健康的なダイエットのやりかたについて

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さまざまなダイエットについて

低炭水化物ダイエット、5:2ダイエット、デトックス・ダイエット、キャベツスープ・ダイエット…「手早く痩せられる」と謳う斬新なダイエット・プログラムは、挙げ始めるときりがありません。

重要な問題は、「それで本当に痩せられるのか?」という点でしょう。確かに、殆どのケースでは、即効で、それも時に劇的に、減量にはつながるのでしょう。しかし、それでも結果的には、ダイエットが終わった時点で再び数キロ太ってしまうのが現実なのです。

さらに心配なことに、一時集中的なダイエットの多くは、安全性の低い「科学」に基づいていたり、あるいは何の研究面での根拠もなしに、不健康で食べると身体に悪い食べ物を実践することを勧めているのです。

以下、一時集中的なダイエットの問題点に加え、健康的な食生活・健康的な減量方法についてのアドバイスを記します。

一時集中的なダイエットを避けるべきである5つの理由

手早く減量できる!と謳うダイエット・プランは数多くあります。しかしながら、こういったダイエットの場合、短期的な結果のみをフォーカスしており、実践した後に結局はリバウンドしてしまう、ということもしばしば起こります。

注目の集まる最新のダイエット方法を実践しても、それが減量のために良い方法とはいえないことの理由として、以下の5つがあります。

《1. 気分を悪くしてしまうダイエット法》

多くのダイエット方法、とりわけクラッシュ・ダイエットには、摂取するカロリー量の大幅な制限が含まれます。「クラッシュ・ダイエットを行うと、気分が極端に悪くなり、身体が正常に機能しなくなります」と、栄養士のUrsula Arens氏は話します。クラッシュ・ダイエットは栄養バランスを崩してしまうため、行うことで長期的には健康に悪いものとなってしまうのです」

《2. 食べ物を抜くことの危険性》

ダイエット法の中には、肉や魚、小麦、乳製品といった、特定の食品の摂取をやめることを勧めるものもあります。しかし、特定の食品グループの摂取を一度に止めてしまうことで、身体が適切に機能するために必要不可欠な栄養素やビタミンを摂り入れることが出来なくなってしまいます。わざわざその食品を断ちまでしなくとも、体重を減らすことは可能です。

《3. 低炭水化物ダイエットで、脂肪分が増える》

アトキンス・ダイエット等のダイエット方法では、炭水化物(例えばパスタやパン、米など)の摂取を大幅に制限します。しかしながら、炭水化物は身体にとって重要なエネルギー源です。こういった種類のダイエットで体重を落とすことは可能かもしれませんが、その一方で、たんぱく質や脂肪分の摂取量が増えてしまうことがしばしばあり、それが体調不良を引き起こすこともあります。また低炭水化物ダイエットを行うことで、口臭や頭痛、便秘といった副作用の影響を受けることもあります。

「こういった種のダイエットでたんぱく質の量が増えることで、食欲を『削ぎ落とし』、空腹を感じなくなってしまうのです」とArens氏は語ります。低炭水化物ダイエットの多くが、バター・チーズ・肉といった脂肪分たっぷりの食品の摂取を誘発してしまうのです。過度に脂肪分を含む食品を摂ることで、コレステロール値が上昇し、心臓病や発作のリスクも高まります。

《4. デトックス・ダイエットは機能しない》

デトックス・ダイエットは、体内では毒素が産出されており、特定の食品を摂取したり、あるいは制限したりすることで、その毒素を除去することが可能である、という考えに基づいています。しかしながら、実際には体内で毒素が産出されているという証拠は何もありません。もしそれが事実なのであれば、(取り除かない限り、常に)ひどい体調不良に襲われているはずです。

デトックス・ダイエットで減量ができるのは、その中にカロリー量の制限や、小麦・乳製品などの特定の食品の断絶、および摂取する食品の種類の大幅な制限が伴うからです。「デトックス・ダイエットは機能しません」とArens氏は言います。「実際には、ある程度調整された一種の断食のようなものなのです」

《5. キャベツスープ・ダイエット、血液型別ダイエット、5:2ダイエット、その他一時集中的なダイエットには、無理があることが多い》

一時集中的なダイエットの中には、キャベツスープや生もの等、特定の一つの食品・料理の摂取を基本としたものもあります。また、血液型に合わせて特定の食品を抜くよう勧めるものもあります。

