もしお子さんが18カ月で遊び場での競争に負けていたとしても、あなたがお子さんに運動の機会をたくさん与えているなら気にする必要はありません。もし、お子さんが座って遊ぶのが好きならそれでもかまいませんが、あなた自身が活動的になったり(もしかしたら母娘のダンスパーティーでしょうか?)、赤ちゃんが動きたくなるなるようなおもちゃや運動をたくさんやらせて起き上がるのを促してあげてください。