世界のダイエット〜和食ダイエット〜

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和食について

「日本の食事は良質な食べ物のエネルギーをコンパクトで楽しめるサイズに凝縮しています。」と「日本人女性は年を取ったり太ったりしない-東京の母の台所の秘密(Japanese Women Don’t Get Old or Fat: Secrets of My Mother’s Tokyo Kitchen)」の共著者であるナオミ・モリヤマは言います。
和食を料理する必要はなく、魚、野菜、果物を多く取り入れ、量は少量で、ゆっくりと味わいながら食べ、豆腐や米などのヘルシーなものを加えればよいと彼女は言います。以下にどのようにすればよいのか紹介します。

まず第一に、和食の恩恵とは

「和食がヘルシーであることと、ライフスタイルのおかげで、日本人男性と女性はこの地球上で最も長生きし健康的です。」とモリヤマは言います。日本人女性の平均寿命は86歳、男性は79歳(米国では女性が80歳、男性が75歳)であるだけでなく、75歳の人が平均的に健康で身体障害がないと、世界保健機構は報告しています。日本人は先進国では一番肥満率が低く3%ですが、フランスでは11%、米国では32%だと、国際肥満タスクフォース(the International Obesity TaskForce)は報告しています。「しかし、日本人が欧米スタイルの食事を取り入れてしまうと、体重が急激に増えてしまいます。」

目で味わって食べましょう

「和食の食事の素晴らしいところは、美味しくてカロリーが低い食べ物やヘルシーなバランスの食事が、美しく小さな器やさらに入れられて量もコントロールされていることです。」とモリヤマは言います。こうした食事は、食事の美しさを楽しむことにより、「目で食事を味わう」ことを促します。その結果とはどのようなものでしょうか?一口一口ゆっくりと味わって食べたいと思うことは、これは脳が体が満腹だと認識する時間を与えられるために、食事の量を減らすことになります。

モリヤマによると、平均的なアメリカ人と比べ、平均的な日本人の1日のカロリー摂取量は25%少ないため、これは一部日本人の寿命が長いことの説明にもなります。1日につき8%カロリーを少なく摂り、活動レベルを適度に上げると長生きを促すのに十分であることがフロリダ大学の研究で報告されています。

カロリーをカットすることは苦痛なことではありません。チョコレート、ポテトチップス、クッキーなどのエネルギー密度高い食品(1グラムにつき高いカロリーを含む食品)を、果物、野菜、煮汁ベースのスープのようなエネルギー密度の低い食品変えることがカロリーカット成功の秘密です。(偶然ではなく、こうした食生活は日本人の日常の食生活の一部です。)ペンシルバニア州立大学の研究によると、エネルギー密度の原理に従って、平均よりも25%量が少なく、30%カロリーが低い食事を女性に与えました。これにより、食事をきちんと摂っても一日のカロリー摂取が平均で800カロリー減ったそうです。

器の持つ力

日本では、大きなお皿一つに食べ物を盛るのではなく、小さなお皿や小鉢に分けます。食事を食べる人は少しずつ、全ての料理を少しずつ食べますと、モリヤマは言います。小さな器に少量を入れることが、健康的な食生活と減量のために重要な秘密の一つかもしれません。研究では多くお皿に盛られるほど、食べる気がなかったり、空腹でなくても、人は食べてしまう傾向があると報告されています。
沢山食事が出されると、人は食べ物を最大45%食べてしまうことが、イリノイ大学の科学者たちの研究である、ウルバナ・キャンペーン報告書で報告されています。米国がん研究協会( American Institute for Cancer Research 、AICR)の最近の研究では、食べる量を決めるときにどのように決めているか聞かれた時、10人中7人が通常食べている量については、お皿に乗せてある食べ物の量を食べると応えていました。

これは、良いニュースでもあり、悪いニュースでもあります。悪いこととしては、私達は何も考えずに食べている傾向があるということが証明されたことです。一方良いこととしては、自分が食べる量を変更することが可能であるということです。どうすればよいのでしょうか?食べ物を少なく食べるようにすることです。例えば、夜ご飯用に使う大きめのサイズのお皿をサラダ用やデザート用のお皿に変えてみることです。最終的に、食べる量は減ることになりますが、お皿には沢山の食べ物が乗っているように見えるため、少ない量を食べていることに気がつきません。または、1週間程度、食べ物を計量してみましょう、と「The Portion Teller Plan」の著者である、リサ・Y・ヤングは言います。これにより、食べるべき量に慣れることができます。「全ての食べ物の量を減らさなければならないわけではありません。高カロリー、高脂肪の食べ物の量を減らせばよいのです。」と彼女は言います。

