間質性膀胱炎の定義と事実について

その他

間質性膀胱炎とは?

間質性膀胱炎(IC)は、膀胱痛症候群とも呼ばれ、痛みを伴う泌尿器症状を引き起こす慢性または長期持続性の状態です。ICの症状には個人差があり、たとえば、骨盤部の軽度の不快感、圧迫感または圧痛を感じる人がいれば、膀胱の激しい痛みや尿意切迫感(突然の尿意、もしくは頻尿(頻繁に尿意をもよおす状態)など)の症状が出る人もいます。

医療従事者は、類似の症状を有する他の症状を除外することによって、間質性膀胱炎を診断します。

研究者は、間質性膀胱炎の正確な原因をつかんでいません。研究者の中には、間質性膀胱炎は、さまざまな器官および身体の一部で炎症を引き起こす症状から発症しているのではないかと考えています。

重度の間質性膀胱炎になると、生活の質に影響することがあります。あまりにも頻繁にお手洗いを使わなければならないため、運動したり、外出したりすることができないと思うかもしれません。あるいは、セックスが痛いので、パートナーとの関係で悩んでいるかもしれません。

泌尿器科医もしくは泌尿婦人科医を含む医療従事者と、痛みの専門家とがすることで、間質性膀胱炎の症状を改善することができます。

誰が間質性膀胱炎を発症する可能性が高いですか?

間質性膀胱炎は、子供を含むあらゆる年代で発症する可能性がありますが、成人女性および男性で最も一般的です。女性は男性の約2倍罹患しています。ただし、男性患者のほうが、研究者が当初考えていたよりも間質性膀胱炎の症状に悩まされる場合が多いです。

調査によれば、過去に性的虐待を受けたことがある人や、肉体的外傷を負ったことがある女性は間質性膀胱炎を発症する可能性がより高いことが明らかになっています。

間質性膀胱炎にかかると、ほかにどのような健康上の問題がありますか?

間質性膀胱炎にかかっている多くの女性は、過敏性腸症候群、線維筋痛症、慢性疲労症候群といった症状も現れる可能性が高いです。アレルギーや自己免疫疾患の一部も、間質性膀胱炎と関連があります。

外陰部痛(外陰部の慢性的な痛みで、ひりひり感や刺すような感覚、あるいは赤みがでることが多い外陰部の慢性痛)は、間質性膀胱炎と関連していることが多いです。

間質性膀胱炎の合併症は何ですか?

間質性膀胱炎の症状(緊急度、頻度、痛みなど)は、身体的および社会的活動を低下させ、生活の質に悪影響を及ぼす可能性があります。

骨盤痛または外陰痛症がある女性は、セックスの間に痛みを感じることが多く、これが原因でパートナーとの関係や自己イメージを傷つけることがあります。男性も骨盤の痛みを感じることがあり、不快感もしくはセックス中の痛みの原因となります。場合によっては、セックスで膀胱痛発作を増加させる可能性があります。

性的合併症があると、さらに親密な関係になるのを避けるようになり、うつ病や罪悪感につながる可能性があります。慢性的な痛みに対処する多くの人と同様に、間質性膀胱炎患者は、頻繁に排尿する必要があるために睡眠不足に悩んだり、不安やうつ病の症状が出たりする可能性が高くなります。

骨盤検査やパップ検査といった医療検査は、間質性膀胱炎の症状のある女性、特に骨盤底筋痙攣を患っている可能性がある患者にとって痛みを伴う場合が多いです。このため、これらのテストは控えてください。骨盤検査とパップ検査をより快適にする方法と、どのくらいの頻度で検査を受けるべきかについて、医療従事者と相談してください。

関連記事一覧