子宮摘出後の性行為について知っておきたいこと

お腹

子宮摘出の影響

子宮摘出が性生活にどのような影響を与えるか、手術後性行為するまでどれくらい待つべきか、膣の乾燥などの問題にどのように対処するのか。
手術後に平常状態に戻るには時間がかかるものですが、子宮摘出も、性行為の感じ方など感情面で強いインパクトを与える可能性があります。
手術後に性行為について問題があるなら、独りで苦しまないでください。主治医やカウンセラーなどに相談することができます。

子宮摘出後性行為をするまでどれくらい待つべきですか?

手術後約4~6週間は性行為をしないように勧められるでしょう。手術跡が癒え、膣から膿や血が出なくなるまで待つためです。
6週間後たっても性行為への準備ができていないと思っても、心配しないでください―性行為への準備が整うタイミングはさまざまです。
さまざまな種類の子宮摘出があり、どのように実施され何が摘出されるかはそれぞれ異なります。
子宮全摘では子宮と子宮頸部を除去します。子宮頸部を残す場合は、部分的子宮摘出です。卵巣や卵管も摘出することがあります。
摘出する臓器は、患者個人の状況や子宮摘出をする理由によって異なります。

子宮摘出後の性行為後の出血

子宮摘出直後の人だけではなく、以前子宮を摘出した人も、性行為後に出血に気づいた場合は、その原因を知るために医師の診察を受けるべきです。医師は治療法を提案できるでしょうし、順調に治癒しているか確認することができます。

性的魅力についての気持ち

子宮を摘出した後、女性らしさが減ったのではないか、性的魅力が失われたのではないかと心配する女性がいます。子宮摘出後の喪失感や悲しみを語る女性も多いです。しかし、このような感情も乗り越えることができるはずです。
手術から回復することに集中しましょう―健康的な食事をして、運動をして(こなすべき活動量を医師に教えてもらえます)、自分の気持ちをパートナーや友人に話しましょう。
喪失感や悲しみに対処しきれないと感じた場合は、主治医やコンサルタントに相談してください。カウンセリングを受けることもできます。

性行為と閉経

子宮とともに卵巣も摘出した場合、年齢に関係なく閉経します。ホルモンレベルの変化により、性生活に影響が出る可能性があります。閉経後の性行為や問題への対処法について、こちらをご覧ください。

性欲

子宮を摘出した後、性行為に関心が薄くなる女性もいます。ただ、回復するにつれて性行為への関心が戻るかもしれません。
性欲の減退が問題だと感じたら、パートナーとの間で話し合い、口に出してはならない問題にならないようにしてください。主治医に相談したり、性的な問題への対処を助けるカウンセラーを探すこともできます。
性欲減退は、鬱や更年期障害、人間関係の問題、ストレスでさらに悪化する可能性があります。このような要因は一時的なものに留まることが多いですが、更年期障害や鬱の症状が続く場合は、医師の診察を受けてください。更年期障害を治療することで全体的な健康状態を改善することができ、性欲が戻る場合があります。

膣の乾燥、感度、オルガスム

子宮摘出術を受けても、オルガスムに達することができなくなるわけではありません。あなたの陰核と陰唇はまだ敏感です。
子宮頸部がオルガスムに関してどのような役割を果たすのかは知られていません。子宮頸部を摘出するとオルガスムに悪影響が出ると主張する専門家もいますが、悪影響は出ないということを発見した専門家もいます。
閉経前の、部分的子宮摘出術を受けた女性と子宮全摘術を受けた女性を比べたデータを再検討した結果では、性機能については両方とも同じような結果が出ました。
子宮摘出のさまざまな外科的方法を比較した研究では、多くの女性が性感が減少したと認識していました。これは、パートナーが挿入したときにあまり感じなくなった、膣が乾燥した、以前ほどオルガスムが鮮烈ではなくなったことを含みます。子宮摘出の前は、オルガスムのときには子宮が収縮するのを感じていたとしたら、術後はもうそのような感覚を得ることはないでしょう。
子宮摘出のせいで膣が以前よりも乾燥すると感じる場合は、潤滑剤を使用してみてください。薬局のカウンターで購入できます。
よりよく回復するために、外科医から骨盤床エクササイズをするように指示されるでしょう。このエクササイズは膣の筋肉を刺激し性感を高めるのに役立ちます。骨盤床エクササイズについて、詳しくはこちらをご覧ください。
手術により術前の症状(痛みなど)がなくなり幸福感が増したという女性もいます。

関連記事一覧