手を振ること、手をたたくこと、指をさすこと

その他

赤ちゃんのコミュニケーションとは

手を振ること、手をたたくこと、指をさすことは、赤ちゃんが覚えるいくつかの新しい動きです。

赤ちゃんは、言葉を発するずっと前からコミュニケーションを始めます。最初に笑うときから最初に声を出すときまで、赤ちゃんの言葉を用いないコミュニケーションスキルは、正当な理由のもとで生後から急速に成長していくのです。赤ちゃんは、特に母親から、理解されたいと思っているのです。運動制御が発達するにつれて、赤ちゃんは自分の小さな手や指が、実は言葉を用いないコミュニケーションのための道具としてとても重要なものであるということに気づきます。手を振ること、手をたたくこと、指をさすことは、ただのかわいらしい動きではありません。コミュニケーションをとる能力を発達させるための自然な次のステップなのです。

この動きが現れるとき

生後9ヶ月ごろのどこかのタイミングで、赤ちゃんは手を振るという動きをするようになるでしょう。そしてこの動きが堂々としたものであっても、あるいは滑稽で、鳥のように手をたたく動きであっても、コミュニケーションをとろうとするこの新たな試みは、ほめてあげるべきものなのです。

12ヶ月までに、ほとんどの赤ちゃんが自分の興味のあるものを指させるようになります。これは大したことに思えないかもしれませんが、確実に重要なことなのです。指さしをすることによって、赤ちゃんはこう伝えようとしているのです。「ママ!私が見ているものをママにも見てほしいな!」専門家はこれを「注意共有」と呼んでおり、これは成長の重要な段階なのです。赤ちゃんは、自分が気に入っていて、親にも見てほしいというものを示すためだけに指さしをしているのではありません。自分がやりたいこと、ほしいもの、覚えているもの、そしてもうそこにはいないものを示すためにも指さしをするのです。このため、一度木の上にリスがいるのを見たら、リスがいなくなっても木を指さし続けるなどといったことが起こるのです。

赤ちゃんにこの動きに気づいてもらうためには

このような動きをお手本として赤ちゃんにやってみせてあげることが、赤ちゃんの言葉を用いないコミュニケーション能力を発達させるためには最もよい方法です。赤ちゃんの手をとり、「パチ、パチ、パチ」と言いながら両手を合わせてあげましょう。「おじいちゃんにバイバイって手を振って!」といいながら一緒に手を振ってあげましょう。歌を歌いながら赤ちゃんの手をとって一緒に動かしてみることで、赤ちゃんに意味に合った動きという重要な概念を教えることもできます。「Eyes-nose-mouth」は、動きをコミュニケーションと組み合わせた、また異なる種類の手遊びです。赤ちゃんの両手をとり、片方の手を自分の目へ、そして両手を鼻へ、それから口へ(それからキスをして終わります)持って行き、動かしながらそれぞれの場所の名前を言っていきましょう。

「歩道にいるのは犬かな?空にいるのは鳥かな?」というように、自分と赤ちゃんの両方が見て、認識できるものを指さすことによって、赤ちゃんの指さし能力の発達を促しましょう。自分の手を赤ちゃんの手と重ね、同じ方向で指をさせるようにすることによって、指さしのはたらきを強めることもできます。赤ちゃんは、母親が自分の覚えているものや認識しているものを指さしているのを見ると、母親と同じやり方で指をさしたくなるはずです。赤ちゃんが何かを指さしたら、直感で指さしているものの名前を伝えましょう。これによって赤ちゃんのボキャブラリーに新たな言葉をどんどん加えていくことができます。赤ちゃんはこのような新しい言葉をすぐには繰り返さないかもしれませんが、後に声に出して言えるように、脳の中にこれらの言葉を蓄えているのです。

これも言語発達には必要なものであり、歩き始めの子どもが起こすかんしゃくから10代の腹を割った話まで、すべての事柄の根底に存在するものになるということを覚えておいてください。これは赤ちゃんが自分の周りの世界との関係を築いているサインでもあります。赤ちゃんは、母親が自分の人生の中では「別個の」人物であるということを学んでいるのです。この忙しない赤ちゃんの手には、驚くべきことがたくさん詰まっているのです。

心配しなくてよいこと

9ヶ月になるまでに、ほとんどの赤ちゃんは手をたたいたり手を振ったりできるようになります。しかし、自分の赤ちゃんがまだ手をたたいたりできていない場合でも、不安になることは何もありません。コミュニケーションをとり続け、このような重要な手遊びを練習し続けましょう。赤ちゃんは自分の成長ペースに合わせて、次第に手をたたいたりできるようになるはずです。

次に起こること

手をたたくことは、大量にある赤ちゃんの発達上の発見の中でのひとつの大きなステップです。一度指さしや自分の見ている動きの真似をするということを習得すると、赤ちゃんはより多くのもの―母親の眼鏡から自分の一番お気に入りのおもちゃまで―を掴んだり、叩いたりし始めます。好奇心が増していくについれて、赤ちゃんは自分の行動に言葉をつけることができるようになる機会を得ます。この時点で、赤ちゃんの心的ボキャブラリーは話言葉で使われるボキャブラリーよりもはるかに発達しているということを覚えておいてください。そのため、赤ちゃんとコミュニケーションをとることによって、ボキャブラリーを発達させる機会をたくさん与えてあげましょう。

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