米を食事の基本にする

和食には多くの米が含まれています。平均的なアメリカ人の食事と比較して6倍多く米を食べます、とモリヤマは言います。小さめのお茶碗に盛られた米は朝食を含め、毎食出されます。米は脂肪が低く、複合糖質を含むため、カロリーが低めでお腹が一杯になるため、心臓疾患につながる恐れのあるトランス脂肪をクッキーやペストリーのような脂肪の多い食べ物が入る場所をお腹の中につくりにくくします。さらに健康的にするためには、和食と同じようにバターやオイルでご飯を調理して食べないようにしましょう。

野菜を楽しむ

「日本は野菜を非常に多く食べる国の一つです。」とモリヤマは言います。家族にのために調理したい食事は何かを日本の女性に聞くと、多くの女性が野菜の煮物と応えます。豆、なす、きゅうり、ピーマン、たまねぎ、トマト、ゴボウ、青とうがらし、レタス、にんじん、ほうれん草、たけのこ、ビート、かぶ、レンコン、大根、しいたけ、さつまいも、昆布などの海草、海苔、ワカメは和食でよく使われている野菜です。
1回の食事に4-5種類の食べ物があり、誰も野菜スープやサラダが朝食に含まれていてもおかしいとは思いません。野菜は煮物にしたり、少量のキャノーラオイルで炒めたり、軽く蒸して食べられることが多く、どの料理方法も野菜の栄養を最大にする方法です。

魚を多く摂る

「魚類、特に、サーモン、まぐろ、サバ、イワシ、ニシンなど日本人の好物である脂分の多い魚は、オメガ3脂肪酸の良い摂取源となります。これは心臓の健康と気分を高めてくれる作用があることで知られているものです。」とモリヤマは言います。日本人は世界の人口の2%しか占めていませんが、世界の魚の10%を食べていると言います。日本人が多く魚を食べることは、動脈を詰まらせる飽和脂肪を含んでいて、多く摂取すると肥満や心臓疾患につながる恐れのある赤みの肉の摂取が、日本人が少ないことを意味しています。

大豆は健康に良い

適度の量であれば、豆腐や枝豆のような天然の大豆製品は赤みの肉の代わりとして、飽和脂肪酸がわずか、もしくは含んでいない、最良のタンパク質供給源となります、とモリヤマは言います。和食には、2品以上の大豆を基本とした料理、例えば味噌汁(味噌は大豆を発酵させた食品)と豆腐です。

美味しいデザート

典型的な和食デザートは、皮をむいたり、スライスした季節の果物で、きれいにお皿に並べられます、とモリヤマは言います。日本人はアイスクリームやケーキなどの西洋のデザートは好きですが、量は少なく味付けも西洋のものよりも薄味です。食後の緑茶はどんな食事にも合う味です。

健康的な選択

和食をさらにヘルシーにするためにはほんの少し工夫すればよいです。まず第一に、白米を玄米にすればまずこれができます。日本の古来からのパワーフードであった玄米は、全粒穀物で、良質の炭水化物の高食物繊維の供給源になります、とモリヤマは言います。第二に、ナトリウム摂取を減らすことです。ナトリウムには塩分が多く含まれており、これは漬物やしょうゆを多く使うことに原因があります。可能であれば、低ナトリウムの味噌、しょうゆ、照り焼きソースなどを選ぶようにしましょう。その上で、使用量を控えるようにしましょう。例えば、低ナトリウムのしょうゆをほんの1、2滴たらしただけでも、寿司には十分なはずです。

食べ物をきれいに盛りつける

美しく、美味しく、ヘルシーである和食は、長生きしたい人、痩せたい人、健康になる対比とのために役立つものです。魚やご飯や野菜を、持っている中で一番美しいお皿に盛り付け、和食の恩恵を受けてみましょう。使えなければ箸は必要ありません。

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