健康管理用ウェアラブル端末の活用

その他

整形外科医のGregg Nicandriさんは、仕事上、立っていることが多い人です。そんな彼が歩数を計測するために、初めてウェアラブル端末をつけたとき、自分はかなり運動しているほうだと自負していたそうですが、実際は違いました。
「私は大体、一日2300歩ほど歩いているのだとわかりましたが、その情報自体はたいしたことありません。しかしその情報から、私はもっと活動しなければならないのだと判断することができたのです」と、彼は言いました。
ニューヨークにあるロチェスター大学のメディカルセンターで働くNicandriさんは、健康管理と改善のためにウェアラブル端末を活用する人の1人です。こういったデバイスは市場に多く出回っていますが、そこで得られた情報をどう活用すればいいかはご存知でしょうか。

きちんと測定するためには

ウェアラブルデバイスは服につけたり、手首に巻いたり、はたまたアクセサリーのように身に着けることもできます。測定するものとしては主に、

・活動:ほとんどのものが歩数、距離、消費カロリー量を記録します。また何段上ったかや、何分間活動していたかを測定できるものもあります。さらに、水泳の平泳ぎと背泳ぎの違いを感知できるものや、スニーカーが地面と接するときの衝撃を計測できるもの、走っているのがエリプティカルマシンの上なのか、バスケットボールのコートの上なのかを判別できるものなどもあります。PCMag.comのウェアラブル端末の専門家であるJill Duffyさんは、「機器の選び方は、その端末を使って何がしたいのか、そしてどういう風に使おうと思っているかに大きく左右されます」と、述べています。

・睡眠:多くの端末は睡眠時間や、浅い睡眠を計測することが可能です。
「自分の睡眠の質なんて考えたこともありませんでしたが、今ではそれが本当に大事だと認識しています。目覚めがすごくすっきりするし、一日中活動的でいられます。睡眠に関する情報を知っているかいないかで、全然違います」と、Nicandri さんはコメントしています。

・心拍数:安静時と運動時の心拍数を、光学センサーを用いて計測できる端末もあります。こうしたデバイスは、食事内容などは追跡できません。そのため、何を食べたかなどは、手動でデータベースから選び、アプリやウェブ上のサイトに入力する必要があるでしょう。

以上が測定可能な項目としてあげられます。

データの活用

こうした端末を、起床や就寝、仕事など、日常生活をおくる上での単なるリマインダーとしかみなしていない人もいるでしょう。ですがせっかくデータがあるのですから、それを活用しない手はありません。
ほとんどのデバイスは一目で内容を確認できるようになっていますし、詳細は、そのデバイスと連動するアプリやウェブ上のサイトで見ることができます。ですので、情報を共有することも可能です。

Lee Jordanさんはフロリダ州ジャクソンビルビーチのトレーナーで、仕事上、減量する必要のある人々と関わっています。彼は顧客がオンラインで共有してくれるデータを元に、彼らを監視しているのですが、その中にはアラスカやヨーロッパ、アジアなど遠方に住んでいる人もいます。顧客の睡眠質が低下していたときや、目標を達成したとき、あるいはトレーニングをしなかったときなどは、彼のスマートフォンに通知がいきます。そして手助けが必要そうな場合は、すぐに電話します。
「私はそれを、人の生活に直接取り込んでいるのです」と、Jordanさんは言います。
それがウェアラブル端末を仕事に持ち込むということです。
the American Council on Exerciseの健康テクノロジー部門でシニアコンサルタントを務めるTed Vickeyさんは、以下のように語っています。
「パーソナルトレーナーとして、私はあなたの情報を全て持っていますが、あなたを活動的に、そして健康的でいさせるために、その情報をどう扱えばいいのか、これに集約されると思います」
これがウェアラブル端末を活用するということなのです。

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