乾癬についての基礎知識〜症状、原因〜

症状

乾癬とは

乾癬とは、皮膚に太い赤い斑点と薄片状の白い斑点を生じて鱗状に見える一般的な慢性状態です。

乾癬は伝染性ですか?

乾癬は伝染性ではなく、他の人から乾癬がうつることはありません。 また体の他の部分に広がることはありません。

症状

乾癬は、身体のあらゆる場所(頭皮、手のひら、足の裏、口および関節部の皮膚など)で起こることがありますが、膝および肘の皮膚に最も頻繁に現れます。
乾癬の症状には次のようなものがあります。
皮膚にピンクまたは赤い発疹が鱗状に出る
乾燥し、ひび割れた、または薄片状の皮膚(鱗屑)ができる(時には出血することもある)
皮膚がかゆくなったり、痛くなる
厚くてくぼんだ爪
膿がたまった水疱が皮膚の赤い発疹の上にできる(より重い症例)

原因

乾癬は免疫系から始まります。 免疫システムは、通常、細菌やウイルスを攻撃して、感染や病気から身体を保護します。 しかし、乾癬の場合、免疫系の一部である白血球の一種であるT細胞が、誤って皮膚細胞を攻撃します。 身体は他の免疫系反応を引き起こし、腫れや皮膚細胞の急速な産生が生じます。 乾癬は家族の間で伝染しやすく、通常10歳から45歳の間にかかります。
乾癬を有する人々は何の症状も出ない期間を経験することがあります。 また反対に、乾癬が悪化する時期もあります。 乾癬の悪化を引き起こす可能性のあるものには以下のものがあります。
感染症(連鎖球菌性咽頭炎や一般的な風邪など)
免疫系を弱める病気
ストレス
特定の医薬品(高血圧用β遮断薬やマラリア予防薬など)
皮膚への刺激
寒い気候
喫煙

治療方法

乾癬にはたくさんの治療法があります。 医師は、どの方法が最適なのかを判断してくれます。 まず市販の商品で肌の潤いを保つことが、良いことでしょう。ボディローションは、肌の乾燥や割れを防ぐのに役立ちます。 また、鱗屑の一部を減らすことに役立ちます。 エプソム塩、死海塩、バスオイルまたはオートミールで毎日入浴すると、赤みを和らげ、鱗屑を取り除くことができます。
患部に塗布するため処方されたクリーム、軟膏、ローション、ジェル(局所用薬剤とも呼ばれる)は、乾癬を治療するためによく使用されます。 薬が皮膚に留まるよう、塗布してからラップ(サランラップなど)で覆ってください。 外用薬でよく処方されるものとして、コルチコステロイド、ビタミンDの種類の一つとパインタールなどがあります。 特別なシャンプーは、頭皮の乾癬に使用できます。
重症な乾癬の場合、医師は抗生物質やその他の薬を錠剤の形で処方することがあります。 こうした薬の中には副作用を引き起こすものもあるため、医師は薬を短期間だけ処方してから別の治療法に戻ることがあります。
日光浴も乾癬に効き目がありますが、太陽に長時間さらされないように注意してください。 実際には日焼けは乾癬を悪化させる可能性があります。乾癬の治療法として日光浴を安全に試みる方法については、医師に相談してください。 光線療法は、乾癬の治療に用いることのできる代替療法の一つです。 この治療では、感染した皮膚を通常、感光性の薬剤ソラレンを外用もしくは内服した後、調整された人工太陽光に曝します。 これは「PUVA療法」と呼ばれています。 この治療法については医師に相談してください。

乾癬は一般的には治療によって改善されますが、完全に消えないこともあります。 乾癬の鱗屑は、治療を始めれば改善されるはずです。 冒された皮膚の部分が正常な厚さに戻るためには2〜6週間かかることがありますが、赤みが改善するまで数ヶ月かかることがあります。 場合によっては、ある鱗片状の斑点が改善すると同時に他の斑点が悪化することもあります。
特定のタイプの薬をしばらく使用した後は、乾癬はその薬に「慣れてしまう」かもしれません。 こうなると、その薬は以前ほど効果的がでなくなるかもしれません。 このため医師は薬を変更することがあります。 より強力な薬が必要な場合もあります。乾癬が治療しても良くなっていないようであれば、医師に相談してください。

医師に質問すべき事項

どのような治療法が私最適ですか?
薬を頻繁に変えなければなりませんか?
痛みやかゆみを和らげるために自宅でできることはありますか?
症状が悪化したら、どのタイミングで医者に連絡するべきですか?
特別なシャンプーはありますか?
お勧めの良いローションはありますか?
これから一生薬に頼らなければならないでしょうか?
乾癬にかかっています。 子どももかかりますか?
自分のスキンケアの仕方を変える必要がありますか?
自分が住んでいる地域にこの病気の支援団体はありますか?

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