食中毒の兆候と症状について知っておきたいこと

食中毒について
食中毒は汚染された食べ物を食べることによって起こります。通常は深刻なものではなく、何も治療をしなくても数日の間にほとんどの人は回復します。
食中毒のほとんどのケースでは、サルモネラ菌や大腸菌などのバクテリアや、ノロウィルスのようなウィルスに食べ物が汚染されています。
食中毒の兆候と症状
食中毒の症状は、通常汚染された食べ物を食べた後、1-2日後に始まりますが、食後2-3時間で症状がでるものや、数週間後に症状がでるものもあります。
主な症状には次のようなものがあります。
気分が悪くなる(吐き気)
嘔吐
下痢(血液や粘液が混ざっている)
胃けいれんと腹痛
体力がなく、衰弱する
食欲がなくなる
高熱が出る
筋肉痛
寒気がする
ほとんどの場合、こうした症状は2-3日でなくなり、完全に回復することが多いです。
どうしたらよいのか
ほとんどの人が家にいても食中毒から回復するため、特に治療を受ける必要はありません。しかし、医師の診断を受けたほうが良い場合もあります。
回復するまで、十分に休息を取り、脱水症状を防ぐために水分を多く摂りましょう。水をチビチビとしか取れない時でも、水を多く摂る様にがんばってみましょう。
食べたいと思ったときに食べてもよいですが、最初は軽食を少量摂るようにしましょう。調子が良くなるまでは、トースト、クラッカー、バナナ、ご飯などあっさりした食べ物だけにしましょう。
経口補水液は薬局で買うことができ、高齢者や他の病気のある体力のない人が摂ることが勧められています。
かかりつけ医に診てもらったほうがよい場合
もし、以下の症状が出た場合はかかりつけ医に診てもらいましょう。
症状が重い場合(例えば、繰り返し吐いてしまうため、水分を全く受け付けない場合)
2-3日しても症状が改善し始めない場合
ひどい脱水状態がある場合(精神錯乱、心拍数の増加、目のまわりがくぼむ、気が遠くなる、尿がでないなど)
妊娠中である場合
60歳以上である場合
赤ちゃんや小さな子供に食中毒の疑いがある場合
炎症性腸疾患(IBD)、心臓弁膜症、糖尿病、腎臓病などの長期間に渡る基礎疾患がある場合
免疫系が弱い場合(例えば、薬剤の影響、がん治療、エイズなどの原因による)
このような場合は、かかりつけ医は詳しい分析のために検便を行ったり、抗生物質を処方したり、もしくは細密検査をするために病院に紹介をすることもあるかもしれません。
食べ物はどのように汚染されるのでしょうか?
食べ物は製造、加工、調理のどの工程でも汚染される可能性があります。
例えば、次のような場合に汚染されます。
十分に調理されていない場合(特に、肉)
5度以下に冷蔵されている必要がある食品の保存が適切に行われていない場合
室温が高いところで長時間、調理済みの食べ物が放置されている場合
前に調理された食べ物が十分に再加熱されていない場合
病気の人がいたり、汚れた手で食べ物に触れた場合
他の汚染された食べ物から別の食べ物にバクテリアが広がった場合(二次汚染)
取り扱い、保存、調理が適切にされないと、汚染されやすい以下のような食品の場合
生肉、生鶏肉、生卵、生の魚介類
低温殺菌処理されていない牛乳
調理済みのハムやローストビーフ、パテ、チーズ、サンドイッチなどの調理済み食品