徐々に支持を得てきている「5:2ダイエット」をはじめとする断続的断食とは、一週間のうち5日間は通常通りの食事を摂り、残りの2日間は断食を行う、という様式の方法のことです。5:2ダイエットの虜となる人は、このダイエット方法が長生きや病気予防を促進してくれる、と主張するのです。

しかし、こういった主張を支えるだけの根拠が殆ど、あるいは全く無い、というのはよくある話で、長期的には継続することが困難なダイエット方法と言えるでしょう。「もし長期にわたってそのようなダイエットを行えば、生活バランスが非常に不安定になり、結果的には健康に悪影響を及ぼすでしょう」とアレンス氏は話します。「短期的には減量が可能かもしれませんが、徐々に体重を落として健康を維持するほうが、はるかに良い方法と呼べます」

健康的な方法で体重を減らすにはどうすれば?

体重が増えるのは、私達が摂取するカロリー量が、普段の活動・運動で燃焼するカロリー量を超過したときです。殆どの大人の場合には、体重を増やさないためには、食事量を減らし、運動量を増やすことが求められます。

健康に悪影響を及ぼさずに体重を減らし、その状態を維持することが可能な唯一の方法は、日々の食生活・運動週間に長期的な変化を取り入れることです。食事量を減らしたり、脂肪分・糖分・アルコール含有量の少ない飲み物を選んだりといった、習慣内の小さな変化が、減量の助けになります。また、日常生活に身体的活動を取り入れるためにも、さまざまな方法があります。

もし今、自分が太りすぎていると思っているのであれば、まず1週間あたり0.5~1kgずつ、最初の体重から5~10%減量することを目指しましょう。1日に必要なカロリー数から500~600ほど少ない量のカロリーを摂取するよう努めることで、減量することができるでしょう。同じ体重を維持するために、一般的な男性であれば約2500kcal、女性であれば2000kcalが必要であるとされています。

健康的なダイエット・プランを始めるための6つの方法

あなたが健康的な食生活を送りつつ体重を減らすために、簡単に出来ることが6つあります。

・摂取する脂肪分の量を制限するためには、調理時に肉から脂肪部を切り落としたり、全脂乳の代わりにスキムミルクやセミ・スキムミルクを飲むようにしたり、パンに塗る製品について低脂肪のものを選んだり、クリームの代わりにヨーグルトを使用したりするなどができます。
・全粒パンや玄米、ブラウンパスタなど、全粒穀物を使用した食品を食べるようにする。全粒穀物は、色の白いものよりもゆっくりと消化されるため、満腹感が長く続きます。
・朝食を抜かないようにしましょう。健康的な朝食をとることで、一日のスタートに必要なエネルギーを補給することができます。また、毎日しっかりと朝食を取っている人の方が体重過多になりにくい、と示す証拠もいくらか存在します。
・さまざまなフルーツ・野菜を含むメニューを、一日あたり最低5品とることを目指しましょう。
・スナック菓子を食べたくなった場合には、グラス1杯の水や紅茶1カップなど、まず先に飲み物を飲むようにしましょう。実際には喉が渇いているだけなのに、それに対して人はしばしば自分は「お腹がすいている」のだ、と感じてしまうことがあるのです。
・カロリーの高い飲み物を、より低カロリーの代わりの飲み物 ― 即ち脂肪分や糖分、アルコール含有量の低いものなどで置き換えるようにしましょう。糖分の高い炭酸飲料は、レモンスライスを添えた炭酸水で代用しましょう。忘れてはいけないのは、アルコールは高カロリーであり、アルコール飲料を制限することで体重のコントロールにも役立つ、ということです。

運動と減量

定期的な身体的活動は、体重を減らす手助けになるだけでなく、深刻な病気の発症リスクを低減させてくれるという効果も有します。

推奨される身体的活動の量は、年齢によって変わります。年齢が19~64で、この種の活動を初めて行う人の場合には、中程度の強度のエアロビクス運動を1週間あたり150分行うことを目指しましょう。

虚偽の内容を説明に含んでいたり、あるいは販売許可を得ていないにも関わらずダイエット製品として売られている製品には、注意を払ってください。

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