自分に合ったニキビの治療薬について

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米国メイヨー・クリニックによると

多くの市販薬のニキビ治療製品は、軽度から中度、または一時的な吹き出物のためのものです。クリーニング・ローション、ジェル、石鹸、ウェットティッシュー、つけたままにしておく製品、治療薬、キットなどがあります。どれが一番自分に効くのか、どうすればわかるのでしょうか?

どれにするか決める前に、市販のニキビ治療薬がどのように作用するのか、そしてどんな成分を選べばよいのかについて学びましょう。
そして、肌にやさしいスキンケア計画を作り、ニキビを治療、予防しましょう。

米国食品医薬品局は、人気のある市販のニキビ治療薬が深刻な反応を起こす可能性があることを警告しています。例えば、喉の緊張や顔や唇や舌の腫れなどです。こうした種類の反応は非常に稀なものではありますが、こうした製品を塗ったところが赤くなったり、炎症を起こしたり、かゆくなったりすることと混同しないようにしましょう。

ニキビ治療製品は様々方法で作用しますが、それは有効成分の違いによります。市販薬のニキビ治療製品はニキビの炎症を起こすバクテリアを殺菌することで作用します。別の製品では肌から分泌される余分な皮脂を取り除いたり、新しい皮膚細胞の成長を促すもの、また死滅細胞を取り除くものもあります。ニキビ製品の中には、複数のそうした効果を持ったものもあります。

市販のニキビ治療薬でよく使われている有効成分と、それがどのようにニキビを治療するのかについて以下に説明します。

・過酸化ベンゾイル
この成分は、ニキビの原因となるバクテリアを殺菌し、毛穴を塞いでいる皮脂と死滅細胞を肌から取り除くことに役立ちます。市販の過酸化ベンゾイルは濃度2.5%から10%の間の濃度のものが入手できます。起こる可能性がある副作用は、ドライスキン、鱗屑、赤み、焼けるような痛みやチクチク感です。特に敏感肌でおきます。過酸化ベンゾイルを塗るときは注意しましょう。髪の毛や服を漂白することがあります。

・サリチル酸
この成分は毛穴の詰まりを防ぐことに効果があります。市販薬のサリチル酸は、0.5%から5%の濃度があります。起こりうる副作用は、軽度のチクチク感と肌の刺激です。

・αハイドロキシ酸
ニキビ用市販薬として売られているαハイドロキシ酸の二つの種類は、グリコール酸と乳酸です。 αハイドロキシ酸は糖含有果物から抽出した合成の酸です。死滅細胞をを取り除き、炎症を減らすことを促すことにより、ニキビを治療します。αハイドロキシ酸は新しい、滑らかな肌の成長も刺激します。ニキビ痕の改善や、毛穴が小さく見えるような印象を与えることにも役立ちます。

・硫黄
硫黄は毛穴を詰まらせる死滅細胞を取り除き、余分な皮脂を取り除くのに役立ちます。サリチル酸、過酸化ベンゾイル、レゾルシノールなどの他の成分と混合で使われることもあります。硫黄を含む製品は、ドライスキンの原因になります。また、製品の中には臭いがよくないものもあります。

肌のタイプ、ニキビの種類と重度、自身のスキンケアの趣向など多くの要因によって、自分にぴったりとあった、ニキビ治療薬が変わってきます。ここに、ニキビ製品の選び方と使用について、一般的なガイドラインをあげます。

まず、始めには過酸化ベンゾイルです。どの製品を買えばいいのかわからない場合、過酸化ベンゾイルを含む製品をまず試してみましょう。これは有効性があり、多くの人が我慢できる成分です。結果がでるまで、数日塗ってみましょう。有効成分の量と種類を成分表示で確認しましょう。過酸化ベンゾイルに関して言えば、高い濃度であればあるほどよいわけではありません。いくつかの事例では、2.5%濃度のものはさらに濃度が高いものと同様の作用があり、副作用も少なくてすみます。
低濃度のニキビ治療製品から初めてみましょう。これにより、赤みやドライスキン、その他の肌トラブルを減らすことに役立ちます。必要があれば、ゆっくりと、6-7週間をかけて使用している製品の濃度をあげたり、塗布回数を増やしてみましょう。これにより、肌が徐々に治療に適応していくことができます。

ニキビが非常に頑固な場合、異なった有効成分の製品のものを使いましょう。ニキビの有効成分は異なった方法で作用するため、頑固なニキビの治療には、様々な製品の様々な成分を使うことが有効であることに気が付くことがあるかもしれません。ある製品を麻に使い、別の製品を夜に使うと、皮膚炎を防ぐことができます。

忍耐強くなりましょう。ニキビ治療製品でニキビを治療するのには、時間と忍耐が必要です。結果が見られるようになるまで、毎日使って2-3ヶ月かかります。また、ニキビは改善する前に悪くなったように見えることがあります。
製品が効くかどうか試してみましょう。ニキビに効いているのがわかるまで、様々な有効成分を含んだ異なった製品を試してみる必要があるかもしれません。
ニキビ治療製品の使用は、日常のスキンケアにおける一つのステップにすぎません。ニキビ治療製品を使う場合は次のようにしましょう。

トラブルのある場所を毎日2回洗いましょう。敏感肌用のクレンザーを使い、使いすぎないでください。洗いすぎとこすりすぎは、ニキビをひどくします。洗っている間に溶けていくスクラブは、最も使わないほうがよいものです。果実の種ベースや酸化アルミニウムが含まれたスクラブが適しています。
クレンジングクロスやウエットティッシューを試してみましょう。クレンザーや洗浄のかわりにできる、肌にやさしい代替物です。織りが粗いクレンジングクロスは、ドライスキンや敏感肌に適しています。織りが細かいものは死滅細胞を取り除くのに適しています。
毛穴をきれいにする密着シートを使ってみてもよいでしょう。こうした製品は、毛穴から汚れ、皮脂、詰まりを取り除きます。通常、こうしたシートでは肌を濡らしてからシートを張り付け、乾かしてからはがします。このようなシートの利用が、ニキビの治療や予防に効果があるのかどうかについては、さらなる研究が必要です。3日に1回以上の頻度で使うのはやめましょう。

また、ニキビ治療製品を使いすぎないようにしましょう。トラブルのある部分に十分な量のニキビ治療製品を、肌を清潔にした後に塗りましょう。ウェットティッシューには、もともと過酸化ベンゾイルやその他の有効成分が含まれているため、こうしたものを使用した後には、同じ有効成分のものを塗る必要はありません。
オイルフリー、ウォーターベースの保湿液を使いましょう。これは乾燥して、皮がむけた肌を緩和させることに役立ちます。オイルの多い化粧品、日焼け止め、ヘアケア製品を避けましょう。ウォーターベース、ノンコメドジェニックとラベルに書いてある製品を使いましょう。
皮膚をつまむんだり、搾り出すのは止めましょう。感染や傷が起きる可能性があります。
何が顔に触れるのか、気を配りましょう。髪を清潔にし、顔にかからないようにしましょう。手を顔に当てたり、顔の横に電話をつけるのもやめましょう。
自宅治療を2-3ヶ月おこなってもニキビがよくならない場合、皮膚科に診察に行き、処方されるローションや薬剤をもらいましょう。

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