被害者の家族が観光客に死に至る偽アルコールの注意喚起をする

症状

メタノールについて

メタノールの混ざったジンを飲んだ後に亡くなったイギリス人バックパッカーの家族が、旅行者が偽アルコールを摂取することの危険性を喚起するキャンペーンを始めた。

チェズニ・エモンズ、23歳、は2013年にインドネシアを旅行中、店で買った有名なブランドをうたった密封容器に入った偽のジンをのんだ後、致命的な毒におかされた。

メタノール(メチルアルコールとしても知られる)は刺激性の弱いアルコール臭のする無色透明の液体である。体内に取り込まれると、失明、腎機能不全、脳卒中などを起こすなどかなり毒性が強い。

この薬品は違法なアルコール飲料の度数を強めたり、薄めたりするために、特にバリ、ロンボクやスマトラなどの有名な観光地のバーや店、ホテルなどで販売されているスピリッツなどのアルコール飲料に意図的に加えられる。

ボトルは’本物に見える’

このような慣行は世界中の多くの地域でよく見られる。しかしながら、最近インドネシアは地域住民や外国人の多くの死亡や深刻な病気のケースが見られるとして抜きん出ている。

インドネシアで安全基準の4万4千倍ものメタノールが濃縮された偽のアルコール飲料が販売されているのが見つかった。

インドネシアでは2011年に違法アルコールによる中毒で280人が亡くなった。過去五年では3人のイギリス人が同国でメタノール中毒により死亡した。

The Foreign and Commonwealth Office (FCO) は観光客に“特にスピリットをベースとした飲料を購入するときは、本物に見えるかもしれないが、注意をする”よう勧めている。

FCOはまた、アラックという地域の米やパームリキュールにメタノールが混入するケースもあると報告している。

’Save a Life’キャンペーン

エモンズの家族はチェズニの死のあとすぐにSave a Lifeキャンペーンを始め、バリを含むインドネシアへの旅行者に偽アルコールの危険性を喚起する医師の手術のポスターを作った。

ミーシャ・エモンズ、チェズニの姉(妹)は”ボトルは密封されていて本物に見えるだろうけど、メタノールで汚染されている。味の違いを見分けることはできません。”

チェズニは彼氏と旅行していて、見分けることのできない偽のジンを飲んだ翌日起きたとき、最初のメタノール中毒の症状を見せた。彼女は五日後に病院で亡くなった。

メタノール中毒の症状

メタノール中毒の初期の症状は、眠気、ふらふらする、高揚感などがありますが、飲酒の影響と間違われ、気づかないことがしばしばあります。

以下のような主なメタノール中毒の症状が出る前に数時間かかることがあります。
・頭痛
・吐き気
・腹痛
・目眩
・呼吸困難
・視界が狭まる、深刻な場合には失明

適切な治療をしないと、毒は蓄積され続け、痙攣、意識不明、死に繋がります。患者は生き残ったとしても恒久的な視覚障害に悩まされます。

メタノール中毒は点滴でホメピゾールやエタノールを投与し毒を弱めたり、透析で腎臓から毒性物質を取り除くことで治療できます。

安全のためのコツ

以下はメタノール中毒の危険性を減らすためのチェックリストです。
・違法アルコール飲料は買わない。
・アルコール飲料が本物にしては安すぎると感じたら、偽である可能性が高い。
・アルコール飲料は信頼のおける販売者から買い、ボトルの密封シールがちゃんとしているか確認すること。
・市場の屋台など、アルコール販売の許可を得ていない場所でアルコール飲料を買うときは気をつけること。
・ノーマークの容器に入ったアルコール飲料は避けること。
・ブランドの商品はマークがはっきり印刷されていない、もしくは間違ったマークが印刷されているか確認すること。これらは買わないこと。
・メタノール中毒に注意し、自分や仲間がメタノールを飲んでしまった可能性がある場合はすぐに治療を探すこと。

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