スクリーニング検査と診断検査の違いについて

検査方法

スクリーニング検査と診断検査について

多くの医者は、妊婦が35歳以上であったり特定の病気のリスクがあったりする場合には特に、染色体スクリーニング検査や診断検査を受けることを勧めてくるかもしれません。

出生前スクリーニング検査(非侵襲性出生前検査、項部浮腫測定検査、クアッドスクリーンなど)は、血液サンプルか超音波、あるいはその両方を使うことによって、ダウン症、二分脊椎症などの神経管欠損のような遺伝子疾患をかかえた子どもが生まれてくる危険性の高さを調べます。この検査は非侵襲性なので、妊婦や胎児にはまったく安全です。しかし、赤ちゃんに実際に先天性欠損があるかどうかを特定することはできません。赤ちゃんがそのような状態である可能性を80%~99%正確に診断することができるというだけです。

ここで出生前診断検査の出番になります。スクリーニング検査で陽性の結果を得た場合、病気が存在しているか確かめるために、続けて診断検査を受けることを勧めてくる可能性があります。スクリーニング検査と違い、診断検査(CVSや羊水検査など)では胎盤や羊水から集めた細胞中の遺伝物質を分析します。このような検査はダウン症などの染色体異常を特定するという点においてはより正確です。羊水検査の場合には、神経管欠損を正確に特定することができます。欠損の兆候だけでなく、欠損を直接調べることができるからです。

35歳以上の場合、以前に染色体疾患をもった子どもを生んだ場合、あるいは自分または配偶者が嚢胞性繊維症などの遺伝子疾患の保因者である場合などは、医療従事者がいくつかのスクリーニング検査を飛ばして代わりに診断検査を受けることを提案することがあるかもしれません。一般的に、前述の条件のどれかに該当する場合は、保険によってスクリーニング検査や診断検査に対して費用の一部または全部が保障されます。

妊娠中の早い段階でこれらの選択肢について医者と相談することが重要です。特定の検査は特定の時期に行われる必要があるためです。医者は自分自身で検査を行うか、適切な装置があり専門家のいる機関に患者を紹介する可能性もあります。このような予約をしっかり取れるよう、十分な時間を空けておくようにしましょう。

出生前スクリーニング検査や診断検査を受けることを考えている場合には、このような検査を経験したことのある女性と話をすることによって安心できるかもしれません。検査を受けることは、知識を得て、健康な妊娠生活を確実に送れるようにするための重要なステップであるということを忘れないでください。

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